槍ヶ岳〜湯俣より北鎌尾根


- GPS
- 56:00
- 距離
- 41.7km
- 登り
- 2,841m
- 下り
- 2,600m
コースタイム
06:14 高瀬ダム
08:14 晴嵐荘
16:00 北鎌沢出会い
2015.07.26
03:45 北鎌沢出会い
05:48 北鎌沢コル
08:00 独標
12:45 槍ヶ岳
15:32 南岳小屋
2015.07.27
03:45 南岳小屋
04:52 Hピーク
06:13 北穂小屋
07:57 涸沢ヒュッテ
12:55 上高地
天候 | 2015.07.25 快晴 2015.07.26 快晴 2015.07.27 晴れのち曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2015年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 タクシー
終電のスーパーあずさ→在来線で信濃大町へ 2015.07.25 朝一タクシーで高瀬ダムへ |
コース状況/ 危険箇所等 |
水俣乗越、貧乏沢を経験していたため、残りの湯俣ルートを選んだ。 wacklessも湯俣からにしようぜ!となったため、沢装備で挑んだ。 もっとも、P1(P2?)からの取り付きではなく、北鎌沢出会いからのルートだ。 他の2ルートと比べて圧倒的に辛い。要ロープ(20mだと少々厳しい) 岩トラバースはロープ無しでは危険過ぎるし、藪漕ぎは熊笹をかき分け、ビレイ必須の渡渉もあった。 ルートファインド、沢登り、岩稜歩きの総合的な技術、体力、そして強いメンタルが必須。 北鎌沢出会いから先は割愛。翌朝誰か左股に突っ込んだらしい。 高瀬ダム〜晴嵐荘:問題なし 晴嵐荘〜湯墳丘:片側切れた吊り橋を渡る。 吊り橋〜最初の岩トラバース:踏み跡ばっちりピンクテープ多数で問題なし。ただし、ザレ場のトラバースはスリップ注意 最初の岩トラバース:要ロープ(30mが望ましい)。途中のハーケンが数本抜けており、フィックスロープがぶら下がっていた。持参のロープでビレイしながら進まないとかなり危険。この日に同ルートに入ったのは我々含めて3パーティーだが、途中で落ちてる人もいた。30mでも足りないため、必ず見える範囲でピッチを切らなければいけない。我々は20mだったため、3ピッチ必要としたが、とりあえずドボンはなかった。 岩トラバース〜渡渉点:基本的には左岸の高巻きとへつりで進む。北鎌尾根の末端が見え始め、対岸に壊れた橋のワイヤーがぶら下がっている大岩を過ぎてしばらくすると、右手に岩室のような空洞のある岩にたどり着く。高巻きを試みるが詰まり、戻って渡渉する。流れが速い場合はビレイすること。アンカーも取りたい。 渡渉点〜看板:渡渉後に踏み跡沿いに進むと壊れた看板がある。 看板〜天上沢:ここからが一番苦労した。トレースに沿って右岸を高巻くが、途中で不明瞭になった。気にせず尾根上に出ると、前方下に千天出会いが確認できる。ここからのトレースが不明だったため、天上沢方面に向かってトラバース気味に藪漕ぎするとはっきりとしたトレースに行き当たる。これに沿って下れば天上沢に降りれる。 千天出会いに看板あるらしいから、正解ルートが別にあるのかも。 天上沢:巻道と沢沿いがある。途中で貧乏沢出会いを通過する。貧乏沢から降りれば基本的に濡れることなく北鎌沢出会いに辿り着ける。あとは1時間ほど遡上して北鎌沢出会い。 北鎌沢出会い〜槍ヶ岳:割愛。後ろでニヤニヤしながらwacklessのルートファインドを眺めてた。 槍ヶ岳〜南岳:問題なし 南岳〜北穂高岳:風が強いと注意が必要。雨が降ったらかなり神経使いそう。 北穂高岳〜涸沢:ガレの急降り。落石、滑落注意。変な人に注意。 涸沢〜上高地:問題なし |
写真
感想
wacklessと久々に夏山行こうぜ!ってことになり、自然に北鎌にしようかという話になった。
俺が水俣、貧乏沢ルートを経験しており、wacklessが沢屋であることもあり、湯俣ルートでアプローチすることになった。
計画段階では結構気楽な気持ちでいたが、実際は結構とんでもないルートだった。
正直冬にあれをやる人の気がしれない。が、やってみたい想いもあったりする。
まずは修業だけどね。
2015.07.25
高瀬ダムより歩き始めて2時間ほどで晴嵐荘に到着。
途中結構登山者とすれ違った。
これは良さげな山荘だ。
ビール1ケース担いで遊びに行きたいもんだ。
スタッフに野天風呂の情報を聞いて向かうことにする。
片方のワイヤーが切れた吊り橋を渡り、右手方向に進むこと5分。
湯けむり立つ野天風呂に到着。さっそくスッポンポンになって誰かが作った湯船に浸かってみる。
この湯船作った奴天才だな。絶妙な湯加減に二人ではしゃぎ過ぎて40分ほど経った。
その後沢装備に切り替えて出発。俺はハーフパンツだったが、素肌出した洗礼は後ほど嫌というほど思い知った。素直に合羽にすべきだった…
さて、このルート、前半1時間はピンクテープやらトレースばっちりでルンルン気分だったが、岩トラバースでいきなり核心部となった。
先行者がロープ出して進んでおり、我々も準備して待った。
俺は軽ハーネス持ってなかったんで120cmスリングで代用。やっぱクーロワール持ってくべきだった。
そうこうして基本左岸を高巻いたりへつったりで進み、渡渉点も高巻こうとしたが、結局無理で先行者と同様渡渉した。水量と勢いが強く、確保必須だった。
天上沢へ入る斜面でルートロスして結構焦ったけど、とりあえず沢に降りようと熊笹の斜面を適当にトラバースしたら明らかな踏み跡(熊笹の生えていない路)があったため、そのまま辿って無事降りれた。
あとはせっせと天上沢を遡上して無事北鎌沢出会いに到着。
炊飯してカレー作って夕飯食って寝た。
2015.07.26
朝起きて飯食って出発。北鎌沢に取り付いたのは多分この日最初。
せっせと高度を稼いでコルに到着。誰かの名刺に誰か宛のメッセージがあった。
wacklessに先頭を譲り、思う存分楽しんでもらった。
P14あたりから失速してたけど、無事登頂。
サクッと記念撮影して本日の幕営地点である南岳小屋に進む。疲れた身体にはなかなかヘビーだった。
この日も炊飯して煮物作って飯食って即寝した。
2015.07.27
朝起きて飯食って大キレットに出発。
結構風あったけど、順調に進み、北穂小屋でカレー食おうとしたけど時間が早く断念。
涸沢ヒュッテにて食ったビーフカレーは絶品だった。
徳澤でもソフトクリーム食べた。
今回の山行は結構ハードで疲労も半端なかったが、充実してた。
9月の八ツ峰に向けて少しは体力のためになったかな。
久々の完全燃焼。これほどまでに疲れた山行はしばらくしていないな〜。
<1日目>
一日目は高瀬ダムからトボトボ歩きまずは湯俣へ。湯俣まで来ると温泉の匂いにつられて北鎌方面から少し外れ川原で温泉を楽しんだ。登山をはじめて3時間しか経ってないのに温泉入っちゃうってどういうことよ!って思うがこれがまた気持ち良い。
気持ち良いね〜なんてyoくんと話してたら、後ろから1グループがこっちにやってた。
「北鎌ってこっちですよね?」
ほほほ。
なんだろう最初の出合で間違うとは・・・なぜ僕たちが自信満々に北鎌ではなく温泉目指してこっち来たからついてきたみたい。とりあえず、北鎌はこっちじゃないよ
っと伝えておく。
さて、お風呂を終えると、沢装備に切り替えて遡行スタート。湯俣からの沢登りは結構過酷で巻いたり、へつったり、渡渉したり。おかしいな〜こんなに大変な気もしないんだけどな〜と言いながら北鎌沢出合につくことにはもうへとへとだった。
出合ではサクっとテント張って、北鎌沢右俣の分岐までちょっと散歩に。話には聞いていたが結構右俣の分岐ってわかりにくいね。偵察してよかった。
そして帰る頃には、yoくんがカレーを作ってくれていたので、ご飯を食べて就寝。
1日目からやけにハードだ。。。
<二日目>
二日目は4時前に出合を出発して、北鎌のコルを目指す。前日の下見もあってとりあえず間違えることなくサクサクのぼる。右だよ右。今回は僕が先頭を行かせてもらったので、右を意識しながら沢を詰めていく。道は明瞭なんだけど意外としんどい。。。。
クライマーホイホイを横目に詰め上げていくと北鎌のコル到着。
・・・さて、ここからだな・・・
とりあえず、今日の成功を祈って二人でコーラで乾杯して出発する。独標手前まではなんてことはない道は続くが、独標手前からは結構厳しい道も増えてくる。独標をサクサクトラバースしたところで今度は一気に直登。岩は安定しているのだけれどもやっぱり怖いね〜。独標につく頃には喉もカラカラだ。
独標からは巻いたり下ったりを続け、P13〜P15はすべて直登。横にトラバースがずっとついているんだけど、ザレのトラバースって気持ち悪いので、ここは直登の方がよかろうとの判断だ。さて、P15を超えると、北鎌平に向けて、登りつつトラバースで最後は回り込んで直登。なんか、ルートでないところを登ったきがする。
北鎌平で休憩をいれると、もう全然足が上がんない。ほんと自分でも情けないのだが体力が落ちてるね〜。ここから槍の穂先までは気合と根性だ。
傾斜は若干急にはなるものの、チムニー二本を巻いて、なんとか山頂に到着。
いや〜感無量ですな^^
山頂には人がたくさんいたので、適当に切り上げて次の南岳へと向かう。この辺になると、ほんといよいよすべてがどうでも良いくらい疲れてきた。
南岳乃小屋ではまたテント泊なんだけれどもどうも眠れない・・・なんだろう結局、これって北鎌の興奮なのかな〜。
<三日目>
三日目は大キレットを超えて、北穂から下山する。朝早い時間に出たのはいいのだけれども、どうもヘッドランプの調子がよくなく途中で電池を交換、暗い大キレットって結構緊張するね。
この大キレット、じつは4年前にもきたことがあるのだがその時の印象は「高度感がすごい」、「腕が疲れる」というのが強く残っていたが、どうも今回はそこまでの強い印象はない。あれ、こんなに楽だっけ?とおもっていたら北穂小屋についてしまった。小屋ではカレーを食べるつもりだったんだけれども、時間の都合でやっておらず、仕方ないので涸沢まで下山してカレーを食べることに。
涸沢でカレーを食べると、いよいよ士気が落ちてしまい。最後は、上高地まではダラダラとかえりましたとさ。
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