<共通点>
・ 海溝からいったん沈み込んだ海洋プレートの付加体や地殻が、
地下で(温度や圧力での)編成を受けて、時間をかけて浮上し列島の下層に積み重なったでき方は共通していると考えてみました。
<異なる点>
・ 「グリーンタフ」は、太平洋プレートの沈み込みからの浮上、
対して「三波川変成帯」は、フィリピン海プレートの沈み込み帯からの浮上。
( どちらも海洋プレートですが、それぞれのプレートの重さに違いがあって、 「 大陸プレート < フィリピン海プレート < 太平洋プレート 」 の関係です。)
・ 西南日本(四国)の海溝では、フィリピン海プレートの堆積物が海溝で、
付加体として大陸プレートの南縁にもぐりこみながら積み重なって成長していますが、それは堆積物や地殻の全てではありません。
( 説明をわかりやすくする為、従来からの付加体生成イメージで、地殻構成物の25%が、付加して成長すると仮定します。)
対して、東北日本の太平洋側では、日本海溝の入り口ではほとんど付加成長がないだけでなく、 かえって北米プレート(東北)からの堆積物や地殻を巻き込み削り取りながら太平洋プレートが沈み込んでいると考えます。
( ここでの成長は本来マイナス値で、ややこしくなるので、0%と仮定します。)
・ 比重と量の違いは、沈み込みの角度などにも影響していますが、もっと影響が大きいのは、いったん沈みこんだ堆積物や地殻が、地下深くで変成したあと、海溝からどれくらい離れた場所に浮き上がってくるか、そこに大きく違いが現れます。
( 西南日本では、中国地方の火山フロントより手前の四国に、25%が変成帯として浮上しているのに対して、 東北日本では、大きく深くまで沈み込んだ50%の堆積物や地殻が、東北の火山フロントの向こう側の日本海沿岸に浮上します。)
( どちらの海洋プレートも、残り50%は、そのままマントルに沈み込んでいるとの仮定です。 もちろん岩石自体も、変成を受けたときの深さや温度も異なっていますので、同じでき方の変成岩とはいっても、性状は異なっています。)
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・ 新しい地層の上に、古い地層が移動して上に積み重なって…、は現実的には思えません。
( 火山噴火で起きる「流れ山」のように、新しい溶岩流に古い地層が押し流されて… 結果、「新しい熔岩台地」の上に、「古い地質の小山」が乗っかるような、変動のケースもありますが… 数千キロに渡る広大なエリアで、比較的新しい地層の上に、古生層が覆いかぶさるような上下逆転移動は、想像がつきません。)
( 群馬の「根なし山」等も、四国の三波川変成帯と同様に、 「下から浮上した付加体変成帯」が「古い地層」ごと下から持ち上げたと考えられないでしょうか? )
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参考:たった3分で伝わるのか? 動画ってすごいなぁ…
[NHKスペシャル] 4K | 列島誕生 ジオ・ジャパン 2 | 列島誕生の物語 | NHK
" https://www.youtube.com/watch?v=3Qd75TuCx9k "
動画の最後の方にある、2:18/3:00「東日本で突如起きた台地の隆起」、一瞬ですが…お見逃しなく。
( 私は、この[NHKスペシャル]の本編を見ていません。)
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3分では終わらない中身の濃い?動画で、ネット勉強中です。
南海先生: 日本列島を分断する巨大地溝「フォッサマグナ」の謎!
" https://www.youtube.com/watch?v=e3fO--6Rk7Q "
物理屋チャンネル / nao: 【基礎なし地学】#14 日本列島の形成【発展科目】
" https://www.youtube.com/watch?v=mxeH7kde9Mc "
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本日のBGM: 「あなたが好きで」(from 『Concert Tour2007-2008』)
" https://www.youtube.com/watch?v=YZqsCRBEpb0 "
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