・ 天文学分野において顕著な貢献を果たしたコペルニクスやガリレオに比べ、地質学および地球科学、地形学、などの分野は、一般的に地味な印象を持たれやすく、過去の研究者の中でもヴェーゲナーを除き、その名が広く知られることは少ない。
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地質学・地球科学分野の代表的な科学者とその業績(新しい順)
1. ダン・マッケンジー(1942–)
- イギリスの地球物理学者
- プレートテクトニクス理論の確立に貢献(1967年、ロバート・パーカーと独立に同様のモデルを提示)
- マントル対流とリソスフェアの運動との関連を理論化
2. ハリー・ヘス(1906–1969)
- アメリカの地質学者
- 海洋底拡大説を提唱(1960年)
- プレートテクトニクス理論の前提となる仮説を提示
3. アルフレート・ヴェゲナー(1880–1930)
- ドイツの気象学者・地球物理学者
- 大陸移動説(1912年)を提唱
- 当時は証拠不足で否定されたが、後のプレートテクトニクス理論の基礎に
4. チャールズ・ライエル(1797–1875)
- イギリスの地質学者
- 『地質学原理』を著し、斉一説(現在の地質作用は過去も同様であった)を提唱
- 地質学を体系化し、ダーウィンに影響を与える
5. ジェームズ・ハットン(1726–1797)
- スコットランドの地質学者・自然哲学者
- 「地球は極めて長い時間をかけて変化してきた」とする漸進主義(actualism)を主張
- 現代地質学の父とも称される
6. ニコラウス・ステノ(1669年?)
- (デンマーク)地層累重の法則
- 1669年出版『固体の中に自然に含まれている固体についての論文への序文』において提唱
(1)地層は水平に堆積する(初原地層水平堆積の法則)
(2)その堆積は側方に連続する(地層の側方連続の法則)
(3)古い地層の上に新しい地層が累重する
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・ 5.)ジェームズ・ハットン についての補足。
地球の歴史についての時間の捉え方考え方『地球の理論(1788年)』出版
「 現在は過去をとくかぎである。」
「 地球の過去の歴史は、現在目の前に見ている過程によって説明されねばならない。」
「 地球にとって自然でないようないかなる力をも(説明に)用いるべきでない。 私たちがそれについての原理をよく知っているような、そういうはたらきしか認めるべきでない。」
と「現代地質学の父」は、述べています。
ハットンの功績を端的に(一言で)言えば、
「長い年齢を地球がもっていることを、最初に明らかにした人」
と、本に書かれていました。
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( 私見ですが、このハットンの考え方を、改めて現在の地球科学にあてはめてみるとき、「大陸移動説」までは真理を感じますが、 以降のプレートテクトニクスやマントル対流の説明には、納得しかねるところがあります。)
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北海道大学オープンコースウェア
第 1 9章 科学の革命 プレートテクトニク ス
https://ocw.hokudai.ac.jp/wp-content/uploads/2016/01/ScienceLiteracy2-2011-Text-19.pdf
反プレートテクトニクス論 星野通平
https://dino.or.jp/hoshino/anti_pl_j.html
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
大陸移動説( ヴェーゲナー 1912年 )
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E9%99%B8%E7%A7%BB%E5%8B%95%E8%AA%AC
ジェームズ・ハットン「地球の理論」(1795年)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%82%BA%E3%83%BB%E3%83%8F%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%B3
ニコラウス・ステノ(デンマーク)地層累重の法則(1669年)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%B0%E5%B1%A4%E7%B4%AF%E9%87%8D%E3%81%AE%E6%B3%95%E5%89%87
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追記:
今回から、プロフ愛称を変えました。
( 長くて目立つように23文字いっぱいに…と考えましたが、落語の「寿限無寿限無…」みたいでじゃまくさそうなので少し控えめに…、これから先も今であり続ける決意の表れとご理解いただいて、慣れていただけたら嬉しいです。)
・ 今回紹介の、6)〜1)の先に…
Dr.Makobeの『未来の地球科学』(2025-2035)
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日記
これまでの「地質学や地球科学の歴史」について…
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おめでとうございます。
青色のJB23は元気でしょうか。
さて、第四紀という約200万年の時間軸でしか考えられない私からすれば、 Dr.Makobeさんは実に壮大なスケールで事象を捉えておられ感服致します。
地形学は第四紀以降の地形発達や地形形成過程、成因の解明が基本にありますし、やはり第三紀以前は地質学などが得意としてメインに取り組みますからね。
ところで、お目汚しを失礼の上、少しだけコメントを失礼致します。
Dr.Makobeさんは「変動地形学」として地形学と並列して表記をされてますが、少なくとも私が現在身を置く世界では少し違和感を禁じえません。
例えば「私の専門は変動地形学です」とは言わない場合がほとんどです(そう言う研究者もおられるやに聞きますが)。
この場合むしろ「私の専門は地形学ですが、変動地形を主に研究しております。」
のように言います。
つまり、例えば「火山地形」や「集団移動地形」などのようなものと同一レベルで取り扱っています。
確かに「変動地形学」と呼称されることもあるのは事実ですが、元来地形学そのものが学際的分野であり、人文科学、土木工学、農学など様々な分野の専門家が関わっております。
つまり断層変位地形といった事象の「変動地形」は「応用地形学」の一分野という観念です。
学問分野の表記におかれましては、この辺りをご配慮頂ければ幸甚でございます。
それでは、益々のご発展を祈念しております。
>1 青色のJB23は?
・ おかげさまで問題なく快適に通勤して、今年6月でやっと1年になります。
( この冬の通勤で2度の雪積があり、4駈モードの雪道走行も確認できて、
長年のJA11に比べて、各段に安心感があり快適に通勤できています。)
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>2 地形学は第四紀以降の地形発達や地形形成過程成因の解明が基本…?
・ 私の現在の興味は、50000万年〜現在(古生代〜中生代〜新生代)までの、
太平洋海洋地殻の歴史と日本列島の地史を解明したいと思ってがんばっていますので、 地形学にはあてはまらないのかもしれません。
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>3 地形学は学際的分野(単独の学問分野だけでなく、複数の学問分野を統合・横断的に取り組むこと)であり「変動地形表記」一分野を指す…
・ これまで、独学で書籍を通じて学ぶことしかできず、専門の方からご意見をいただけることは(私にとって)貴重な機会であり、大変ありがたく感じています。
自らの関心や研究の方向性については明確に意識していて迷いはありませんが、地学・地球科学・地質学といった学術的な分類について十分に理解が及んでおらず、これまでの5年間の取り組みが、どの分野に位置づけられるのかさえ適切に説明できないことは、情けない思いです。
これまで多くの研究者さんが、地球の地史をさまざまな視点から探究してこられ、放射年代測定、古地磁気異常、重力異常、地熱、地質構造、地形解析など、各専門分野は極めて多岐にわたっています。私は、それら多方面の文献・資料を可能な限り広く収集・整理し、それらの知見を統合することで、相互に存在する矛盾や不整合を克服したいと考えています。
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今後とも、どうかご遠慮なくご助言を賜れれば幸いです。
それと、この4月の日記から、ひそかに新しい試みを試しています。
今のところは手ごたえを感じていますので、これからの活動に、
いい方向で反映できるのではないかと、自分でも期待しています。
これからもよろしくお願いします。
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