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今回の展示はモンゴルゴビ砂漠の恐竜発掘場所から１）黄色い丘＝フレンドゥフ、２）家の形の崖＝バイシンツァフ、３）豊かな台地⁼ツグリキンシレ、４）待伏せの崖⁼ブキンツァフの４部に分けられ、、最後に絶滅の時代の考察と恐竜研究コーナーがある。１）の前のイントロとして、ゴビ砂漠での発掘史として、先駆けとなったアンドリュースの生涯の紹介から始まる。１８８４生まれの冒険家は、２０世紀初頭にアメリカ自然史博物館の仕事で日本を訪問し、日本側の協力を得て、紀伊大島において、捕鯨船から陸揚げされるクジラを調査することができた。その後、アンドリュースはアジアでの調査に力を入れ、雲南省やモンゴルで主として古脊椎動物の調査発掘を行った。戦後、ソ連、ポーランド、アメリカ（進行中）と発掘事業が行われ、最後に１９９１年から日本の林原自然科学博物館がモンゴルとの共同調査を実施している（現在進行中）。
展示の最初のフレンドゥフ（地名）は白亜紀前期終わり、約１億１千年前の地層からプシッタコサウルスなどの化石が出ている。二番目のバイシンツァフでは咲く秋後期、９千年前の地層からオルニソミムス類などの化石が出ている。そのほか翼竜類など多様な化石が出ている。三番目のツグリキンシレは白亜紀末期に近い地層で、ヴェロキラプトルとプロトケラトプスなどの恐竜時代の様々な化石が出土、恐竜の格闘化石やプロトケラトプスの幼体化石などのほか、恐竜、ほ乳類、トカゲ類などの完全関節状態の化石が多く出土するなど、ゴビ砂漠の化石の重要性がわかる地域になっている。
第４はブキンツァフで７千万年前後の白亜紀末期以降のタルボサウルス、サウロロフスなど、体長１０ｍを越える巨大恐竜化石が多く出土。タルボサウルスはティラノサウルスなどと近縁で、北米の同時期の化石と共通するものが少なくないために、ユーラシアと北米のつながりを想定できるとしている。
今回の目玉の一つ、タルボサウルスの全身骨格とタルボサウルスの子供の化石からその成長の姿を解明する展示だ。その次にはプロトケラトプスという角竜類の子供の化石と成長の姿が展示され、年齢が違うと思われる大小の頭の骨の化石が展示されている。また次にプロトケラトプスの１５体の赤ちゃんの骨の化石があり、生まれたばかりの時より少し成長した大きさで、孵化してから少しの間、巣にとどまって親に育てられる姿が想像される。そして一歩前に踏み出して煤も乱そうというときに、砂嵐か何かに飲み込まれて死んでしまったようだ。
次にオヴィラプトサウルスの卵と中の化石が展示されている。これは米国の最初のゴビ砂漠の恐竜化石発見者のアンドリュースが、誤ってプロトケラトプスの卵を別の獣脚類の恐竜が盗んで食べたと考えて、「卵泥棒」＝オヴィラプトル類と名付けたが、実際には自身の卵だった。これは卵の中の赤ちゃんの化石が発見されたことからわかったようだ。
また圧巻なのはタルボサウルスの大人の全身骨格（実物）と子供の化石（河原技師が作業したもの）とオピシトコエリカウディアの全身骨格（巨大草食恐竜の実物化石で頭部欠損）で世界初公開。実物化石が９割を超える展示会も世界初らしい。様々な見どころのある今回の大恐竜展は一見以上の価値があると思われる。最後にレストランで記念メニューを食した。
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