・ およそ1年前、私の結びのブログあてに
ヤマレコユーザーさんから匿名のダイレクトメッセージをいただきました。
・ この方が書かれている内容はまことに一般常識のことばかりで、
大方の反応はそんなとこだろうと承知もしていたのでそのまま放置、
私の試行錯誤は、常識を超えた「未来のテクノロジ」を模索する所から始まっていますので、
常識しか見ない方と、意見が違うのは当たり前のことでしょう。
( 繊維のプロと書いておられるので、見過ごせなかったんでしょうね。)
・ 内容はまっとうですが、手段は姑息。
「匿名にて失礼」と…、礼を欠いている自覚があるなら、
「俺はこう考える」とちゃんと私の投稿にコメントをいただくか、
もしくはご自身のアカウントにて
「こんなバカのまねをしてはいけない」と、
明確に表明してくだされば、たぶん私は喜んだと思います。
( 匿名のダイレクトメッセージ…では議論を交わすこともできません、
郵便物でいえば、一方通行の脅迫状と同じ姑息な手段です。)
・ 私は結び方の模索をするようになってから、
アカウント名のほかに、氏名も公開しています。
素人の試行錯誤は、間違いや思いこみも多く、
恥ずかしさはありますがそれでも名前公開で潔くしたいと思い、
youtubeの結びの動画でも、地球科学のブログでも、氏名を公開しています。
・ もしその方がまだヤマレコを見ておられるなら
あなたに向けて… 私の意見を少しだけ
( 現状に満足した時から、進歩はなくなります、
まだ誰も見ていない、先に未来があると信じて、
いまだにロープワークの試行錯誤をしていますし、
現在の矛盾だらけのプレート論の壁を越えようと、
勉強を続けています。)
( 繊維のプロなら、軽くて扱いやすい夢のロープを作って。)
( 温暖化も、原子力発電も、戦争も、
全て真実が公開されているわけではありません。
今ある技術や科学が全て終着駅ではありません。
一般常識が真実でないことなどいっぱいあります。)
( 私はクライミングをしたこともありませんし、
これからもしないでしょう
私は近くの里山や藪山を歩くときは、
スパイクゴム長に工事用ヘルメット長袖長ズボンで歩きます、
ハイキングの方には、異様に映るかもしれませんが、
短パンに素足や、エベレスト登頂の装備が、
里山や藪山にふさわしいとは私には思えません。
判断は個人の自由ですのでお好きなようにどうぞ。)
-----------------------
( 下記に戴いたダイレクトメッセージを紹介します。)
-----------------------
『 こんにちは。
以前より貴殿のロープに対する研究を見ていたヤマレコユーザーです。
申し訳ございませんが、匿名にて失礼いたします。
私は大学で高分子化学の専門教育を受け、現在は合成繊維の加工の開発技術者として20余年従事しています。
貴殿のロープ、結びの研究への熱意に感心しながらヤマレコに上がる日記を拝見しておりました。
しかしながら、最近アップされる日記の内容にはいささかの不安を覚え、不躾ながら助言させて頂きたく、ご連絡いたします。
繊維の強度は、素材そのものの物性に依存します。
メーカーや試験機関からの強度データが入手できますが、それは理想状態での理論値にすぎません。
実用強度は全く別物で、使用方法、環境(温度湿度、ノット、屈曲など)、劣化度(合成繊維は製造直後から確実に劣化が進行します。)などの影響で理想状態から大きく低下します。
ですから、クライミングロープは理想状態での強度が20〜24kN程度となっています。
馴染みの単位にすれば2t〜2.5tもの強度になります。
どれ程体重の重いクライマーでも装備含め200kgはないでしょう。
10倍以上の強度を想定しているのです。
自分の体重が60kgとして、強度が200kgのロープなら支えれる…実験室で理想状態において静荷重を掛ければ支えれるかもしれません。
飽くまで理想状態です。
また、重量物を吊り下げるロープに求められる性能は耐荷重(静荷重)だけではありません。
落下時を想定するのであれば、荷重時の伸びが求められます。
殆ど伸びないロープを命綱に使って5mの落下をしたとします。
腰にぐるりと巻いた状態であれば、それは5mの高さから鉄棒の上にフリーで落下し腰が鉄棒に当たったのと同じ衝撃が身体に伝わります。
良くて半身不随、悪ければ内臓損傷で死亡します。
最近、高所作業従事者が使用する安全帯が腰巻タイプから全身を支えるフルハーネスタイプに変わってきているのはこういった事情からです。
別の観点から繊維(ロープ)の強度を考えます。
素材が同じであれば強度は、その断面積に比例します。
断面積が倍になれば強度は倍になります。
ここが重要ポイントです。
例を挙げてみましょう。
ある直径10mmのロープが汎用素材のため強度2000kgとします。
別の直径5mmのロープは高強力素材のため強度2400kgとします。
このロープがそれぞれ外側から経年劣化などの理由により外から1mm分が強度を期待出来なくなったとします。
結果、10mmロープは直径9mm相当に、5mmロープは直径4mm相当になります。
断面積は10mmロープの場合、78.5平方ミリから63.6平方ミリに減りますので強度は比例して1620kgになります。
次に5mmロープの場合を計算すると、断面積は19.6平方ミリから12.6平方ミリに減り、強度は1543kgになります。
強度が逆転してしまいました。
細いと言う事がどれ程危険かおわかりでしょうか。
クライミングロープはこういった事情も勘案し、外皮の耐久性を上げたり、線径の細いロープはダブルで使用する設定になっています。
クライミングを想定していないロープはこのような事は考慮されていない場合が多いのです。
外から何某かの理由で傷が入った時も同様に考える事が出来ます。
太いロープであれ、細いロープであれ、傷の入る衝撃が同じであれば傷の深さに大きな差は生まれません。
これら以外にも、繊維(ロープ)の強度については多岐に渡る要素があり、簡単に細くて軽くて強いロープだから良いロープだと言えるものではありません。
ご自身の安全の為にも、貴殿の発信した情報を鵜呑みにされた方に良くない事が起きても残念な事になると思いますので、今一度ロープに対する付き合い方を考えてみては如何でしょうか。
私のお伝えしたかった事の要点は以上です。
お気を悪くなされたのであれば、お詫び申し上げます。
… 以下略 』
ダイレクトメッセージの一部に一般者が誤解を生じる恐れがあるため触れさせて下さい。
メッセージの一部が「落下時想定はロープに伸びが求められるので高所作業者の安全帯がフルハーネスに変わった」と要約できるようですが、高所作業時に使用されるロープは伸びない(伸び率の低い)ロープであり墜落時の衝撃吸収(エネルギーアブソーバー)付きのランヤードと併用する事になっています。
フルハーネスに変わったのも通常ハーネスでは墜落時に腰部への衝撃が大きいためです。
労災案件なのでクライミングとは異なる理由です。
「細いロープでは掴みにくい、身体に食い込みやすい」ということは水辺救助では既存の知識ですが昨今は知らない人がいるのかもしれません?
『カリオスト□の城』の細糸での昇り降りが可能になればと思うのは私の勝手でしょ😉
追記:職業によりロープ安全具は異なることがあります。この事とは別に山菜・キノコ採りの中には5〜10〜20m程のロープ(種類不明、急斜面脱出用)を用意する人を稀に見かけます。
・ 高所作業もこの半世紀でクライミングとは異なる形で進化しています。
同じ山でも、レスキューではロープに求めるスペックがクライミングとは違います
要は、必要な資材は用途によって異なるとうことで。
( 私が想定していたのは、懸垂下降で急坂脱出できればいいだけの最小装備で、
非常用にはポリエステル6mmx50mのスタティックロープを持ち歩いていましたが、 山で実際の出番はありませんでした。)
・私はスパイダーマンがイメージでした、
急斜面をゆっくり歩いて降りれる練習だけでよかったので、墜落対応は考えません、
未来では、荷重がかかっても、ゆっくりヌメーっとしか回らない、
オイルダンプ付きプーリーとか、
ロープの流れを切替出来るラチェット付き遊星歯車付き下降器とか、
夢はいっぱいありました。
私はロープ等の事は全くの無知ですので、Web上でのマナーについて。
姿が見えない、こちらも姿を見せられないからこその最低限のマナーを欠いたお勉強だけは出来る御仁であったようですね。
ご心労察します。
・ われながら「いい年こいておばかなことやってるなぁ」と承知です、
子供のころ危ない遊びのほうが夢中になれたのが、大人になっても変わりませんね。
承知の上で公開なので、ストレートに笑っていただけたらうれしいです。
( 一般公開はしても、家族にだけは見られたくないので、近場でぶらさがりのコソ練のみです、火遊びはやめられません … )
コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する