燕岳〜大天井岳〜槍ヶ岳〜笠ヶ岳
- GPS
- 75:10
- 距離
- 44.4km
- 登り
- 4,235m
- 下り
- 4,596m
コースタイム
中房温泉6:15-第三ベンチ7:45-8:30合戦小屋8:35-9:20燕山荘9:25-9:40燕岳9:55-10:15燕山荘10:30-大下りの頭11:15-切通分岐12:30-大天荘12:50-13:55大天井岳14:05-14:10大天荘(テント泊)
9月6日
大天荘6:25-6:50大天荘ヒュッテ6:55-9:00西岳9:05-9:10ヒュッテ西岳9:20-水俣乗越10:05-11:30ヒュッテ大槍11:55-12:30槍ヶ岳山荘13:10-13:30槍ヶ岳13:55-14:10槍ヶ岳山荘(テント泊)
9月7日
槍ヶ岳山荘6:15-仙丈沢乗越6:55-9:15樅沢岳9:20-9:40双六小屋10:20-弓折岳分岐11:15-11:20弓折岳11:25-12:45秩父平13:00-抜戸岳14:00-抜戸岳分岐14:10-15:10笠ヶ岳テント場15:35-15:50笠ヶ岳山荘15:55-16:05笠ヶ岳16:20-16:30笠ヶ岳山荘16:45-16:55笠ヶ岳キャンプ指定地
9月8日
笠ヶ岳キャンプ指定地5:25-弓折岳分岐6:10-6:45杓子平6:50-8:20笠新道登山口8:40-9:25新穂高温泉
天候 | 9月5日 晴れ午後からガス 9月6日 晴れ午後からガス 9月7日 晴れ午後からガス 9月8日 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2009年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
穂高駅からはバスで中房温泉へ。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
東鎌尾根は鎖場、ハシゴが多いが、良く整備されていて慎重に行けば危険ではない。 全行程通じてガレ場、ザレ場が多い。 水場… 第一ベンチの下、双六小屋、笠新道登山口にあり。 他は各小屋に有料であり(天水) トイレ… 各小屋と登山口の中房温泉、下山口の新穂高温泉にあり。 テン場… 大天荘…フラットで張りやすい。 槍ヶ岳山荘…小屋の南の岩場にあり、受付時に場所を指定される。下は大きな石がゴロゴロであまり快適ではないが、岩間に張るので風は軽減できる。 笠ヶ岳キャンプ指定地…登山道の両脇にあり、ほぼフラットで張りやすい。 眼前に槍・穂高が望めロケーション抜群だが、トイレは岩場を5〜10分登った山荘にあるのでその点では不便。 温泉… 平湯温泉「平湯バスターミナル3F」600円。すぐ近くにある多様な湯船を持つ「ひらゆの森」が人気なので空いている。源泉掛流しで泉質も良いので穴場です。 |
写真
感想
今年のお盆は仕事となってしまったが、そのお陰で代休を使って平日の北アルプス、しかも槍ヶ岳に行く機会が巡ってきた。
(9月5日)
前夜新宿を発ち、列車、バスを乗り継いで中房温泉へ到着。
今回は燕岳から笠ヶ岳の大縦走を計画したが、2泊以上のテン泊も北アルプス縦走も初とあって、不安の中の登り始めとなりました。
合戦尾根は北ア3大急登と言われていますが、実際歩いてみるとずっと急登が続くわけではなく合間合間で緩やかになり、思ったほどキツくはありません。
合戦小屋では名物のスイカを売っていましたが、値段の高さにここは我慢し先を急ぎます。
合戦沢の頭で稜線に出ると、右前方に燕岳を見ながら燕山荘へ。
まずは白砂の道を辿って燕岳へ向かいます。
奇岩群、大パノラマを楽しみながら山頂へ到着。
燕山荘に戻り、今度は前方に槍を見ながらの気持ちの良い稜線歩きです。
大下りの頭からは文字通り、一旦大きく鞍部へ下ってからキツい登り返しとなります。
ここをこなせばまたまた爽快な稜線歩き、喜作レリーフのある切通分岐からは疲れた体に鞭を打って、大天荘へと登って行きました。
この日は午後になりガスが湧いてきたので大展望とはいきませんでしたが、そのガスが逆に独特の景観を創ってくれました。
(9月6日)
今日は槍ヶ岳山荘まででコースタイム的にはそれほどでもないが、早めにテン場を押さえたいことと槍を心ゆくまで観賞したかったので早めに出発しました(とは言っても6時半前ですが…)
大天井岳の南面を下って大天井ヒュッテへ向かい、その先の稜線漫歩を楽しんでヒュッテ西岳手前の分岐を右に行き西岳に登ります。
ここから望む槍は小槍を後ろに隠し、天に突き上げる姿を見せてくれます。
もちろん穂高など360度の大パノラマが広がり、ため息が自然と出てしまいました。
ヒュッテ西岳からガレ場をトラバースして水俣乗越へ、ここからが東鎌尾根の核心部となります。
すぐに急な岩場の登りとなり、その先はアップダウンのある岩場、鎖場、ハシゴが続きます。
ただ良く整備されているので危険な感じはなく、むしろ浮石などに注意しながら歩きヒュッテ大槍まで辿り着きました。
ここまで来ると槍はもう目の前まで迫り圧巻、はやる気持ちを抑えて槍に向かいました。
しかしここからが意外と長く、なかなか着きません。
最後はヘロヘロになりながら山荘に着きました。
早く槍の穂先へと思いつつまずはテントを設営し、満を持して山頂へと向かいます。
遠目に見るとあんなところ登れるのかと思った槍も、取り付いてみると足場もしっかりとしていて、高度感を楽しみながらの登頂となりました。
山頂はちょうど混雑の間だったらしく暫く7〜8人で静かな山頂を楽しみましたが、ふと長梯子の下を覗き込むと団体さんが列をなして登って来ているのが見え、山頂を後にしました。
その後、夕刻から日没にかけて刻一刻と変わる槍の姿に見惚れていたのは言うまでもありません。
(9月7日)
朝は朝で御来光と雲海の彼方の富士と南アルプスの景観を楽しみます。
さて、この日は今行程で一番の歩行時間。疲れが溜まってくる3日目に大丈夫か?っと思いましたが、とにかく行くしかありません。
小屋裏からはこれから歩く西鎌尾根が一望でき、疲れよりも歩きたい衝動に駆られます。
朝からの晴天で気持ちの良い稜線漫歩、途中いくつも登り返しがありますが楽しさの方が上回って順調に進み、双六小屋に到着。
ここで久々に天水ではない美味しい水にありつけました。
小屋の雰囲気も最高で、ついついノンビリし過ぎた後に先へを進みます。
ただここから見える笠ヶ岳は、まだ遥か先なんですが…
それでも、この先は緩やかな稜線歩きが続くのだろうと気楽に考えていました。
実際、弓折岳まではそうでしたが…
大ノマ岳を過ぎ、岩肌を右に回り込むと愕然としました。
眼前には笠ヶ岳への稜線が見えるのですが、その前に大きく下らなければならなかったのです。
下った所が秩父平、ここから見上げる稜線への登りはカールのようなところを急登して行きます。
一歩一歩何とか登り切り、左へ進路を変えると笠ヶ岳がみえますが、そこはまだまだ遠い。
ここからは緩やかな登りが続きますが、疲れきった体にはそんな登りでも辛いものです。
それでも途中で抜戸岳への分岐を見つけると、やっぱり登ってしまった〜。
本当にやっとの思いでテン場に到着、当然ザックを置いて空身で笠ヶ岳へ向かいまます。
山頂に着けば現金なもので、それまでの疲れも吹き飛び、暫く充実感に浸ってしまいました。
しかしテントに戻って腰を下ろすと、一気に疲れが襲ってきて食欲が出ません。
予定していたラーメンなんて作る気にもならず、かといって何も食べないのはまずいので、とりあえず味噌汁を一杯。
すると塩分が体に行き渡ったためか徐々に疲れが取れていき、カレーなら何とか食べられそうだと思いカレーピラフを半ば無理やり放り込んで、さっさと眠りに就きました。
(9月8日)
今日は少し頑張らないと温泉は行ってからのバスの時間に間に合わないかもしれないので、朝飯も摂らず歩き始めます。
内心大丈夫だとは思っても、もしものことを考えるとペースは自然と早くなります。
杓子平へ急なガレ場を下って行き、杓子平からは草付きの道となり徐々に低い樹林の中を下るようになると登山口はもうすぐです。
急登で知られる笠新道も下りで使えば早いもの、大分早く下れたので登山口の水場で十分に喉を潤し、4日間ずっと晴天だったことに感謝しながら新穂高温泉バス停まで歩いて行きました。
しかし予定していたバス停脇のアルペン浴場は開いておらず困ってしまいましたが、幸い1本早い平湯行きのバスに乗れたこともあり、平湯バスターミナルにある温泉で無事汗を流して帰宅することができました。
今回の縦走は、多分この先も生涯忘れられない山行になることでしょう。
それほど充実した中身の濃いものでした!
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