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スズメノヒエの仲間であろうとの推測はついたが,この種の植物は見分けが難しい。
案の定,スズメノヒエ,タチスズメノヒエ,キシュウスズメノヒエ,アメリカスズメノヒエ・・・と目白押しである。何気なく写してしまった以上,止むを得ず調べることとした。
まず,左の写真であるが,花粉が黒紫色。スズメノヒエは「黄色」とあったので,候補から消えた。
次に,中央の写真に写る花序の枝は,茎に対して直角に近い。特に左下の花序は茎に直角のため,付け根しか写っていない。タチスズメノヒエは「花序の枝は軸に沿うようにつく」とあり,キシュウスズメノヒエは「通常2本で稈の先端に対生状につく」,そしてアメリカスズメノヒエは「稈の先に二股状に2〜3本の枝のある穂を出し」である。
さらに,シマスズメノヒエは「小穂のふちに毛がある」とあり同写真でこれを見ることができたので,シマスズメノヒエと推定する。
細かな相違点等については,「雑草ポケットブックオンライン版」に譲る。
http://www.syngenta.co.jp/golf/weeds/weeds05.html
スズメノコビエ,ナルコビエ,サワスズメノヒエ,オガサワラスズメノヒエ等,まだまだお仲間がおられるようなので,これ以上の探求は諦めた。
「スズメノヒエ」の由来は
1 頴果をスズメが食べるヒエにたとえたものとか。
2 スズメは人間が食料にしていたヒエに比べてず〜と小さいのでスズメがついた。
とあったが,「シマ」については
1 シマは島のことで、1915年に小笠原の島で初めて発見されたためにシマをつけた。
2 果穂に縞の見られるスズメノヒエの意
とあった。和名にも「島」・「縞」の両漢字が見受けられる。

そして,原産地についても同様であった。
1 北アメリカ原産。牧草として輸入し、戦後、急速に野生化。太平洋側の暖地に特に多い。
2 南米原産の帰化植物で、世界中の暖地に広く帰化している。おそらく法面の緑化などに伴って、分布を広げたものと思われる。
なかなか,難解な名と生い立ちであるようだ。
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