記録ID: 2529162
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍
日程 | 2020年08月24日(月) ~ 2020年08月26日(水) |
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メンバー | |
天候 | 24日:晴天スタート→正午から30分ほど降水あり→その後晴れ間も覗き、夕刻はごく弱い雨 25日:晴天スタート→11時頃から雲が湧き始めるが降水には至らず、終始安定 26日:晴天で降水0 |
アクセス |
利用交通機関
往路(8/23):青春18きっぷで普通列車を乗り継いで信濃大町駅15:05着
電車、
バス、
タクシー
青春18きっぷ1回分(2410円) 七倉山荘の送迎用乗合タクシーにて七倉山荘まで移動(1900円/テント場代とお風呂代1650円と合わせて七倉山荘にお支払い) もちろん、普通に宿泊もできますし、早朝の朝食提供や高瀬ダムまでのタクシー手配なども承っているそうです。 http://www.webmarunaka.com/nanakura/ 復路(8/26):新穂高ロープウエイ駅12:55発---(濃飛バス)---13:25着平湯温泉BT(工事個所がありちょっと遅れてこの時間) 平湯温泉BT13:55発---(濃飛バス)---松本BT15:15着(ここも工事個所があり、発着とも10分遅れでした) 運賃3200円:途中乗り換えありですが運賃は通しの切符を購入して利用可です。 ※平湯温泉から乗車した松本行のバスは9/1より運休とのことですが、代わりに9/1より、アルピコ交通バスが平湯温泉14:50発の便を運行するようです。 https://www.nouhibus.co.jp/highwaybus/matsumoto/ この時刻表の存在を把握していなかったために、計画が激アマにになりました💦 https://www.nouhibus.co.jp/route_bus/shinhotaka-line/ この時刻表を参照して計画をしてしまったため、上高地下山を視野に計画してしまいました💦 https://www.alpico.co.jp/traffic/express/matsumoto_takayama/
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地図/標高グラフ


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コースタイム [注]
- 1日目
- 山行
- 12時間35分
- 休憩
- 3時間1分
- 合計
- 15時間36分
コースタイムの見方:
歩行時間
到着時刻通過点の地名出発時刻
コース状況/ 危険箇所等 | 【七倉ダム→高瀬ダム登山口→烏帽子小屋】 高瀬ダムまでは、東京電力の管理する舗装路を歩きます。高瀬ダムの堤防に乗り上げたら右なのですが、次のトンネルは「歩道」を歩いてください。車道を歩くと吊橋にたどり着けません💦 吊橋を渡るとキャンプ場を横切って登山道に入るのですが、wasaoさんのレコによると、この登山道に取り付く木の橋が見落としやすいポイントとのことだったので、大いに参考に致しました!wasaoさん、ありがとうございます! https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2447819.html そして、北アルプス3大急登のブナ立て尾根ですが、非常に整備されていて歩きやすいです。標識は12段階で表記されています。重たい装備で登らないことが条件ですが💦 【烏帽子小屋⇔烏帽子岳】 先ほど登ってきたブナ立て尾根の分岐から平坦な道を進みます。前烏帽子にてアップダウンあり。前烏帽子にて烏帽子岳の雄姿を拝むことができます。分岐から複数の鎖場を登ったりトラバースしたりしながら烏帽子岳の山頂標へ。さらにもう一方の岩に鎖が垂らしてあり、烏帽子岳最高点タッチできます。(私は立ちませんでしたが…) 【烏帽子小屋→三ツ岳→野口五郎小屋→野口五郎岳→真砂岳】 烏帽子小屋のテント場を抜けていきます。裏銀座と呼ばれる所以の砂地の緩やかな稜線歩きが楽しめます。途中、三ツ岳があり、標識も三角点も登山道上にありましたが、GPSなどを駆使して二つ並ぶ岩稜の高い方ってことでいいのかな(笑) この緩やかな稜線歩きはしばらく続きますが、野口五郎小屋の手前から名前の由来のゴーロ帯が出現。残り500mからカウントダウン、残り300mを過ぎると再度砂地の稜線。その後青い建物野口五郎小屋に到着です。野口五郎小屋から野口五郎岳は目と鼻の先。その先も快適な稜線が続きますが真砂岳の登りはガレた岩登りです。真砂岳へは野口五郎側にも踏み跡はありますが、水晶側から取付いた方が容易そうでした。 【真砂岳分岐⇔南真砂岳】 一応湯俣へ下山する実線ルートであり、ところどころに晴嵐荘方面を示す道標もありますが、きわどいところも多少あり、自分は重荷で通過することはご遠慮願いたいと感じました。一部「ヤバくね?」と思う箇所もありますが、ちょっと上部に安定したトレイルがあったりと、よく探せばどうにかなる道ではあります。また晴嵐荘まで水場もありません💦あとはハイマツの間を縫っていく箇所も多く、レインの下を着用することをオススメします。(自分は運よく?雨に降られた後だったので、着たままだったことが幸いしました) 【真砂岳→水晶小屋】 岩稜帯の小刻みなアップダウンがあり東沢乗越まで続きます。一旦東沢乗越まで下り最後の水晶小屋までは、整備はされているものの厳しい登りが待っています。ここで登り切る体力が残っていないと地獄の苦しみです💦 東沢乗越から水晶小屋まではコースタイム通りでした(笑) 【水晶小屋→祖父岳→三俣山荘→双六小屋】 整備の行き届いた登山道を一旦岩苔乗越まで下ります。その後、祖父岳に向けて登りますが、ハイマツが時々覆っている箇所がある程度で、祖父岳までは傾斜も比較的マイルドに登ることができました。祖父庭園まで下り黒部源流を目指す間も、木道歩きが楽しめます。雲の平から黒部源流までの下りも確かに急ですが、下部はつづら折りが形成されるなど、想像以上に整備されておりそれ程困難ではありませんでした。黒部源流碑から三俣山荘までの登りはジワジワ効いてきましたが…このジワジワ効く登り、三俣峠までの登り、巻き道ルートの合流手前の登りとあり、楽をしたつもりでもそれほど楽ではありませんでした。 【双六小屋→樅沢岳→千丈乗越→槍ヶ岳山荘】 樅沢岳まではつづら折りが形成され登りでも歩きやすいです。その後は小刻みなアップダウンや鎖が配備されたややきわどい岩場の登りなどがあります。 千丈乗越からは、ざれ気味ではあるものの、トレイルやマークのしっかり整備された登山道を槍ヶ岳山荘まで少しずつ登って行きます。標高差はありますが登りっぱなしなので千丈乗越までより大分楽です。最後は大きなつづら折りを繰り返して槍ヶ岳山荘に到着します。 【槍ヶ岳山荘→飛騨沢→槍平小屋→白出沢出合】 大喰岳に向かうルート上の飛騨乗越からややガレ気味のつづら折りのルートを下ります。下り切ったところに千丈分岐点があり、救急箱が配置されています。槍平小屋までは、傾斜は緩くなるものの岩のトレイルを進むので足元ご注意。槍平小屋から滝谷出合も平和なトレイルと岩トレイルが交互に繰り出されます。一部倒木のためう回路が整備されていましたが、下りの場合、沢沿いから正規ルートに戻るところで乗り上げるための急登があります。逆の場合は河原への激下りです。土の斜面のため下りもかなりしょっぱそうでした💦 【白出沢出合→新穂高温泉】 ひたすた、ひたすら、ひたすら砂利の林道と格闘します💦 いつも、帰りはここがツライ。左俣はわさび平小屋があるけど…穂高平小屋もやってなかったな…平日だから? 今回のルートの水場: 七倉山荘(無料)、ブナ立て尾根取付き(無料/私は確認できず)、烏帽子小屋(200円/ℓ) 野口五郎小屋(200円/ℓ)、水晶小屋(天水100円/上限500mlまで、ミネラルウォーター400円/500ml)、岩苔乗越付近(無料/私は確認できず)、雲の平キャンプ場(無料/私は確認できず)、黒部源流上部(無料)、三俣山荘(無料)、双六小屋(無料)、三俣→双六の巻き道上(未確認)、槍ヶ岳山荘(200円/ℓ)、千丈分岐→槍平小屋間(無料)、 槍平小屋(無料)、白出沢出合付近(ここ出てませんでした) |
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その他周辺情報 | 上高地のホテルなどはコロナ対策のため、日帰り入浴を実施していないところがほとんどです。こちらを参照のほど https://www.kamikochi.or.jp/enjoy/public_baths 新穂高温泉ですと、やっぱりここに逝ってしまいますね https://www.okuhida.or.jp/archives/3311#more-3311 |
過去天気図(気象庁) |
2020年08月の天気図 [pdf] |
装備
個人装備 | 長袖シャツ Tシャツ ズボン 靴下 グローブ 防寒着 雨具 ゲイター 着替え 靴 サンダル ザック ザックカバー サブザック 行動食 ガスカートリッジ コンロ コッヘル 地図(地形図) ヘッドランプ 予備電池 ファーストエイドキット 日焼け止め 携帯 サングラス タオル ストック テント テントマット ヘルメット |
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写真
そもそもテントを担いで水晶小屋泊りって、アホやん…
感想/記録
by airdiver
梅雨が明けるまでの天候不順や休みの都合もあり、今頃になって今年初めてのお泊り山行が実現したのですが…
毎度のごとく修行色の濃い内容になってしまいました💦
歳を重ねるごとに、どんどん無理が利かなくなっていることを実感してしまいます(笑)
今回目指した裏銀座の稜線。表銀座のようなイメージで臨んだのですが…
合戦尾根VSブナ立て尾根、表銀座縦走路VS裏銀座縦走路、表情も結果も似ているようで異なりました💦それにこの頃はまだ若かったし、ボッカ駅伝も出てたしね↓
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1233493.html
wasaoさんの七倉ダム〜水晶小屋ピストンのレコで予習をさせて頂いたおかげで、ブナ立て尾根の取り付きまでどうにか無難に進むことができましたが、いざ尾根登りが始まると、いつもにも増して登りが厳しく感じる有様。全然ペースも上がらず、何時止めよう、どこまでで戻ろう、最近よく感じるネガティブ思考が頭を持ち上げます💦次で考えよう…の繰り返しで三角点まで登り、ここまで来たなら上まで…となり結果的に烏帽子小屋まで辿り着きました。この烏帽子小屋もコロナ渦の影響で、今年のテント場の営業は無し。このルートをテント担いで登る意味あるの?初日の泊りも水晶小屋だし…
荷物を小屋にデポして烏帽子岳をピストン。ここまでのダメージなのか、空荷でもペースはそこそこまでしか上がらず。回復に時間がかかるようになりました(-_-;)
七倉山荘の乗合タクシーでご一緒したOさんは、七倉山荘と水晶小屋に宿泊、槍ヶ岳テント場に幕営というプランで、装備も非常にシンプル。おそらく12〜13kgがいいところ。無駄がない…最小限に抑えるスキルって大事ですよね💦テント云々の前に、毎度毎度20kg超えの修行は見直さないといけないと感じます💦
三ツ岳の山頂を探したり野口五郎小屋での雨宿りの最中にOさんに追いつかれ、その後は先行してもらいました。
1時間ほど野口五郎小屋で休憩して野口五郎岳、真砂岳と巡り、そのまま水晶小屋へ…とはならず、時刻的に迷った挙句南真砂岳へ。
砂地のトラバースからのスタートですが、目を凝らせば踏み跡はあり、その後ハイマツ帯のトレイル、木の梯子、トラロープ、ところどころにある晴嵐荘の案内板によって特に迷うところはありませんでした。ただ、足元が不安定な箇所も多々あり、竹村新道を湯俣温泉まで下るとするならば、それなりの荷物を持って途中水場もない道中なので、それなりの覚悟がいるとは思います。私は覚悟がないので、分岐に荷物をデポしてピストンしましたが…
戻ってからもそこで終わりではなく、水晶小屋への移動が待っていました。行動開始から14時間弱。再びザックを背負うと、もう身体の感じが違います(笑)
コースタイムを巻くなんて不可能…それでいて東沢乗越まではゴーロ帯のアップダウン、東沢乗越からは小屋まで激登り。本当につらかった…どうにか水晶小屋に到着。
皆さんに遅れながら夕食も済ませて荷物の整理もして、ちょっと布団に横になって気が付いたら消灯していました(笑)
翌朝、本当ならば赤牛ピストン→祖父岳→三俣山荘→双六小屋テントの予定を検討していたのですが、私の事前調査ミスで、新穂高温泉からのバスが無いから上高地まで行かないと…という判断により本日中に槍ヶ岳を目指す計画に変更。水晶小屋からの日の出を見て出発。
岩苔乗越→祖父岳→祖父庭園のルートはゆったり歩けて楽園のようでした。本当はこういうところをゆっくりと散策するのが大人の休日なのかしら(笑)雲の平から黒部源流に下るルートも超絶激下りを想像していましたが、よく整備されていて思いの外歩きやすかったです。それに対して、三俣山荘までの登りは地味に長く、こんなはずじゃ…って感じでした(笑)
先々長く厳しそうなので、三俣蓮華岳と双六岳のピークはパス。巻き道の最後の登りにヒーこら言いながら双六小屋に到着。ちょうど10時を回っていたのでお食事OK。五目ラーメンを頂きました。安定の美味さです。双六小屋到着時に、水晶小屋を同時に出たOさんと再会。Oさんは鷲羽岳→三俣蓮華岳→双六岳と回られたようです。素晴らしいフットワーク!
Oさん出発から30分後に双六小屋を出発。上高地下山を考えた場合、本日中に槍ヶ岳まで行って、最終日に少しでも楽をしようという戦法です。樅沢岳を通過、途中に雷鳥の雄にも遭遇できました。そして硫黄乗越ですれ違った男性にこの先の予定を確認したところ、新穂高温泉に下山するとのこと。新穂高温泉ってバスあったっけ?
ちょうど携帯の電波が繋がったので確認をすると、高山→新穂高温泉で検索するとほぼ一時間に1本あるではないか!やられた…おまけに上高地の日帰り入浴は、コロナ対策でほぼ不可!なんてことだ!事前に知っていたら槍は目指さなかったことでしょう。おそらく本日の予定は、水晶小屋から赤牛ピストン→祖父岳→三俣山荘→双六小屋テントになっていたことでしょう💦
ここでよっぽど槍は目指さず、ここで双六に戻るかと一瞬思ってしまった💦
いやいや、Oさんにはあとで会いましょうって言っちゃったからなあ💦
これは、ちゃんと調べていなかった自分の責任。重い荷物とともに背負っていくか(笑)
ここからの西鎌尾根はアップダウンがあったり、鎖の急登があったりと何度も心が折れそうになりました。千丈乗越でも、このまま槍平まで下りようかと思ったぐらい…
ここでも、軽快な歩調で追いついてきた長野県のパトロールの青年と言葉を交わし、この先のルートは、ザレ感はある登りだが危険個所はないとの見解から、当初の予定通り槍ヶ岳山荘を目指すことに。
ちなみに、長野県のパトロール隊は、スポーツインストラクターやスキー講師、長野のテレビ局職員など一般の会社員で構成されていて、夏場の仕事として働くんだとか。彼は長野のテレビ局の職員でBSプレミアム「日本百名山」や「グレートトラバース」の撮影スタッフもしていたと言っていました。重い機材も持つこともあるそうな…オレのも持ってってくれー(笑)
最後のつづら折りの登りも折り返しごとに一息つきながらようやく槍ヶ岳山荘に到着。果たしてテント場に空はあるのか?15時時点でNo16のサイトが割り当てられました。自分が最後のテントだったみたいです(笑)全部でNo25かNo26ぐらいまであったので、あと10張ぐらいはいけるようですね。平日だったおかげです。土曜はこうはいかんでしょうが…
テントを張ってちょっとごろんとしたら、気が付くと17:30。表に出るとくっきりと槍の見事な姿が…もう靴も靴下も脱いでしまったから今日は登れないけどね…
18時で水の提供が終わってしまうので、急いで山荘に水調達。あまり食欲はないが湯沸かしして天ぷらそばを頂く。そば饅頭と緑茶で〆る。
翌日、ここまで来たからにはと槍の穂先まで登頂→ご来光、残念でした(笑)さっさと下りる。肩まで下りると、朝日を背にした常念岳や大天井岳が目の前に!
今回はこれで十分だ。上高地で風呂がなければ、上高地に下りる理由がない。新穂高にも午前中に下山できる見込みから飛騨沢を下ることに。ちょっとガレ気味であること以外は歩きやすい。飛騨沢、西鎌、槍沢(っていう言い方で良いのか?)は基本的につづら折りが形成されていて、小屋の方々の整備対する努力が感じられる登山道ですね。
槍平から下部も、ゴロゴロ岩の個所もあり地味にキツく、倒木により登山道が封鎖され、う回路が形成される箇所もありました。沢筋からもとの登山道まで戻る際の登り返しもキツかったです。滝谷出合→白出沢出合と進み、砂利道林道まで出たときは、これで終わりだ…と思ったものだが、ここからがまたとんでもなく長かったです💦
どのルートを通ってもそれなりなんだな、ここは…下山後、そのまま温泉に入れて、しかも26日、ふろの日で500円で入れてラッキーでした\(^_^)/
今回、裏銀座周辺の百高山を中心に歩きましたが、事前調査をもっとしっかりしていれば赤牛岳も行けたかもしれないですね。
でも、これも運命を感じます。
よく登山にある、言ってみたら呪いのようなことば
「黒戸尾根を登ってこその甲斐駒」とか「桃ノ木谷を登ってこその大台」とか、「ここを登らないとこの山に登ったことにはならないよ」という先輩方のお言葉を鑑みたとき、「読売新道を使っての赤牛」→これを成し遂げなさいと言われているような気がします。まあ、「登って」じゃなく「使って」のあたりが甘めですけどね(笑)
ああ、また無駄にツラツラと感想を書いてしまいました。
もうしばらく修行はやめて、次回はゆるキャンをしたいものです(笑)
絶対にゆるキャンするぞ!
毎度のごとく修行色の濃い内容になってしまいました💦
歳を重ねるごとに、どんどん無理が利かなくなっていることを実感してしまいます(笑)
今回目指した裏銀座の稜線。表銀座のようなイメージで臨んだのですが…
合戦尾根VSブナ立て尾根、表銀座縦走路VS裏銀座縦走路、表情も結果も似ているようで異なりました💦それにこの頃はまだ若かったし、ボッカ駅伝も出てたしね↓
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1233493.html
wasaoさんの七倉ダム〜水晶小屋ピストンのレコで予習をさせて頂いたおかげで、ブナ立て尾根の取り付きまでどうにか無難に進むことができましたが、いざ尾根登りが始まると、いつもにも増して登りが厳しく感じる有様。全然ペースも上がらず、何時止めよう、どこまでで戻ろう、最近よく感じるネガティブ思考が頭を持ち上げます💦次で考えよう…の繰り返しで三角点まで登り、ここまで来たなら上まで…となり結果的に烏帽子小屋まで辿り着きました。この烏帽子小屋もコロナ渦の影響で、今年のテント場の営業は無し。このルートをテント担いで登る意味あるの?初日の泊りも水晶小屋だし…
荷物を小屋にデポして烏帽子岳をピストン。ここまでのダメージなのか、空荷でもペースはそこそこまでしか上がらず。回復に時間がかかるようになりました(-_-;)
七倉山荘の乗合タクシーでご一緒したOさんは、七倉山荘と水晶小屋に宿泊、槍ヶ岳テント場に幕営というプランで、装備も非常にシンプル。おそらく12〜13kgがいいところ。無駄がない…最小限に抑えるスキルって大事ですよね💦テント云々の前に、毎度毎度20kg超えの修行は見直さないといけないと感じます💦
三ツ岳の山頂を探したり野口五郎小屋での雨宿りの最中にOさんに追いつかれ、その後は先行してもらいました。
1時間ほど野口五郎小屋で休憩して野口五郎岳、真砂岳と巡り、そのまま水晶小屋へ…とはならず、時刻的に迷った挙句南真砂岳へ。
砂地のトラバースからのスタートですが、目を凝らせば踏み跡はあり、その後ハイマツ帯のトレイル、木の梯子、トラロープ、ところどころにある晴嵐荘の案内板によって特に迷うところはありませんでした。ただ、足元が不安定な箇所も多々あり、竹村新道を湯俣温泉まで下るとするならば、それなりの荷物を持って途中水場もない道中なので、それなりの覚悟がいるとは思います。私は覚悟がないので、分岐に荷物をデポしてピストンしましたが…
戻ってからもそこで終わりではなく、水晶小屋への移動が待っていました。行動開始から14時間弱。再びザックを背負うと、もう身体の感じが違います(笑)
コースタイムを巻くなんて不可能…それでいて東沢乗越まではゴーロ帯のアップダウン、東沢乗越からは小屋まで激登り。本当につらかった…どうにか水晶小屋に到着。
皆さんに遅れながら夕食も済ませて荷物の整理もして、ちょっと布団に横になって気が付いたら消灯していました(笑)
翌朝、本当ならば赤牛ピストン→祖父岳→三俣山荘→双六小屋テントの予定を検討していたのですが、私の事前調査ミスで、新穂高温泉からのバスが無いから上高地まで行かないと…という判断により本日中に槍ヶ岳を目指す計画に変更。水晶小屋からの日の出を見て出発。
岩苔乗越→祖父岳→祖父庭園のルートはゆったり歩けて楽園のようでした。本当はこういうところをゆっくりと散策するのが大人の休日なのかしら(笑)雲の平から黒部源流に下るルートも超絶激下りを想像していましたが、よく整備されていて思いの外歩きやすかったです。それに対して、三俣山荘までの登りは地味に長く、こんなはずじゃ…って感じでした(笑)
先々長く厳しそうなので、三俣蓮華岳と双六岳のピークはパス。巻き道の最後の登りにヒーこら言いながら双六小屋に到着。ちょうど10時を回っていたのでお食事OK。五目ラーメンを頂きました。安定の美味さです。双六小屋到着時に、水晶小屋を同時に出たOさんと再会。Oさんは鷲羽岳→三俣蓮華岳→双六岳と回られたようです。素晴らしいフットワーク!
Oさん出発から30分後に双六小屋を出発。上高地下山を考えた場合、本日中に槍ヶ岳まで行って、最終日に少しでも楽をしようという戦法です。樅沢岳を通過、途中に雷鳥の雄にも遭遇できました。そして硫黄乗越ですれ違った男性にこの先の予定を確認したところ、新穂高温泉に下山するとのこと。新穂高温泉ってバスあったっけ?
ちょうど携帯の電波が繋がったので確認をすると、高山→新穂高温泉で検索するとほぼ一時間に1本あるではないか!やられた…おまけに上高地の日帰り入浴は、コロナ対策でほぼ不可!なんてことだ!事前に知っていたら槍は目指さなかったことでしょう。おそらく本日の予定は、水晶小屋から赤牛ピストン→祖父岳→三俣山荘→双六小屋テントになっていたことでしょう💦
ここでよっぽど槍は目指さず、ここで双六に戻るかと一瞬思ってしまった💦
いやいや、Oさんにはあとで会いましょうって言っちゃったからなあ💦
これは、ちゃんと調べていなかった自分の責任。重い荷物とともに背負っていくか(笑)
ここからの西鎌尾根はアップダウンがあったり、鎖の急登があったりと何度も心が折れそうになりました。千丈乗越でも、このまま槍平まで下りようかと思ったぐらい…
ここでも、軽快な歩調で追いついてきた長野県のパトロールの青年と言葉を交わし、この先のルートは、ザレ感はある登りだが危険個所はないとの見解から、当初の予定通り槍ヶ岳山荘を目指すことに。
ちなみに、長野県のパトロール隊は、スポーツインストラクターやスキー講師、長野のテレビ局職員など一般の会社員で構成されていて、夏場の仕事として働くんだとか。彼は長野のテレビ局の職員でBSプレミアム「日本百名山」や「グレートトラバース」の撮影スタッフもしていたと言っていました。重い機材も持つこともあるそうな…オレのも持ってってくれー(笑)
最後のつづら折りの登りも折り返しごとに一息つきながらようやく槍ヶ岳山荘に到着。果たしてテント場に空はあるのか?15時時点でNo16のサイトが割り当てられました。自分が最後のテントだったみたいです(笑)全部でNo25かNo26ぐらいまであったので、あと10張ぐらいはいけるようですね。平日だったおかげです。土曜はこうはいかんでしょうが…
テントを張ってちょっとごろんとしたら、気が付くと17:30。表に出るとくっきりと槍の見事な姿が…もう靴も靴下も脱いでしまったから今日は登れないけどね…
18時で水の提供が終わってしまうので、急いで山荘に水調達。あまり食欲はないが湯沸かしして天ぷらそばを頂く。そば饅頭と緑茶で〆る。
翌日、ここまで来たからにはと槍の穂先まで登頂→ご来光、残念でした(笑)さっさと下りる。肩まで下りると、朝日を背にした常念岳や大天井岳が目の前に!
今回はこれで十分だ。上高地で風呂がなければ、上高地に下りる理由がない。新穂高にも午前中に下山できる見込みから飛騨沢を下ることに。ちょっとガレ気味であること以外は歩きやすい。飛騨沢、西鎌、槍沢(っていう言い方で良いのか?)は基本的につづら折りが形成されていて、小屋の方々の整備対する努力が感じられる登山道ですね。
槍平から下部も、ゴロゴロ岩の個所もあり地味にキツく、倒木により登山道が封鎖され、う回路が形成される箇所もありました。沢筋からもとの登山道まで戻る際の登り返しもキツかったです。滝谷出合→白出沢出合と進み、砂利道林道まで出たときは、これで終わりだ…と思ったものだが、ここからがまたとんでもなく長かったです💦
どのルートを通ってもそれなりなんだな、ここは…下山後、そのまま温泉に入れて、しかも26日、ふろの日で500円で入れてラッキーでした\(^_^)/
今回、裏銀座周辺の百高山を中心に歩きましたが、事前調査をもっとしっかりしていれば赤牛岳も行けたかもしれないですね。
でも、これも運命を感じます。
よく登山にある、言ってみたら呪いのようなことば
「黒戸尾根を登ってこその甲斐駒」とか「桃ノ木谷を登ってこその大台」とか、「ここを登らないとこの山に登ったことにはならないよ」という先輩方のお言葉を鑑みたとき、「読売新道を使っての赤牛」→これを成し遂げなさいと言われているような気がします。まあ、「登って」じゃなく「使って」のあたりが甘めですけどね(笑)
ああ、また無駄にツラツラと感想を書いてしまいました。
もうしばらく修行はやめて、次回はゆるキャンをしたいものです(笑)
絶対にゆるキャンするぞ!
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この記録に関連する本
この記録に関連する登山ルート
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この記録で登った山/行った場所
- 槍ヶ岳 (3180m)
- 烏帽子岳 (2628m)
- 野口五郎岳 (2924.32m)
- 三俣蓮華岳 (2841m)
- 樅沢岳 (2755m)
- 三ツ岳 (2844.59m)
- 祖父岳 (2825m)
- 槍ヶ岳山荘 (3080m)
- 七倉山荘 (1060m)
- 高瀬ダム湯俣登山口
- 高瀬ダム テント場 (1288m)
- 烏帽子小屋 (2550m)
- 野口五郎小屋 (2924m)
- 双六小屋 (2550m)
- 三俣山荘 (2550m)
- 穂高平小屋 (1320m)
- 槍平小屋 (1985m)
- 岩苔乗越 (2730m)
- 水晶小屋 (2900m)
- 東沢乗越 (2734m)
- 真砂岳 (2862m)
- 新穂高温泉バス停 (1080m)
- 白出沢出合 (1542m)
- 飛騨乗越 (3010m)
- 千丈乗越 (2720m)
- 南真砂岳 (2713m)
- 七倉登山口
- 高瀬ダム濁沢登山口 (1270m)
- 中崎山荘 奥飛騨の湯 (1090m)
- 黒部川水源地標 (2400m)
- 前烏帽子岳 (2605m)
- 真砂岳分岐
- 滝谷避難小屋 (1750m)
- 藤木レリーフ
- ワリモ北分岐 (2800m)
- 岩苔小谷水場 (2690m)
- 祖父岳分岐 (2680m)
- 三俣峠 (2750m)
- 双六岳巻道分岐 (2660m)
- 新穂高温泉駅 (1117m)
- 新穂高登山指導センター (1090m)
- 小鍋谷ゲート
- 飛騨沢千丈乗越分岐 (2550m)
- 烏帽子ひょうたん池
- 三角点 (2208.7m)
- 権太落し
- ブナ立尾根取付 (1330m)
- 双六池 (2535m)
- 双六岳中道分岐 (2676m)
- 烏帽子岳山頂分岐
- 左俣乗越 (2600m)
- 硫黄乗越 (2600m)
関連する山の用語
コマクサ ザック テント ハイマツ ケルン 乗越 チングルマ カール ガス 急登 キレット 鎖場 林道 ご来光 三角点 GPS 避難小屋 トラロープ ザレ 渡渉 コーラ 左俣 水場 崩落 倒木 巻き道 テン ゴーロ ハクサンフウロ ブナ リンドウ 山行 出合 ピストン ガレ 峠 花畑 デポ ヨツバシオガマ アキノキリンソウ ウサギギク ウメバチソウ 道標 クリ 木道 ヒュッテ チング ガッツリ ジャンダルム 落石 梅雨 肩 キャンプ場 フリーズドライ トリカブト トンネル 橋 天水 温泉 トラバース パッキング 乾燥室 縦走登山 | 登山用品 | 山ごはん | ウェア | トレイルラン |
トレッキング | クライミング | 富士山 | 高尾山 | 日本百名山 |
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この記録へのコメント
投稿数: 1146
七倉山荘から新穂高までの超ロング見事に縦走しましたね
濁沢の丸太橋やブナ立の取付は問題なく通過
そして20キロ超え天泊装備での縦走はタフです
丹沢ボッカはもう卒業したようですが鍛えた力を証明ですね
前半は調子が出なかったようですが徐々に立て直し
南真砂岳を取り入れるあたりはさすがですよ
今年は皆さん山行頻度が少ないので通常時の調子と比べて
違和感ある事が多いみたいですよ。
計画ミスもあったようですが盛りだくさんの山行で
強烈な思い出に残る超ロングになりましたね。
修行色の濃い内容が多いので次はゆるキャンとの感想でしたので
キツイ刺激を忘れてユッタリまったり天泊を楽しんで下さい
投稿数: 325
STARTのテント泊から突如、暗闇の中を歩き出すとは、神出鬼没過ぎます!
誰も真似できない、いや、真似しようとも思わない冒険reportです!
針ノ木や南真砂、爺ヶ岳とかを丁寧に丁寧に登られて来たところを見ると、既に次の目標が定まってる様ですね!
何だか指を加えて見ているこちらも嬉しくなってきましたよ😁
長旅、本当にお疲れ様でした。身体をタップリ癒してくださいね(*^^*)
投稿数: 413
この超ロングを実現できたのも、wasaoさんの水晶小屋ピストンレコがあったからこそですよ
予習させて頂いたおかげで、覚悟をもってスタートすることができましたから
しかし、あのルートを日帰りで往復するなんて驚異的ですよ
自分は水晶小屋が初日のゴールでよかった
たしかに、山行頻度は影響しているかもしれないですね
それ以上に自分の課題なのは、マインドが日に日に弱くなってきていることですね
メリハリをつけて…しばらくはゆるキャン△でー(笑)
なんにしても楽しくやっていきたいですね
コメントありがとうございました
投稿数: 413
歳をとると眠りが浅くなりましてね(笑)
一旦目が覚めると、眠れなくなっちゃうみたいで
あっでもね、出発の時にちょうど軽自動車で乗り付けたおじさんが居ましてね
全然山とか関係なくて、夜中のこの時間ぐらいにミヤマクワガタとか珍しい昆虫をゲットできることがあるんですって
労りの言葉もありがとうございます。そうです、タップリ癒さないと回復できないんですよ
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前半の水晶小屋までのルート、ほぼおなじコースをお盆に計画してたのですが今年は見送ったのですが、airdiverさんでも苦戦されてるなら自分にはほぼ無理だったなと思いました💦現地で途方に暮れなくてよかった😢
雲の平はゆっくりすごすべきところ、その通りですね、耳が痛しです_:(´?`」 ∠):
初日も2日目も20キロオーバ背負ってこのタイムでこの距離を歩かれるのは、さすがとしか言いようがないですよ!
素晴らしい景色と雷鳥さんにもあえて、素晴らしい山旅でしたね😍
投稿数: 413
裏銀座なんていうから、もう少し楽しみながら進めるかと思ったのですが
私も雨宿りの時に、よっぽど野口五郎で泊まろうとかいうヨコシマな気持ちが出たりなんかもしてね
でも、なにげにhattoズのお二人はぐるっと雲の平を巡っているではないですか
十分に雲の平を満喫してると思いますよ
8月末の扇沢から鹿島槍ヶ岳→五竜岳の縦走も、6年前に私がやったのと同じルートですが、さすがhattoズって感じの楽しい旅のようでしたね。私は二日目の下山時にヘロヘロになりましたが
これからも楽しい旅を綴ってください