雪と紅葉 常念・槍・涸沢


- GPS
- --:--
- 距離
- 51.2km
- 登り
- 4,656m
- 下り
- 4,446m
コースタイム
天候 | 1日目:晴れのちくもり 2日目:雨(雪)のちくもり 3日目:晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2015年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
毎日あるぺん号 22:40竹橋ー4時過ぎ 一の沢 8,300円 [帰り] 路線バス 上高地バスターミナルー松本 松本より東京までJR |
コース状況/ 危険箇所等 |
2700〜2800mくらいから積雪有り |
予約できる山小屋 |
横尾山荘
|
写真
装備
個人装備 |
テント
シュラフ
ヘッデン
予備電池
FAキット
地図
コンパス
コッヘル
ストーブ
ボトル
食料(行動食・非常食含む)
ペーパー
カメラ
予備バッテリー
充電器
ヘルメット
サンダル
サブザック
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感想
連休といえば北アルプスが最近の定番。ということで、あるぺん号の空き状況をのぞいてみたらまだ予約できたので、つい行くことにしてしまった。
今回はNewアイテムとしてmont-bellのシュラフ#3を購入。ホームセンターで買った安物のシュラフで10月の殺生ヒュッテテン泊や11月の日光白根山避難小屋泊を乗り切ってきた身としては、こんなパフォーマンスの高い品を使ったらかなり寒いところでも余裕で寝られそうな勢いです。そしてもう1つは新しいレンズと軽くて安い三脚。どの程度使えるものやら。
10月10日(1日目)
前日の夜、仕事を終えて竹橋から毎日あるぺん号で出発。常念岳登山口のある一ノ沢へは4時過ぎに到着した。当然ながらまだ真っ暗で、オリオン等の星座がよく見える。ちなみに、水場はあるという情報だったが、現地の表示によると滅菌処理はしていないらしい。WC脇と登山相談所脇の2箇所を確認した。
ゆっくりと準備をし、まだ暗い4:40頃から出発。ヘッデンの明かりを頼りに沢沿いの道を進み、5時過ぎに一旦少し開けた場所で岩に腰掛けておにぎりを補給。そうこうしている間にヘッデンがあまり必要ないくらいに明るくなり始める。朝日を背負って登り続け、最終水場を越えると常念乗越までもう一息。下山してくる人たちとも3〜4組すれ違った。
常念乗越まで登りきると、目の前に槍・穂高の稜線が目の前に広がる。壮観な眺めに引き寄せられるように数歩足を進めると、すぐそこに常念小屋。ただし、そのまま小屋には入らず、まずは荷物をデポして常念岳山頂へ向かう。CTは60分だが、実際は45分ほどで登ることができ、山頂まで行くと穂高連峰はさらに南側まですべて見える上に、乗鞍や御嶽までが視界に。今回の山行でまったく来たことがないのはこの常念だけ。これまでに見たことのない位置からの槍穂はまた格別だった。
2つ目の標的は昨年の同時期に山頂を巻いてしまった大天井岳。今回は大天荘にも寄り、山頂で(持参の)カレーを食す。しかし、この頃には風が強くなってきており、極めつけは大天荘内に貼り出されたヤマテンの情報。2日目の天候がほぼ絶望的だということを知る。この時点で考えた案は2つ。予定通り西岳に泊まるか、槍か殺生まで進むか。状況を見ながら喜作新道を進むうちに槍穂の上にかかる雲を見て、西岳までで留まることにした。
西岳のテン場は先客として滋賀から来た単独行者が1名のみ。年代も近そうだったので、もうちょっと話したかったけど、外が意外と寒かったので断念。西岳山頂からの日没も断念。でもテン場まで戻った辺りで少しだけ夕焼けが見えた。
10月11日(2日目)
夜は星が見えないか何度も寝たり起きたりを繰り返したが、そのうち雨音がし出す。次第にまた風も強くなり、結局雨風は起床予定だった4時半を過ぎても弱まることはなかった。屋根のあるところでテントを仕舞うべくヒュッテに向かったが、あまりスペースがなく、入口前の屋根の下で何とかテント撤収を終える。せめて温かい物でも胃袋に入れてから出発しようとするも、売っているのはカップヌードルだけで、それも外で食べてもらうことになると言われてしまったのでやむなく諦める。明るみ始めた5:40に、槍ヶ岳へ向けて2日目の行動を開始。
水俣乗越で下りずに取り敢えず槍へ向かったのは、天候は回復していくという噂から。本当に回復していくなら、予定通りキレットを越えて北穂まで行ける場合もあるし、ダメでも槍沢からなら下りることができる。そう考えながら進むも、下から吹き上げてくる風は氷の粒を巻き込み、それが顔に当たって痛い。2700mを越えた辺りでは氷を含んだ雨に変わって雪が降り始め、さらに少しずつ積もっていく。
ヒュッテ大槍には思った以上に早く到着することができ、そこでお湯を沸かして一休みした後、再び槍へ向かう。東鎌尾根の岩の上にも雪が積もっていて、多少危険を感じるところも。ただし、途中で遭遇したライチョウは涼しい顔で過ごしていた。
槍では想像以上の雪と視界で、結局大キレットは諦めることに。予定を変更して、まず槍沢から下り、横尾を経由して涸沢に登り返し、あわよくば北穂まで登ろうという目論見。横尾へと向かうルートは紅葉が見ごろで、本谷橋辺りは今年も良い感じだった。
涸沢には15時頃に到着し、少し食料を補給してから北穂へと進む。しかし、濡れた手袋による凍傷の危険や下りの危険性を考慮してやむなく転退。涸沢には17:20に戻ってくることができたので、おでんをぎりぎり注文することができた。でもむちゃくちゃ寒い。こごえながら何とかテントを張ったが、西岳でだいぶ濡れていたのでやや不快。それでも新しいシュラフはさすが高性能で、寝るときは寒さは特に感じなかった。
10月12日(3日目)
3日目の朝はテントの外から聞こえる早朝の風景に向けた感嘆の声で起床。テントから顔だけ出して見ると、もう明るくはなってきているが、モルゲンロートの時間にはなっていない。どうせ今日は下りるだけという低い意識の為、なんだかモチベーションが上がらず、でも、結果的には周りの声に釣られて起き出すことになった。
この日はテント撤収もわりとのんびりした為、出発は7時を少し過ぎた時間。北穂への未練は残るが、パノラマコースを通って下山を開始した。
パノラマコースは横尾ルートに比べるとアスレチック要素の高い道で、一部ロープ等を使って上り下りする箇所がある。使わなかったけど。そして、一旦登りきった辺りの分岐(屏風のコル)からは屏風の耳や屏風の頭に至ることができる。今回は、頭の方まで行けることを調べずにきてしまった為、屏風の耳で満足して下りてしまった。まぁ、展望にはさほど差がないらしいが。耳では、それぞれソロの3人で歓談。
パノラマコースに戻ってからは、渋滞が解消されていて、自分のペースで下れるように。紅葉の状態もまずまずなので、ここでたっぷり新しいレンズを試す。本当は夜景も撮りたかったのだが、天候もいまいちでなかなかうまく行かず。
徳澤園に着いたのは11時頃だが、せっかくなのでお昼を食べることに。何が美味しいのかぼんやりとしか覚えてなかったので、会計のところにいた人に聞いて、野沢菜チャーハンの方を選択。珈琲を飲みながら待って、いざ食べてみると、思っていたより美味しい。やるなぁ、徳澤園。食事を済ませ、既に気持ちは下山完了状態。
しかし、実際は上高地バスターミナルまでまだ意外に長い。やや早足で歩いていると、周りも何だか早い人だらけ。触発されて良いペースで歩いたので、明神池の辺りまで思ったより早く着いた。明神池も実は昨年パスしたうちの1つ。今回は寄ってみたが、拝観料のようなものがかかるので、明神池の周りまでは見に行くのを止めた。神様云々には興味がないんだよねぇ。そして更に上高地に向けて下山。だんだんと家族(子ども)連れ、カップル、外国からの観光客が増えてきて、アウェイ感が強まる中をすり抜けていく。
河童橋まで着くと、もう下界。人だらけ。そしてバスターミナルの列も恐ろしい状態。ここでも珈琲を飲みながらバスを待って、出発までのわずかな時間を味わいましたとさ。
前から思っていたのですが、rockwellさん写真撮るの上手いですよねー。レコの写真堪能させていただきましたー!!
iphoneのヤマレコアプリからだと使用カメラが表示されなくて、すみませんがカメラは一眼レフですか??
今度、動画もお願いします笑!冗談です笑。
そんなふうに言っていただけるとは恐縮です。
カメラはもともと山用ではなかったので、SONY α55 SLT-A55V(いわゆるα55)という一眼を使っています。透過ミラー方式というのを採用しているちょっと変わった代物です。王道をいくカメラではないので、人によってはダメ出しされるかもしれませんが、価格のわりに性能も良いので、これはこれで気に入ってます。
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