3月1日（金）米子市３）福市考古資料館

2019年03月05日 05:49史跡ウォーク全体に公開

青木遺跡の古墳や住居址などを見学したのち、埋文センターの方々にお礼を言って、福市遺跡を戻り、入り口にある福市考古資料館を見学、福市・青木・目久美など主だった遺跡や他の多くの遺跡の出土品が並んでいる。その中でも特に目を引いたもの、印象に残るものを挙げるとーー

写真１）2万年前の旧石器時代の「諏訪西山ノ後遺跡」出土のナイフ形石器（国府型ナイフ形石器＝珪岩製）
ーー2万年前の列島は氷河期最寒冷期で列島が大陸とつながっていたころ、米子でも海が遠ざかり、多くの場所が内陸部となった。そのころ狩猟用に使われた槍先などだろうか？
写真2）土笛（目久美遺跡＝弥生前期～中期）
ー北部九州、山陰、北近畿などの日本海沿岸でこの時期出土するものー大陸との関係を想起

写真3）土馬（陰田隠れが谷遺跡出土ー奈良時代のお祭りの道具？）

―古墳時代には石馬谷古墳に建てられたと考えられる石馬が天神垣神社に残されている。馬が導入され、あるいは牧がどこかに作られたのか、人や荷物の運搬で大いに重宝されたのか、交通安全の祈願か？？

このほか、埴輪や鉄製馬具、武具、装飾品などの古墳副葬品や縄文時代から古代までの土器の変遷の展示など、見どころは多い。弥生時代後期から古墳時代初頭にかけての土器はどちらに属するか、地域差があるらしい。またかつては縄文晩期とされた刻み目凸帯文土器と弥生前期の土器の折衷的な土器も出ているという。後から埋文の方に尋ねると、むしろ弥生時代に入った時期にも凸帯文土器を使う人々が暮らしていたと解釈した方がよいということだった。

ー時代に境目といっても当時生きていた人々にとっては無関係で、「縄文時代」も「弥生時代」も「古墳時代」もそういうものがあったということでなく（当時そんな言葉はなく実際そんな認識は一切なかったはず）、後世・現在の考古学者・歴史認識にとっての意味しかないー我々の都合で作られた言葉だーー私たちが生きている時間も後世何と呼ばれるか、わかったものではないーー

　目久美遺跡は縄文時代では海辺の遺跡であり、弥生時代に入ると海はやや遠ざかったが、低湿地で、水田跡が発見されている。その後の植物遺存体の分析などから、水田や畑の雑草が縄文晩期から急速に増加していることが明らかにされている。

　

2019-03-04 2019年3月1日、米子から鳥

2019-03-05 3月１日（金）上淀白鳳の里と向

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