(種小名(生物の二名法による学名で,属名のあとに付ける名称)は,「japonicus」と,よじ登るの意の「scandens」(新牧野日本植物図鑑)の2つを持つ)
別名:ヤエムグラ
生垣などで良く見かけ,そのうちに紹介せねばと思っているうちに,花の様子が変わってきたので慌てて写真に収めたが,雌雄異株。
>雄株は雌株に先駆けてツリー状の花柄にたくさんの雄花をつける。
とあり,雄花を探したが,時すでに遅しであったのか,花は見つけられなかった。
雄株の上記記載の続きには「そして間もなく5本の葯から大量の花粉を飛散させる。」とあり,
>カナムグラはブタクサ、ヨモギと同じく初秋(8〜10月)に花粉を飛散させ、
>ブタクサ、ヨモギに次ぐ代表的な秋の花粉症の原因植物です。
と,アレルギーのある方は要注意植物となっている。
雌花は,
>苞葉に包まれ10個内外が集まり下向きにつくが、緑色の時にはとても花とは
>思えない。次第に赤褐色になるとどうやら花らしくなる。
とあった。しかし,見つけたものは元気に上向きに咲いていた。
英名は「Japanese hop」で,ビールの苦味付けに用いるホップと近縁の植物であるが,
>香りや苦味はないらしく、カナムグラの雌花はビールには使えないようです。
とあった。同じ仲間でありながら,有効利用出来ないとは,少し残念である。
和名「鉄葎」については,
>強靭な蔓を鉄に例え、「葎」は草が繁茂して絡み合った様を表すように、繁
>茂した本種の叢は強靭に絡み合っており、切ったり引き剥がしたりすること
>は困難である。
とあった。
別名のヤエムグラについては,
>平安時代中期の歌人恵慶法師の「八重葎しげれる宿の寂しきに人こそ見えね
>秋は来にけり」のヤエムグラはカナムグラとの説が有力のようだ。アカネ科
>のヤエムグラは5〜7月に淡黄緑色の小さな花をつけ、秋までには姿を消して
>しまい、秋に繁茂しているのはカナムグラだから。
とあり,古くから親しまれていた?ようである。
なお,従来はクワ科アサ亜科カラハナソウ属に分類されていたとあり,その後,
>乳液が無い事、花が5数性である事、胚が螺旋形になる事などの点で他のクワ
>科植物とは異なっている(世界文化生物大図鑑)との事で最近は独立のアサ
>科として扱われる事が多いようだ。
とのことで,分類も難しいようである。
アレルギーの原因植物で,迷惑だけかと思いきや
>カナムグラはキタテハの食草です。昔、我が家の庭ではキタテハはアカタテ
>ハやルリタテハと並んで極く普通のタテハチョウでした。特に、柿の成る季
>節になると、落ちた柿の実に(サト)キマダラヒカゲと一緒によく来ていました。
>しかし今では、我が家だけではなくこの付近一帯で、キタテハは非常に少な
>くなりました。カナムグラがこれだけ減っては、それを食べるキタテハが見
>られなくなるのも当然と言えるでしょう。
とあり,キタテハには重要な植物のようである。
※2011.10.07 1年(念?)越しとなりましたが,中央の写真を雄花のものに変更しました。
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