＜続＞面白地形妄想④後編　板取の明石谷・オリ谷・新谷　＜尾根と並行の崩落面？＞

2020年02月21日 13:05　＞奥美濃、火成岩と断層全体に公開

＜続＞面白地形妄想④後編　板取の明石谷・オリ谷・新谷　＜尾根と並行の崩落面？＞

前回は、クラソ明神の北に続く稜線を縦に見たものと、同じ稜線を横からながめたものを紹介しました。

・　写真１：　断層マップでは、南から北につながっている明石谷に沿って２本の断層が見えます。

・　写真２：　稜線を縦に見たもので、稜線はふつうに見えますが、クラソ明神とその手前のピークを結ぶ峠をつなぐ尾根が、向こう側は北方向に、また手前は南に、Ｓ字に弧を描いてそれぞれが切れ落ちているように見えます。

・　写真３：　稜線を横から見たもので、中央部分で主稜線を含む上部がそのまま切れ落ちていて、さらにその向こうの尾根やはるか向こうの山並みにまで、南北の方向に並行した多くの崩落面がみて取れます。
(　前回の写真に補助線を引いてみました、単なる個人の想像です。）

・　断層や活断層も含めて、崩落面、地滑り、崩れ山、滑落壁、流れ山、など、多くの地形を表す言葉がありますが、
（　もっと大きなスケールでは、構造線や、大陸、プレート等も含めて…　）
そこで、今回の写真でふさわしいのは、断層に起因する崩落…よりも、「地滑り地形」がふさわしいかと
思ってしらべてみました。

日本の火山地形（守屋似智雄：著）より、一部引用　

『　2.11　地すべり地形　（ｐ.29）より　…　

前略…　地すべり地形は、馬蹄形または弧状の平面形と垂直に近い断面形をもつ滑落崖と、その前面に広がる不規則な凸凹をもつ緩斜面（滑落ブロック）とからなる。
　　　滑落崖直下では、滑落ブロックがまだ十分に破砕されないため、滑落崖にほぼ平行した階段状の地形を示すことが多いが、滑落崖から離れるにつれて不規則になる。
　　　しかし、滑落物質が舌状に谷をゆっくり流下する時、熔岩堤防や熔岩じわに似た地形を示すことがある。
　　　ただこの場合、しわがより直線的であること、滑落崖に近い所にそれが多い点で、溶岩流と違っている。　
後略…　』

・　今回の２枚の写真は、稜線と断層や崩落面が、稜線（尾根）にそって並行している、わかりやすいいサンプルと思います。

（　次回は、同じ山県市の美山で、今回と対照的な、稜線（尾根）を、幾層もの断層や崩落面が、直交しているものを紹介します、
お楽しみに…　）　　

2020-02-18 ＜続＞面白地形妄想④　関市板取

2020-02-25 ＜続＞面白地形妄想⑤ａ　美山の

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