記録ID: 2592227
全員に公開
無雪期ピークハント／縦走
槍・穂高・乗鞍
蝶ヶ岳〜常念岳〜大天井岳〜燕岳 * 槍見の稜線歩き *
2020年09月19日(土) 〜
2020年09月21日(月)
長野県
ピアソラ
その他1人
体力度
8
2〜3泊以上が適当
体力度について
- GPS
- 23:13
- 距離
- 37.3km
- 登り
- 2,965m
- 下り
- 3,003m
アクセスを調べる
標高グラフを拡大コースタイム
1日目
- 山行
- 6:15
- 休憩
- 1:11
- 合計
- 7:26
距離 14.7km
登り 1,238m
下り 92m
13:07
2日目
- 山行
- 7:03
- 休憩
- 1:16
- 合計
- 8:19
距離 11.0km
登り 1,214m
下り 989m
3日目
- 山行
- 5:58
- 休憩
- 1:17
- 合計
- 7:15
距離 11.7km
登り 527m
下り 1,922m
13:57
中房温泉
【1日目】
○ CT（標準） ： 06時間55分
○ CT（実績） ： 06時間00分 （休憩含まず）
【2日目】
○ CT（標準） ： 08時間40分
○ CT（実績） ： 06時間45分 （休憩含まず）
【3日目】
○ CT（標準） ： 07時間45分
○ CT（実績） ： 05時間45分 （休憩含まず）
○ CT（標準） ： 06時間55分
○ CT（実績） ： 06時間00分 （休憩含まず）
【2日目】
○ CT（標準） ： 08時間40分
○ CT（実績） ： 06時間45分 （休憩含まず）
【3日目】
○ CT（標準） ： 07時間45分
○ CT（実績） ： 05時間45分 （休憩含まず）
| 天候 | 【1日目】 ○ 天気 ： 曇り のち 晴れ。 ○ 風速 ： 強め（稜線上で15m/s程度）。 ○ 気温 ： 涼しめ（6℃程度）。 ○ 視程 ： 普通。 【2日目】 ○ 天気 ： 曇り のち 晴れ。 ○ 風速 ： 強め（稜線上で15m/s程度）。 ○ 気温 ： 涼しめ（5℃程度）。 ○ 視程 ： やや長め。 【3日目】 ○ 天気 ： 晴れ のち 曇り。 ○ 風速 ： 弱め（稜線上で5m/s程度）。 ○ 気温 ： 普通（8℃程度）。 ○ 視程 ： 普通。 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2020年09月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス
・JRバス関東／20:16 {最寄BT} - 20:30 つくばセンターBT ・つくばエクスプレス／20:28 つくば - 21:31秋葉原 ・JR総部線／21:42 秋葉原 - 22:02 新宿 ・さわやか信州号／22:35 新宿西口26番BS - 05:20 上高地BT ※参考HP ： http://sawayaka.alpico.co.jp/ ○ 復路 ※後日発（下山後に宿泊） ・南安タクシー（バス）／10:45 中房温泉BT - 11:40 穂高駅BS ※参考HP ： https://www.azumino-e-tabi.net/pdf/p3-4.pdf ・JR大糸線／11:54 新島々 - 12:24 松本 ・JR中央本線（特急）／13:45 松本 - 16:24 新宿 ・JR中央線／16:31 新宿 - 16:40 御茶ノ水 ・JR総武線／16:41 御茶ノ水 - 16:43 秋葉原 ・つくばエクスプレス／17:00 秋葉原 - 17:45 つくば ・JRバス関東／18:28 つくばセンターBT - 18:35 {最寄BT} |
| コース状況／ 危険箇所等 |
【全般】 ○ 通称、パノラマ銀座です。 ○ 全行程約37km、累積標高2800mの2泊3日がちょうど良いコースです。 ○ 序盤の長堀尾根（急登）と終盤の合戦尾根（急降）さえ我慢すれば、 あとは終始大展望の稜線歩きが続きます。危険個所もほとんどありません。 ○ コロナのせいで全ての山小屋は完全予約の定員制です。 ○ また例年よりも登山者が少ないせいか、熊の目撃情報が多発しています。 （というか実際に目撃しました。） 【上高地〜（右岸）〜徳沢】 ○ 標高：1505m→1562m（CT：↑2時間15分） ○ 梓川右岸を遡る良く整備された道です（観光客でも歩けます）。 ○ 梓川左岸と比べると歩く人はかなり少ないです。 ○ 特に危険箇所はありませんが、熊対策が必要です。 【徳沢〜蝶ヶ岳】 ○ 標高：1562m→2677m（CT：↑4時間40分） ○ 長堀尾根の長く展望の効かない樹林帯の登りです。 ○ 妖精ノ池の先で森林限界を超え、ようやく展望が開けます。 ○ よく整備されており、トレースは明朗なため道迷いのリスクは低いです。 ○ 特に危険箇所はありませんが、熊対策が必要です。 【蝶ヶ岳〜常念岳〜大天井岳】 ○ 標高：2677m→2857m→2922m（CT：↑8時間50分） ○ 大展望の稜線上の登山道で、細かなアップダウンがあります。 ○ 常念岳の直下は急登・急降です。 ○ 横通岳（よことおしだけ：2767m）と東天荘岳（ひがしてんしょうだけ： 2814m）は山頂を巻きますが、直下は登り基調となりきつく感じます。 ○ 特に危険箇所はありませんが、熊対策が必要です（実際目撃しました）。 【大天井岳〜燕岳（表銀座縦走路）】 ○ 標高：2922m→2763m（CT：↓4時間10分） ○ 大展望の稜線上の登山道で、細かなアップダウンがあります。 ○ 大下りノ頭の直下は急登です。 ○ 人気コースを逆行するため、すれ違いに殊の外時間がかかります。 ○ 一部片側が切れたトラバースがあります。 ○ その他、特に危険箇所はありません。 【燕山荘〜燕岳登山口（中房温泉）】 ○ 標高：2704m→1450m（CT：↓2時間50分） ○ アルプス三大急登の一つ、合戦尾根の急降です。 ○ とてもよく整備されており、合戦小屋やベンチ等休憩適地が多数あります。 ○ 特に危険箇所はありませんが、熊対策が必要です。 ○ 下山後、バスの時刻が合えば、日帰り温泉がお薦めです。 |
| その他周辺情報 | (1) トイレ �� 上高地バスターミナル �� 河童橋 �� 明神池 �� 明神分岐 �� 徳沢 �� 蝶ヶ岳ヒュッテ �� 常念小屋 �� 大天荘 �� 燕山荘 �� 合戦小屋 �� 燕岳登山口（中房温泉） (2) 登山ポスト 上高地バスターミナルにあります。 (3) 登山バッチ 常念小屋で買いました（常念岳）。 (4) 山小屋情報� 閉灰�岳ヒュッテ） 槍穂を目の前に臨む大展望が魅力のアットホームな山小屋です。 トイレは小屋泊者用とテン泊者用で別れてます。 コロナ対策（特に部屋や食堂の間引き）が徹底されてます。 ※参考HP ： https://chougatake.com/ (5) 山小屋情報�◆並臈形顱� お布団もトイレも綺麗で料理も美味でした。全般的にクオリティが高めですが、 表銀座の中間部に位置するため混雑する傾向にあります。 ※参考HP ： https://www.enzanso.co.jp/daitenso (6) 温泉施設 下山後「中房温泉」に宿泊しました。ウェストン等名だたる岳人が浸かった であろう温泉や宿の歴史に思いを馳せました。 ※営業時間 ： 9:30 〜 16:00 ※料金 ： 700円／人 ※参考HP ： https://nakabusa.com/ |
| 予約できる山小屋 |
蝶ヶ岳ヒュッテ
|
写真
【1日目】1年振りの上高地。今回の山歩きは、のんびりがテーマです。いつもなら速足で通り過ぎてしまう梓川沿いも、ゆっくり時間をかけて歩きます。
9
9/19 5:40
【1日目】1年振りの上高地。今回の山歩きは、のんびりがテーマです。いつもなら速足で通り過ぎてしまう梓川沿いも、ゆっくり時間をかけて歩きます。
その少し先にある清水川のバイカモは、外せない見処の一つです。
一旦梓川から離れ、岳沢湿原を逍遥します。曇天に枯木と岩場が相まって、六百山（ろっぴゃくざん：2450m）がまるで魔の山のように聳えます。
3
9/19 6:12
一旦梓川から離れ、岳沢湿原を逍遥します。曇天に枯木と岩場が相まって、六百山（ろっぴゃくざん：2450m）がまるで魔の山のように聳えます。
初めて梓川右岸を歩きます。左岸と違って人がかなり少ないので、静かな散策が楽しめます。
さらに明神池に寄り道しました（拝観料：300円）。ここも何気に初めて来ました。
嘉門次小屋の営業は8:30から。のんびりがテーマとは言え、さすがに1時間は待てません。ちょっぴり残念ですが、名物の岩魚は今回もお預けです。
5
9/19 7:33
嘉門次小屋の営業は8:30から。のんびりがテーマとは言え、さすがに1時間は待てません。ちょっぴり残念ですが、名物の岩魚は今回もお預けです。
明神橋を渡り、振り返ると明神岳（みょうじんだけ：2931m）がそそり立っていました。来年こそは・・・。
ここからはいつもの左岸コースです。予報が外れ、青空が見えてきました。
嫁は蜂蜜トーストを、僕は朝定食を戴きました。もちろん絶品でした。
少しゆっくりしすぎましたが、その間にすっかり晴れました。前穂高岳（まえほたかだけ：3091m）と明神が凄まじい迫力でした。
ここからは蝶ヶ岳（ちょうがたけ：2677m）へ向けて我慢の急登（長堀尾根）が始まります。この春大学に入学し、山岳部に入った姪っ子が二週間前に辿ったコースを図らずも逆行する恰好となります。
5
9/19 9:17
ここからは蝶ヶ岳（ちょうがたけ：2677m）へ向けて我慢の急登（長堀尾根）が始まります。この春大学に入学し、山岳部に入った姪っ子が二週間前に辿ったコースを図らずも逆行する恰好となります。
苔蒸した森の中を1000m以上登ります。序盤は樹間から顔を覗かせる明神に浮き立ちましたが、次第に見通しが効かなくなり、さすがに飽きてきました。
5
9/19 11:24
苔蒸した森の中を1000m以上登ります。序盤は樹間から顔を覗かせる明神に浮き立ちましたが、次第に見通しが効かなくなり、さすがに飽きてきました。
途中のピーク、長堀山（ながかべやま：2565m）に着きました。本当に長かった（笑）。。。
妖精とは、他でもないサンショウウオのことです。かわいいのが沢山泳いでました。
展望の効かない時間（長堀尾根）が長すぎただけに、感動もひとしおです。
稜線に出るとすぐに、本日の宿（蝶ヶ岳ヒュッテ）が見えました。ただ、その前に、、、
テント持ってくれば良かったー、と悔やまれるほどの天気でしたが、チェックインしてしまうと動けなくなり、やっぱり小屋泊に限るねー、となりました（笑）。
8
9/19 13:02
テント持ってくれば良かったー、と悔やまれるほどの天気でしたが、チェックインしてしまうと動けなくなり、やっぱり小屋泊に限るねー、となりました（笑）。
ふと反対側を見ると、槍穂の稜線の上部が赤みがかっていました。ほんの一瞬の出来事でした。
蝶槍（ちょうやり）と呼ばれるかつての（蝶ヶ岳の）山頂からは、、、
再び森林限界を超えると常念岳（じょうねんだけ：2857m）が大きく迫ります。
山頂直下はガレ場の激下りです。ここからは鞍部（常念乗越）の常念小屋がまだ見えません。
稜線西側の斜面、ハイマツの緑の中になんか黒い点があるなぁ、と思っていたら案の定熊さんでした。距離があったので恐怖は感じませんでしたが、念のため周りのハイカーに注意喚起しました。
10
9/20 10:12
稜線西側の斜面、ハイマツの緑の中になんか黒い点があるなぁ、と思っていたら案の定熊さんでした。距離があったので恐怖は感じませんでしたが、念のため周りのハイカーに注意喚起しました。
常念小屋でお昼（ビーフシチュー丼）を戴きました。昨日もそうでしたが、ちょっとゆっくりしすぎました。
振り向くと常念がでかい！二週間前に今回の逆コースを辿った姪っ子はあれを登ったんだなぁ、と感心。
すり鉢状の谷底からは突風が吹き付け、何度か帽子を飛ばされそうになりました（結局脱ぎました）。
大天荘まだかなー（なかなか見えないのでちょっと不安になる）。
【3日目】翌朝（大天荘の裏手の）大天井岳（おてんしょうだけ：2922m）に登頂。
名残惜しくも先に進みます。大天荘直下はちょっと嫌なトラバースでした。
僕らは逆行なので、槍を見るにはいちいち振り返る必要があるのですが、こりゃ確かに表銀座だ！
イルカもガスの中・・・。このとき、かなりテンション下がってました（登り直そうとまで思ってました）が、、、
そうだった、今回はのんびりがテーマなんだった。という訳で、燕山荘でスイーツを戴きました。山の上に居ることを忘れました。
食べている間にすっかりガスの中に。いつかまたゆっくり来たい、燕山荘でした。
気を引き締めて、ほんのり紅葉が始まっている合戦尾根を下ります。北アルプス三大急登やいかに（今回は急降ですが）。姪っ子はここを登ったんだよなぁ、凄いなぁ。
7
9/21 12:05
気を引き締めて、ほんのり紅葉が始まっている合戦尾根を下ります。北アルプス三大急登やいかに（今回は急降ですが）。姪っ子はここを登ったんだよなぁ、凄いなぁ。
合戦小屋のおしるこにそそられましたが、さっきケーキ食べたばっかなのでやめときました。
なんか、みんな下るのがやたらと速いのですけど（笑）。（のんびりがテーマだったはずでしたが）2時間もの間、謎な攻防戦が繰り広げられました。これが合戦尾根と言われる所以か・・・。
5
9/21 13:49
なんか、みんな下るのがやたらと速いのですけど（笑）。（のんびりがテーマだったはずでしたが）2時間もの間、謎な攻防戦が繰り広げられました。これが合戦尾根と言われる所以か・・・。
下山後は中房温泉に泊まりました。大展望の稜線歩きを堪能した至福の三日間でした。帰りたくない！
装備
| 個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
サブザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
ライター
地図（地形図）
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
GPS
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
タオル
ツェルト
ナイフ
カメラ
携帯トイレ
|
|---|
感想
一年に一度は北アルプスに登っておきたい。ただ、今年はコロナのせいで
あまり山に登れていないので、うまいことピーキングできていない。
そこで、あまり無理をせずに大展望が楽しめそうなパノラマ銀座を縦走する
プランを立てました。嫁の強い要望により、当初はテン泊の予定でしたが、
天気予報が甚だいまいちだったため、直前で小屋泊へプラン変更しました。
（が、蓋を開けてみれば三日間とも晴天続きだったので、やっぱりテン泊に
しておけば良かったと少し悔やまれました。）
初めてヘルメットを持たずに上高地に降り立ちました。
ザックにヘルメットを括りつけて通勤時のビジネスマンの如く足早に梓川を
遡っていくハイカー（いつもの僕らそのもの）を羨ましく思う反面、
今回はのんびり行くと決めていたので、岳沢湿原、右岸、明神池等、普段なら
通り過ぎてしまうスポットを寄り道しながらじっくり味わいました。
極めつけは、徳澤園の朝食。蜂蜜トーストと朝定食が絶品過ぎて、危うく
何をしに来たのか見失うところでした。ラビリンスという映画で、毒リンゴを
食べさせられたヒロインが旅の目的を忘れて夢を見るシーンが過りました。
ほとんど展望の効かない長くて急な長堀尾根でようやく夢から覚めました。
嫁もスイッチが入りました。のんびりがテーマのはずでしたが、コースタイムを
1時間ほど巻いて（それでも3時間以上かかりましたが）ようやく森林限界を
超えると一気に視界が開け、前穂から槍にかけての曾遊の岩稜が一望できました。
そこから三日間、息を飲む大展望の稜線歩きが続きました（仔細は写真にて）。
下山後に泊まった中房温泉では、その夢のような時間の余韻に浸りつつ、
早くも地図を広げて次のプランについて考え始めました。
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中房温泉から上高地まで表銀座ルート縦走 燕岳（合戦尾根） 大天井岳（表銀座） 西岳（喜作新道） 槍ヶ岳(東鎌尾根)
利用交通機関：
電車・バス、 タクシー
技術レベル
3/5
体力レベル
5/5
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mrdrunk さん
今回の山行（蝶ヶ岳〜常念岳〜大天井岳〜燕岳）は一生モンですね。お天気にも恵まれてさぞアルプス気分を堪能されたではないでしょうか。1回こういう経験をされると嵌ってしまいますね。私の経験上。これまで辛抱された山行が一気に花開いた感じです。いやーホント良かったですね。
gijinさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。ここ４年ほど上高地を起点とした北アルプスの山行に
行ってますが、そのどれもが一生もんです。仰る通り嵌ってます（笑）。今回がまさに
そうですが、昔行ったことのある山頂なり稜線なりを、別の場所から見たらどうだろう
という具合に、繋いでいくのが好きみたいです。本当は、年に３回くらいは通いたい
ところですが、時間的になかなかハードルが高いです。夢は膨らむばかりです。
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