南ア テン泊縦走 白峰南嶺から蝙蝠尾根へと繋ぐ楽しい稜線歩き(広河原〜鳥倉)
- GPS
- 59:53
- 距離
- 78.6km
- 登り
- 7,440m
- 下り
- 7,215m
コースタイム
- 山行
- 6:49
- 休憩
- 1:05
- 合計
- 7:54
- 山行
- 4:48
- 休憩
- 1:17
- 合計
- 6:05
- 山行
- 10:43
- 休憩
- 3:32
- 合計
- 14:15
- 山行
- 8:44
- 休憩
- 1:54
- 合計
- 10:38
- 山行
- 2:49
- 休憩
- 0:44
- 合計
- 3:33
- 山行
- 10:07
- 休憩
- 3:07
- 合計
- 13:14
- 山行
- 1:40
- 休憩
- 0:04
- 合計
- 1:44
天候 | 5,6:晴一時雨、7:晴、8,9:晴一時雨、10:ガス後晴、11:晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
京都21:50-(高速バスWiller,5000円)-4:00甲府4:35-(山梨交通バス,1950円)-6:28広河原 復路: 鳥倉登山口9:15-(南ア登山バス鳥倉線,2660円)-11:10松川IC(お風呂)17:02-(高速バス 伊那・箕輪-大阪線,4850円)-21:45大阪(梅田) ※鳥倉線は2022/7/16〜8/28運行(予約不要) ※一日2便,午後便は鳥倉登山口14:25発 |
コース状況/ 危険箇所等 |
白峰南嶺(広河内岳〜白河内岳〜笹山〜奈良田越〜伝付峠): ・広河内岳〜白河内岳は、森林限界を越えた広い稜線を歩く。 基本どこでも歩けますが、ガスって視界の効かない時は道迷いに要注意です。 ・笹山付近で樹林帯に入る。ルートははっきりしています。 ・ここから奈良田越までは激下りが待っています。スリップ注意で進みましょう。 ・奈良田越〜伝付峠までは長〜い林道歩きが待っています。 結構なアップダウンも有ります。気を抜かずに歩き切りましょう。 蝙蝠尾根(二軒小屋〜徳右衛門岳〜蝙蝠岳〜北股岳) ・よく整備された登山道を登ります。2720mピークを超えると森林限界を 越えます。マーキングやケルンを頼りに進みましょう。北股岳付近は イワイワでスリップ注意です。 |
その他周辺情報 | 概略日程: 8/4(木)移動(京都⇒山梨) 夜行バス泊 5(金)広河原~北岳 北岳肩の小屋 テント泊 6(土)農鳥岳 農鳥小屋 テント泊 7(日)白峰南嶺 伝付峠 テント泊 8(月)二軒小屋~蝙蝠岳 蝙蝠岳 テント泊 9(火)蝙蝠岳~徳右衛門岳(水場ピストン) 蝙蝠岳 テント泊 10(水)塩見~三伏峠~小河内岳(ピストン) 三伏峠 テント泊 11(木)三伏峠~鳥倉登山口 移動(鳥倉⇒松川IC⇒大阪) 宿泊: ※○は今回利用 ○北岳肩の小屋 ・テント泊 1,000円(予約不要) ・水場は往復30分 ・北岳山荘 ・テント泊 1,100円(要予約) https://www.minamialps-yoyaku.jp/MountainHutInfolists?mountaionGroupId=1&mountainHutsId=4&date=20220513 ・水はポンプアップして蛇口から出ています(無料、ありがたく補給させて頂く) ○農鳥小屋 ・テント泊 500円(予約不要) ・水場は往復30分 ・広場(奈良田越〜西別当代山) ・水場:広場北の崩壊地からの東に下り末端にある水場。(取り付きには、ピンクテープが多数付いていました) https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3594644.html ○伝付峠 ・テン場好適地 ・水場は往復30分 ○蝙蝠岳 ・山頂直下にテン場好適地(2張り可能) ・水場:徳左衛門岳(蝙蝠岳山頂から往復3時間) ○三伏峠小屋 ・テント泊 1人あたり1,000円 +テント500円+トイレ100円 ・事前予約は無し(ただし、Covidチェックシートを要提出) http://sanpukutouge.com/wp/wp-content/themes/sanpukutouge/image/2021covid19checksheet.pdf ・水場は往復30分 下山後の温泉: ○日帰り温泉 信州まつかわ温泉 清流宛 ・松川ICバス停より徒歩約25分 ・料金500円 |
写真
感想
いざ、南アの稜線へ。
ずっと温め続けてきた稜線歩きの計画を実行に移す時が来た。天気予報は雨予報を告げるが、果たしてどうなることやら。
◆1日目 広河原~北岳肩の小屋(テント泊)
京都から夜行バスを乗り継ぎ広河原に下り立つ。おっ、北岳が見えてる。幸先良いスタートだ。広河原インフォメーションセンターで登山届を提出し、登山道の状況を確認する。今回予定のコースに特に通行止めやクマ発生情報などは寄せられていないことを知り、まずは一安心。そこで準備を整え歩き始めた。
美しい白根御池を越え、急登に取り付く。喘ぎながら、どんどん高度を上げると八本場のコルが対岸に見えた。ボーコン沢の頭からもいつか歩いてみたい稜線だ。なんとか山頂へと続く稜線に乗る。そこでランチ休憩を取り、空荷で小太郎山をピストンした。無事、百高山1座目ゲットだ!
その日は、肩の小屋まで。天気が崩れる予報だったのでテン場はガラガラ。綺麗に整地された一等地に我が家を設営。夕方、小雨がぱらつい程度であった。なんとかきつい初日をやり過ごして、安堵した。
◆2日目 北岳肩の小屋~農鳥小屋(テント泊)
3時起床で4時半に出発。午後から崩れる予報と聞き、午前中に農鳥小屋まで移動する計画だ。朝からガスがかかっていたが、しばらく山頂に居ると時折周囲の景色が開けた。高いお山の山頂では、なかなかばっちりの眺望を見ることは難しい。まだまだ、縦走も始まったばかりで、この先は長い。慎重に進もうと思った。
北岳山荘まで下りて、小屋に立ち寄る。水はもらえるかと、そこに居る人に声をかけると、診療所の学生さんだった。すぐに確認してもらえ、蛇口から取って良いとのこと。小屋は営業はしていないが、水の無償提供は縦走者にはありがたいサービスだ。感謝です。
でっかい間ノ岳を越え、農鳥小屋へと下りる。久々に農鳥小屋の名物おやじさんと再会した。おやじさん、耳が遠くなったらしく、大きな声でテント1泊の要望を伝える。先に張って、その後すぐに受付して欲しい、とのことでした。
テン場は一番乗り。登山道脇の水はけの良さそうな一等地を確保した。テント設営後、受付に行くと女性の小屋番さんが対応してくれた。この先の白峰南嶺の登山道情報を聞けば、伝付峠までは問題ない。その先の笊ヶ岳までは、最近入ったと聞かないが、問題ないだろうとのことでした。現地で生の情報が一番だが、事前のネットで入手した情報と一致する。ひとまず、一安心だ。後は天候が持ってくれることを祈るばかり。
昼からは何もすることがないが、その日のテン場には、ぞくぞくと個性的な人たちが集結。テン場でゆったりとお話させて頂き、ひとときの休息の時間を楽しんだ。翌日の長期行動に備えて早めに就寝。
◆3日目 農鳥小屋~白峰南嶺~伝付峠(テント泊)
0時半起床で2時前にテン場を出発。ヘッデンの光を頼りに、西農鳥の急登を登る。今日は朝からガッスガス。道を外さないように慎重に進んだ。西農鳥、農鳥、大門沢下降点、広河内岳まで進んだところで、ようやく夜が明けた。ここからは初めて歩く稜線だ。ヘッデンをしまって進む。
朝一はガスに巻かれたが、日が昇るとガスが切れた。今日は絶好の登山日和だ。遠く笊ヶ岳まで丸見えでした。(この時はまだ、笊ヶ岳までピストンしようと思っていた)
気分アゲアゲで素晴らしい稜線を進む。
白河内岳で小休止。ここからの展望は素晴らしい。対岸の蝙蝠岳や両脇の塩見、悪沢の絶景を楽しんだ。さらに進んで笹山(黒河内岳)に到着!ここで、ランチ休憩。湯を沸かしてパンとコーヒーを頂いた。ゆったり休憩していると、昨日テン場での隣接テントの方が追い付かれた。
静岡から来られたソロの方で、ものすごいパワーのある人でした。今回は、南ア5度目の縦走チャレンジで、今回は、畑薙ダムからチャリで椹島に入り、赤石岳から塩見、間ノ岳、農鳥を周回して伝付峠から二軒小屋に下りて椹島に歩いて、更にチャリで繋ぐという、超絶ロングな縦走者でした。この日、進むコースは同じなので、伝付峠まではご一緒させて頂いた。(取り付きも困難な白峰南嶺では、誰にも会わないのでは?と心配していたが、期せずして一緒に歩ける同志を得て本当に心強かったです。どうもありがとうございました)
この方は、高山病体質らしく、奈良田越まで下りてきたら酸素が満ちて体も動くようになった。軽量化のためシュラフカバーしか持ってきていないとのことで、標高を下げるとより暖かくなり、ゆっくり寝れる、っておっしゃっていました。やるな〜。山開き前に富士山日帰り弾丸トレとかチャリで富士山周回トレとかバリバリ体育会系なお方でした。
無事、伝付峠までたどり着き、そこにテントを設営。長丁場を乗り切ったことに安堵した。一緒に歩いた方は、更に二軒小屋まで行くとのことで、ここまで歩いて頂いたお礼を言って別れた。またどこかのお山でお会いできればと思った。
◆4日目 伝付峠~二軒小屋~蝙蝠岳(テント泊)
当初は、伝付峠から笊ヶ岳をピストンする計画を立てていた。でも、奈良田越からの長~い林道歩きに嫌気が差し、笊ヶ岳はパスして蝙蝠岳に向かうことに予定を変更。まずは二軒小屋に下りた。
二軒小屋は噂に違わず美しい小屋でした。今年は営業していませんが、ここはいつか小屋にも泊まってみたい。山に登らずともゆったり時間を過ごすのに良い小屋だと思います。
ここからは大井川東俣の林道をしばらく進んで、蝙蝠尾根の登山口に取り付く。最初の急登をなんとかやり過ごせば、そこから徳右衛門岳までは良く整備された登山道が続いていた。マイナールートではあるが予想外に手が入っていた。整備されている方々に感謝です。
徳右衛門岳でランチ休憩。ここまで来れば標高2600m。蝙蝠岳までは標高差約260mでターゲットロックオン。徳右衛門岳直下にある最終水場で水を汲み、鬼の水ボッカで蝙蝠岳を目指す。
ジリジリと標高を上げていくと、雲行きが怪しくなり、本降りの雨に降られる。ここで今回初のカッパを着る。一瞬遠くで雷の音を聞き、たじろぐ。森林限界を越えて蝙蝠岳に進んで良いものか?それとも、樹林帯に留まるべきか?しばし思案していたが、雷は続かなかった。気になっていた気圧の低下も、ここに来て下げ止まっている。おそらく天気は大丈夫、と判断して先へと進む。
ピーク2720mでついに森林限界を越える。この日はガッスガスで蝙蝠岳への展望無し。稜線上は予想通り西風が強い。風が避けられるテン泊適地を探しつつ、前に進む。西風を避けられる場所に、よく整地されたテン泊適地を見つけてそこにザックをデポ。そこからは空荷で山頂に偵察に行く。ガスが濃く山頂直前まで見通しが利かない。いくつか候補地を見つけたが、山頂直下に最高級の一等地を見つけてそこに決定。デポしたザックを取りに戻り、日が落ちる前にテントを設営。これで一安心だ。
ようやく夢の蝙蝠岳テン泊が実現。この日はガッスガスだったが、ワクワクしながら翌朝を待った。
◆5日目 蝙蝠岳(テント泊)~徳右衛門岳(水場ピストン)
朝、テントから顔を覗かせるもガッスガスで視界なし。今日は日の出は拝めないとフテ寝に入る。明るくなってテントで朝食を食べてゆっくりしていると、人の声がする。見れば山頂に人が立っていた。外に出て少しお話させて頂く。この方は前日は、仙塩尾根でツェルトでビバークしたが、風がきつくて寝ることができず、夜中から歩いてここまで来られた。すごい縦走者だなぁと思った。風を避けられるなら次はここで張ります。って仰っていました。
蝙蝠岳は南アのど真ん中、辺鄙な所にあるので、誰も来ないだろうと予想していたが、この日は違った。塩見小屋泊まりの方が何人か、蝙蝠岳をピストンして帰って行かれた。その中のお一人が驚きのスーパーおばあちゃんでした。
この方、御年74.5才。それで蝙蝠岳に遊びに来られていた。お元気にもほどがある。八ヶ岳の麓に住んでいるとのことで、若い頃は小同心や大同心など、ロッククライミングもやられていたそうです。でも、最近は寒い中待つの辛くてロッククライミングはもうやっていない、そうな。
登った山の経歴は、ものすごい。登山者憧れのマッターホルンのお話もお聞きした。なんでも、近くのお山(多分、ブライトホルン)でテストを受けてそれをパスした者だけが登ることを許されるそうです。当然、おばあちゃんはそれをパスして山頂を踏んだとのこと。すっげ〜、かっこ良過ぎる。
フランスの白き山モンブラン、アフリカ大陸最高峰キリマンジャロ、中国の5800mの未踏峰にも登った経験もあるという。そして、ネパールのエベレスト街道を歩いてエベレストもこの目で見たというなんでも有りのびっくり仰天、おばあちゃんでした。
80才までは山に登りたいと仰っていました。「私もおばあちゃんのような年齢になっても蝙蝠岳に元気に遊びに来れるような山屋を目指すよ。いつまでもお元気で。」と言って別れた。この方からは大いにパワーを頂いた。貴重な出会いに感謝です。
昼からは天気が崩れるとの情報を聞いて、早めに徳右衛門岳の水場に水汲みのピストンをしてテントに戻る。午後からは一人まったり最高の時間を過ごした。この一日は忘れがたい経験でした。
◆6日目 蝙蝠岳~塩見岳~三伏峠(テント泊)~小河内岳(ピストン)
午前2時に起床で、3時半に出発。この日の行程も12時間超のロングだ。ただし、ちょっと厄介なことに。ヘッドライト(BDのリボルト)が不調でモバイルバッテリーからの充電が上手く機能しなかった。白峰南嶺の長時間行動で照度の落ちたヘッデンでのナイトハイクとなった。
この日の蝙蝠岳は濃いガスに包まれる。視界は5m程度で苦戦。いきなり蝙蝠岳のなだらかな山頂で道を見失う。スマホのGPSアプリを使って、登山道に復帰して慎重に進む。
ハイマツ帯の合間を進んでいる時、あろうことか登山道のヘリを踏み抜いた。気がつけば足をハイマツに引っ掛けた状態で、ザックを背に斜面に止まっていた。
長期縦走終盤で荷物が減ったとはいえ、長時間行動に備えて行動用の水3.5Lをフルに担ぐザックは相当重い。火事場の馬鹿力で体制を整え、スリッピーな斜面に手こずりながらも登山道に這い上がって一息付いた。ザックを下ろして、クエン酸チャージを飲んでしばし休憩。心臓バクバクを落ち着ける。
危ない所だったが、すんでの所で山の神に救われた。ありがとうございます。もう直ぐ夜明けだ。ここからは、亀モードに切り替えて、ジリジリと進んだ。
マジックアワーに突入し、空色がダイナミックに変化する。周りの景色に心を奪われた。この中でさっきまで足掻いていたことが嘘の様だ。周囲はすでに明るく、もうヘッデンは必要無い。明るい太陽の光に感謝した。
蝙蝠尾根を進んで、塩見への登山道へ合流。先行する登山者は、もう山頂に居る。ゆるゆると高度を上げて山頂に到着。残念ながらガッスガスで視界無し。しばらく粘るもほとんど変化無し。今日は無理っぽい。下山を始めて、まずは塩見小屋を目指した。
少し進むと山頂でお会いした女性に追いついた。今日は鳥倉登山口の駐車場まで下りるとのことでしたので、三伏峠小屋までご一緒させて頂いた。
塩見小屋で、昨日のスーパーおばあちゃんにお会いできるかと小屋を覗いてみたが、朝早くに出発されたとのことでした。前日お会いした時は、お酒は嫌いではない、小屋に帰ってビールを飲もうって、塩見小屋に帰って行かれました。今度は、どこかの山小屋で飲み交わしたいと思いました。
塩見小屋を過ぎた辺りで、TJARのトップ選手に抜かれる。「頑張って下さい。」と声援を送るもすぐに背中は見えなくなった。(TJARを開催中であることは塩見山頂で人から聞いて知った)。
女性から、がんを患い、抗がん剤治療で一時山を歩けない辛い時期があった、ことを聞く。そこから山を歩きたい一心で、地元の丹沢の山に通ってここまで戻した。今度は甲斐駒の黒戸尾根に挑戦したいとのこと。「自分の足で塩見岳まで歩ける人は、もうどこのお山でも行けると思います。体力が戻って良かったですね。」辛い経験を乗り越えて、本当に山を楽しんでいる様子が良く判った。前を向いて生きる人の姿は素晴らしい。この方の山に対する姿勢からも大いにインスパイアされた。
女性はその日に下山されるということで、三伏峠小屋で歩いてもらったお礼を言ってお別れした。またどこかのお山でお会いできればと思います。
良いペースで進んだので、まだ時間に余裕が有る。テントを設営、昼食の後、空荷で百高山2座(烏帽子岳、小河内岳)のピークハントに向かう。烏帽子岳はガッスガスで視界無し。(;_;)
更に進むと、TJARの大会スタッフの方に抜かれる。ちょっと時間ができたので小河内岳までピストンだとか。前回はTJARに選手としてエントリーされていたそうで、スタッフも凄い方ばかりですね。
いくつかのアップダウンを越えて、小河内岳に到着。脇の小河内岳避難小屋で休憩させて頂いた。小屋の前の小屋番さんと少しお話させて頂く。
徳右衛門岳の水場で水を汲んで、蝙蝠岳山頂でテン泊したことを伝えると、「水場の看板はまだあったか?」と聞く。聞けば、おっちゃんが整備されたとのこと。少し壊れていたけど、あの看板のお陰で水場に辿り着けたとお礼を言った。更に、白峰南嶺の笹山から奈良田越までの整備も、昨年おっちゃんが担当したとのこと。道理で、歩き易いはずだ。おっちゃんの様な方がいて、登山者が安心して山で遊べる。本当に感謝ですね。
よい時間となったので、いろいろとお世話になったお礼を言ってそこで別れた。最後に、雷鳥に出会うハプニングまで。お山の神様ありがとうございます。
夕方、夕立が来てテントの屋根を叩いたが、すぐに雨は止んだ。ラッキー。明日は下山、久々にお風呂が待ち遠しい。
◆7日目 三伏峠~鳥倉登山口 移動(鳥倉⇒松川IC⇒大阪)
今日は山を下りるだけ。ゆっくり起きて、皆が大方出発した後にテントを撤収して、下山を開始。鳥倉からの松川ICまでバスに乗る。松川ICからは清流宛まで歩いて、そこでお風呂にドボン。体を洗って無精髭も剃り、綺麗さっぱり下界に戻る準備が整った。最後は松川ICに戻り、大阪行きの高速バスに乗った。
いろいろあったが、白峰南嶺と蝙蝠尾根は忘れがたい経験となった。南アルプスはでかい。でかい山を繋げて歩くことも面白いが、そこに惹かれる人もまた面白いと思った。今度はまた赤石岳を繋げて歩きたいなぁと思った。
今日も良い山でした。
(1日の消費量 水3.5L、燃料80ml(夜30ml+朝30ml+昼20ml)
初期荷重18kg(水込)、アルファ米 12/14食)
コメント
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今回も一週間にわたる超ロングトレイル。私もあこがれた白峰南陵と蝙蝠尾根。特に北俣岳から眺めた蝙蝠岳へのあのたおやかな稜線は一度は歩いてみたいと今でも思っています。
白峰南陵の方も広河内岳を恨めしく見上げながら大門沢へ下りましたし、奈良田で笹山への登山口を見つけていつか歩けたらなあと思ったものです。
そうした南アルプスでも最深のルート、しかも今は二軒小屋も利用できないという条件のもと、歩き通されたことに敬意を表します。多少ガスが出たり雨に降られたりも有ったようですが、これだけ長い期間好条件で歩けたのは運がとても良かったと思います。
奇しくも4年前に起点も終点も同じ山行(私は広河原からバスで野呂川林道まで行き、そこから両俣小屋から仙塩尾根へ上がって塩見へ抜け、三伏峠から鳥倉へ下山しました)をしましたが、歩いた距離は半分でした。
いかにもkickeyさんらしい縦走記録、写真と合わせて楽しませてもらいました。
テン泊でしか行けない山域を気合を入れて歩いてきました。長期縦走では、天候も心配事の一つでしたが今回は大きく崩れることなく、憧れの稜線は私を温かく迎え入れてくれました。
思い返せば7年前、南ア縦走時に、広河内岳(白嶺南嶺の入口)をピストンして農鳥小屋に戻った時、「ノロマなテントは君か?」と農鳥小屋の名物おやじさんにドヤされながらも、話をする内に「笹山の稜線は最高やで」とおやじさんに白嶺南嶺の魅力を教えてもらったことがここを歩こうと思ったきっかけとなりました。その縦走時に塩見から眺めた蝙蝠のたおやかな尾根はまた最高で、ここもいつか歩いてみたいとずっと思っていました。
人影まばらな白嶺南嶺や蝙蝠尾根では誰とも会わないかも、と覚悟していたのですが、事前の予想に反して素晴らしい出会いも多くあり、忘れがたい経験となりました。
どでかいお山を繋ぐ南アルプスの稜線。小河内岳避難小屋のおっちゃん(もともと北アの船窪の小屋番さん)と話をしたとき、「もっと交通の便が良くなればもっと人が来るのに」と私が言ったのに対し、「南アルプスは人があまり入らず、このまま自然のままの環境を保つのが良い。」との答えが印象的でした。
また、機会を見つけて歩きたいと思います。
いいなあ、素晴らしい(羨ましい!!)南アルプスの縦走レコですね♫
わたしもヒーヒー言いながら北岳に登ったことが懐かしいです
肩の小屋のテン場から見た朝日と富士山も素晴らしかったなと思い出されました
北岳山頂では、夕陽を見たあと、間ノ岳へと続く天空の稜線を眺めました
そしていつかは自分も、美しい稜線を歩きたいなと誓いました
まずは、奈良田まで縦走するのが目標かなと思っています
今回もkickeyさんが出逢われた方々は、魅力的な人たちばかりですね
わたしもお会いしてお話しを伺ったような気分になりました
特に「スーパーおばあちゃん」憧れるなあ!あやかりたいなあ😊
(いつも思いますが、縦走の後のお風呂って天国ですよね!)
ロングの縦走、お帰りなさい&お疲れ様でした😊
南アの稜線歩きを満喫しました。いつでもでっかい富士山を見ながら歩ける天空のハイウェイは最高です。まずは、白峰三山縦走からかな。大門沢から奈良田に下りるのは標高差が大きい激下りだから膝をいわせないように注意が必要ですね。
スーパーおばあちゃんは、本当に山の達人でした。山深い蝙蝠岳でのまさかの出会いには正直驚きました。蝙蝠岳山頂に腰を下ろしてお話させて頂いた時間はほんの僅かでしたが、めっちゃ印象に残っていますね。ジャンや北鎌尾根は若い頃にガイドを付けて歩いたと伺いました。クライミングの確かな技術を身に付けた人にとっては、道迷いを避ければなんとかなるそうです。
山の付き合い方は人それぞれ、自分ができる範囲で楽しいことを見つけて皆遊んでいる。山は懐が深いから、それができる。年齢に応じて山との付き合い方を変えていけば、いつまでも山で楽しく遊べる。おばあちゃんからは、こっちが元気をもらいましたね。
高山病を克服して、天空のハイウェイへGo!
いろいろ私なりに考えた結果、高山病対策はやっぱこれしかないと思う。息を吐き切ること。どれだけ吐いても、少し息が肺に残る。これをいかに吐き切るかに集中する。肺は風船のようなもの、吐ききれば勝手に息は入ってくるので、とにかく強く吐き切ることに意識を集中する。これが一番効率よく肺を使う方法だと思います。
肺は人の臓器にあって非常に特殊なもので、普段は自律神経が制御しているのに、自分で意識して制御(呼吸)もできる。横隔膜を鍛えて、登りに強くなる。酸素を取り入れる意味でも、熱くなった体の熱交換をする意味でも呼吸は重要です。そして、それは普段の金剛山や岩湧山でもトレーニングできる。私からあやちゃんに送る全力のアドバイスです。
頑張ってね〜。
京都から移動の、南アルプス縦走お疲れ様でした!蝙蝠に2泊ということは、かなり良いところだったのだと察します。蝙蝠からの笹山方面の景色はいかがだったでしょうか?笹山からあの景色だとさぞかし逆もかなりの景観なのでは?
またどこかでお会いした時は、よろしくお願いいたします!
あの日、教えて頂いた伝付峠のテン場の一等地は最高で、長時間行動で最高に疲れたこともあり、速攻で泥の様に眠り、爽やかな朝を迎えることができましたよ!
二軒小屋から東俣を進んで取り付いた蝙蝠尾根は、思った通り良い尾根でした。(千枚岳へのドMな急登とは一味違う!)。長くて標高差も有り、馬力は必要ですが、道は良く整備されており快適に歩けました。長い距離を歩いて森林限界を越えて見えた蝙蝠はめっちゃめちゃかっこよかったですよ。おすすめです。
山頂に2泊したのですが、蝙蝠山頂はガスが濃く、楽しみにしていた悪沢岳の絶景をクリアに見ることはできませんでしたが、個性的な人達との出会いもあり、本当に行って良かったと思います。
チャリまでも取り入れたタフな山行きに、5度のチャレンジとなる強靭な精神力は感服です!またどこかのお山でお会いできればと思います。どうもありがとうございました。
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