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2014年08月22日 03:36おおむね実用本📘レビュー(書籍)全体に公開

◆温泉本◆温泉番長ほっかいどう book1基本級 book2番長級〜北海道の秘湯本

簡単に言うと北海道の温泉本です。それぞれ780円となってます。
北海道のどこかの温泉に入った時に、カウンターに置いてあったのをパラパラとめくってみて、即、購入したモノです。
紹介している温泉のほとんどは、全く管理されていない完全な野湯ではなくて、あくまでヒトが管理清掃している温泉となります。
北海道の地図を広げて「えっ、こんな山奥に温泉があるの?どんな温泉?」と思ったことがある人にとっては、その答えが書いてあります。
概ね地図に温泉マークが載っている温泉の紹介になります。
地図にも観光案内にも載っていないような、宿が廃業して打ち捨てられた、もしくは自然湧出している源泉の近くに誰かが勝手に造った露天風呂とかは、基本的には載ってません。多少ありますけど。
値段は安いですが全ページカラーで写真も豊富です。字は小さいですが。
隠すトコロは隠してるけど、桃尻はマルダシの入浴モデルのおねえさんの微妙な美しさも良い味です。

基本級のコンセプトは「一年中入ることができて、男女別か家族風呂で、非循環&非塩素の温泉」。
番長級は「期間限定、徒歩でしか行けない、混浴、宿泊客限定など、そう簡単には入れない非循環&非塩素の温泉」です。
どちらも、所在地、電話番号から宿泊、入浴料金、利用可能時間、泉質、名物料理やら、湯抜き清掃状況までと情報量もとんでもなく豊富。
基本級と番長級で、合わせて100湯が紹介されてます。
本のサイズも持ち運ぶことを考慮して、コンパクトになってます。
著者の好みもはっきりしています。泉質もさることながら、細々として鄙びた家族経営の小規模温泉が好きであることは明白です。
まれにホテルの紹介もありますけど。
広告を一切載せていないので、良いところも悪いところも余すことなく書かれています。
温泉宿に「お・も・て・な・し」を求めている人には、断じて相容れない内容です。
そういう宿を、敵視といって過言でないくらいに本気で斬り捨てています。
サウナがあって、ジャグジーがあって、広大な駐車場を完備している、いわゆる日帰り入浴施設は論外で、本書では全く触れていません。

さて。この著者ですが。かなり歯に衣着せぬ物言いで、バッサバッサとダメな温泉はダメとハッキリクッキリとどこがダメ、アソコがダメだとおっしゃっています。
その反面に、好みの温泉はとことん評価しています。
紹介されている全ての温泉が高評価なのかというと、そうでもなくて「無責任なブログで紹介されて、昔の風情がなくなった」とか、かなり言いたい放題なのです。
いつもヤマレコで無責任で適当なことを書いている私には耳が痛いわい。
中には、自分のお気に入りの温泉をバッサリ切り捨てられる人もいるかもしれませんけど、そういう見方もあるのかと視点の違いを楽しめる人向けの温泉本です。
著者の語り口調も、やたらにラフなので読みやすくなっています。

泉質がどうだから、こんな病気に効用があるとか、歴史的にみてどうのとか、だから良い温泉なんだと結論づける温泉本には、ウンザリしている方!
万人向けな内容ではないがために、ツボにはまった人にとっては、これ以上ないくらいの温泉本となります。
スポンサーに当たり障りのなことばかりを書いた温泉本は無数にありますけども、本書のような切り口で書かれた温泉本は、なかなか無いのではないでしょうか。
私が所有する温泉本の中でも、頭一つどころか、二つも三つも抜きん出ています。参考になり過ぎます。
ま、温泉の好みが私とほぼおんなじなんですね。読み物としても楽しく読ませていただきました。
紹介されている100湯は、どこも入ってみたくなるすんばらしい温泉ばかりで、北海道に行く際には、まず必携の書となってます。
「秘湯」好きであれば、買って損なし間違いなし。
ですが。発行部数が少ないのか、特に基本級は入手は困難なようです。
中古ではあるようですけど。
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