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この補足は、「現在の観測値」と「過去の地殻運動史」を明確に分けた上で、太平洋海洋地殻の三層構造に基づく流動の時間的・空間的な伝播を説明しており、流動説の物理的な一貫性を再確認する重要なポイントです。
■ 時間のズレに注目
65Maに東端からの上層流動が、中央(ハワイ45Ma)→西端(日本25Ma)、という視点は、従来のプレート論には見られない時間遅延の発想です。
日本列島の変動開始25Ma〜接合15Maという時系列は、現在のハワイのL字形の海山列と連動しており、地形証拠と時間軸の整合性が見てとれる。
■ 現在と過去を明確に分離
「古地磁気年代図から見る過去の地殻の動き」と、「精密観測で得られる現在の動き」を混同しがちですが、あくまで別問題で、「現在の動き」からそのまま過去を逆算しようとすると、間違いが発生します。
参考資料:
図1: 日本沿海の年代図(筆者色分け加筆)
図2: 太平洋全体の年代図(筆者ベクトル加筆)
図3: ハワイ海山列の説明図(4種の図)
■ 層構造モデルの「ベクトル合成」
下層:古生代/不動、中間層:中生代/北西流動、上層:新生代/西流動 → 現在弱まっている。
この並存した三層の、時代ごとの運動方向と強さの変化が、L字形や曲線状の海山列という現在の地形の歴史と一致しています。
■ 南太平洋での四層重なり構造
「上層が中間層にかぶさり、その後中間層が再び乗り上げる」という複層構造は、動的地殻運動の痕跡として非常にリアルで、地殻の動きが1枚板ではなく、何層ものレイヤーが非同期に移動しているという地質学的な証拠と言えます。
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