北アルプス/槍〜奥穂〜西穂
- GPS
- 57:00
- 距離
- 33.1km
- 登り
- 2,752m
- 下り
- 2,754m
コースタイム
22:10 八王子
25:30 沢渡
8/8(金)
5:30 起床
6:00 沢渡発(タクシー、3000円)
6:35 上高地発
7:20 明神
8:00 徳沢
8:50 横尾
9:45 一ノ俣沢
10:20 槍沢ロッジ
11:30 乗越沢
12:10 天狗原
12:45 水沢
13:50 殺生ヒュッテ
14:35 槍ヶ岳山荘
16:00 槍ヶ岳山頂
19:00 就寝
8/9(土)
3:15 起床
4:55 御来光
6:00 槍ヶ岳山荘発
6:20 大喰岳
6:45 中岳
7:00 水場発
8:05 南岳
8:40 南岳小屋
9:35 休憩
10:20 A沢のコル
11:20 展望台
11:50 北穂高山荘(雨)
12:25 北穂高山荘発(雷雲)
13:30 休憩
14:00 休憩
14:35 涸沢岳
14:50 穂高岳山荘
8/10(日)
3:00 起床
4:30 穂高岳山荘発
5:10 奥穂高山頂
5:55 休憩
6:40 ジャンダルム山頂
8:05 天狗のコル
8:40 天狗岳
9:10 休憩
10:05 赤石岳
10:35 西穂高手前ピーク
10:50 西穂高岳山頂
11:35 ピラミッドピーク
11:55 西穂独標
12:50 西穂高山荘
13:15 西穂高山荘発
14:55 田代橋登山口
天候 | 8/8 晴れ 8/9 晴れ時々雨。ところによりあられ 8/10 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2008年08月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
槍ヶ岳山荘 雨水 150円/L テント泊 500円/人 穂高岳山荘 雪解け水 150円/L テント泊 600円/人 竜島温泉 500円 |
ファイル |
非公開
3371.xls
計画書
(更新時刻:2010/07/28 08:54) |
写真
感想
GWに涸沢ベースで奥穂、北穂に登ったときに見えた槍ヶ岳。
これは行かねばならないと思っていた。
思いの外早い機会に恵まれた。
しかし上高地から槍までは、炎天下の中気が遠くなるような22キロであった。
テントを張って早速頂上往復。
はしごがしっかりしており危ない箇所はなかった。
しかし、ここで腕時計のバンドが切れた。。。不吉な予感。
後学のために北鎌尾根を見たら祠の真後ろに突き上げていた。
怖そうだったが、いつかチャレンジしたい。
翌日は大喰岳、中岳、南岳、北穂、涸沢岳と5つの3000m峰を経て穂高岳山荘まで。
大キレット、飛騨泣きなど高度感たっぷりの断崖絶壁だが、
それ以上に雷が恐ろしかった。
北穂山荘のホットミルクはやはりひと味違う。
雷雨が収まった感があり、出発。
稜線で隠れるところがないところは大急ぎで通過。
途中、高校生パーティなど人を見るとホッと一安心。
穂高岳山荘についてテントを張ったらすぐに霰混じりの雷雨。
あまり眠れなかったが、何となく朝が来て奥穂高〜ジャンダルム方面へ。
ここ数日で数人がなくなっているだけに集中を高める。
最初の難関は馬の背、ロバの耳と続く。
ここはウェブサイトでイメージトレーニングしていたのだが、
イメージとは全く違って、苦戦した。
やはり高度感は大キレット以上に感じた。
ジャンダルムへは直登ルートがあるが、上高地側を迂回して回り込んだ。
しばし山頂独占したが、先は長い。しかもまだ要集中。
ここから先は岩稜帯を三点支持で進む。
気がついたら、単独のおじさんと、男女2人組が加わって
6人でほぼ一緒に行動している状態に。
日が高くなって上昇気流に乗ってどんどん雲がわいてくる。
雷雨は避けたいので、何とか午前中に西穂高山荘に行きたいと先を急いだ。
西穂独標についたときは道が整備されておりかなり安心した。
無事に槍穂縦走ができホッとしている。
今回は余裕がなく必死の縦走だったが、
またいつか逆コースで行ってみたい。
kuriちゃん、karamomoさんご一緒していただきありがとうございました。
8/8(金)
前夜より沢渡の駐車場で幕営。
早朝、タクシーの運チャンが営業してまわっている。
3人3000円で上高地までOKとのことで、早速タクシーで移動。
私は一人車道脇の駐車場に直で寝ていたので、
「寒くなかったか?」と聞かれた。シュラフで丁度よい涼しさだった。
上高地はGWほどの人ではなかったが、それでも登山者が多かった。
横尾までは多くのパーティーを追い越したが、
横尾〜槍ヶ岳までは人の姿はまばら。涸沢方面がやはり人気な様子だ。
槍沢ロッヂに望遠鏡が置いてあって、槍の山頂に人がいるのが見えた。
ここからは登りで遠いなぁ…。気温もどんどん上昇し、少し不安になる。
槍沢ロッヂ〜槍ヶ岳山荘までが、私にとって今回の山行で一番キツかった。
とにかく暑い…。槍沢キャンプ地では槍沢からパイプで水を引いているが、
水がアッチッチ!途中の高温の長〜い河原を黒いパイプが通る間に水が温められ、
シャワーに丁度よいくらいの温度になっていた。
貴重なありがたい水なのは分かっているが、…ガックリ。
その後、沢が現れ生き返る。
頭から水を浴び、全身ビショビショになり生き返る。
河童だな私は、と本気で思う。
頭のお皿が乾かないように濡らした手ぬぐいを被る。
少しずつ槍が近づき、2箇所ほど小さな雪渓を通り、殺生ヒュッテが見えてくる。
槍ヶ岳山荘までの最後の登りをゆっくり登り。
(幸いカワイイお花がたくさん咲いており心和む。)幕営地へ。
ここは区画が決まっており、山荘の受付で区画番号の書いてあるプレートをもらう。
我々は4人用テントで指定された区画は小さくてテントが入らなかったので変更してもらった。
(ほとんど周りは1〜2人用のテントだった。)
幕営準備をさっさと済ませ、槍へ。人が多く、かなり時間がかかった。
ハシゴがあるから簡単に山頂に行ける。今回が初めての槍ヶ岳であったが、
肩にあんな立派な有人小屋があり、ありがたみに欠けるというか、
誰でも来れる気軽なカンジが私にとって前回の剱岳とは異なりあまり感動はなかった。
(それでも眺めは最高っ!)
槍沢ロッヂ方面に向かい一応両手を振ってみる。
望遠鏡で誰か覗いてくれたかな??寝不足もあり、1日目はすぐに就寝。
8/9(土)
2日目は3時起床。kuriちゃんと御来光を見に再度槍に登頂。
kuriちゃん曰く、「人が少ない。」とのこと。
(お盆を少しずらした日程で大正解だったかな。)山頂は10名くらい。
小屋で御来光を見る人が多い様子だった。
富士山まで見えてすごくいい気分だった。北鎌尾根の独標がよく見えた。
槍ヶ岳山荘〜穂高岳山荘が本日のルート。3000m以上の山々が適度に続く
…なかなかの好ルートだった。南岳を過ぎ、大キレットの下り。
天気もよく通過に問題はなかったが、大キレット、すごく美しい!
(柱状節理にホレボレ。北穂側からの姿は超私好み。また行きたいなぁ〜。)
岩峰の上に北穂高小屋が見えてくる頃雲行きが怪しくなる。
ポツポツと雨が降り出し、小屋に到着するとザーッと本降りになった。
仕方ないので小屋でカレーを食べて休み、その後のプランについて相談する。
「ここから穂高岳山荘まで2時間強。
今日中に行かねば、明日のジャンダルムの通過時間が遅くなる…。
西穂で夕立&落雷なんて嫌だ〜。」
ということで、雨が弱まるのを待ち、
予定通りの行動とする。幸い1時間弱で雨はやむ。
ただ、進行方向の西の空でピカピカゴロゴロ…。
そのうち、後方北側でもゴロゴロ…。ひゃぁ〜。挟まれた??
落雷の恐怖でドキドキしながらそそくさと稜線を抜ける。
雷は2時間程度で収まる。途中、奥穂方面から来た人に聞くと、
「向こうはあられが降ったよ。」とのことだった。
涸沢岳に着くころにはまたいいお天気。涸沢岳は想像していたより山頂は狭く、
ガレが堆積したような山。おじさんが一人たそがれており、少し羨ましかった。
(私もいつかボーっとしに来よう!)
少しの下りで穂高岳山荘。へリポート脇にテントを張り、へリポートで宴会。
しかしまたもや雨が…。テントに避難すると、雨は次第にあられになり、
それも止むと西の空に美しいおっきな夕日がほんの少し顔を見せてくれ、
しばしため息…。とってもキレイ…。
小屋泊の人たちもみんな外で夕日を眺めていた。
さて、明日はいよいよ奥穂〜西穂。1日目より体が疲れておらず、
あまり寝付けなかった。
8/10(日)
3日目、3時起床。
「まず、奥穂高岳に暗いうちに行き、日の出と共に西穂への稜線に取り付こう。」
というプラン。奥穂山頂では、写真撮影待ちで少々時間を食う。
(…祠に登る高齢者の方、一人で降りられない方が多く驚いた。危ないなぁ…。
こんな人がたくさん来る所なんだ。などと思っていたら、
同日一人滑落されたとのこと。ご冥福をお祈りします。)
すでに2パーティーほど先行者がおり、我々も意気揚々と馬の背へ!
この稜線では馬の背が一番難しいかな…?前日の雨で滑るし、
一箇所斜め下に走るバンドに足を置いて下る所が少し怖かった。
馬の背を過ぎると人糞がたくさんあった。
確かに、道を外れると危ないけど何もこんなところにしなくても…。
と丁度ザックをおく所にウンコがあったのでガックリ…。
ギリギリザックが避けてくれてセーフ。
そこからは岩を登って降りてドキドキワクワクで面白かった。
前日のように再度雷雨になったら…という恐怖があったが、
幸い天候が安定しておりとても助かった。
途中で我々3人パーティーなのに、2パーティーが加わり、
(確かに単独ではじめてこのルートを通るのは寂しいものがある…)
6名で和気あいあいと西穂を目指した。
間ノ岳も涸沢岳同様、岩が堆積しただけのような薄っぺらい山頂。
5名ほど人がおり、休めないのでスルーする。
ここへはもう一度行きたいと思った。
(私の主観で貴重なカンジ『貴重な山=入山に手間がかかる』)
この辺りに来ると、すれ違う人も減り、スムーズに西穂独標まで辿り着く。
途中、雷鳥の親子を見ることも出来た。(カワイイ〜。)
西穂独標からは、日帰りのハイキングの人がとても多く、
すこしうんざりする下りとなる。
帰りの上高地〜沢渡までのタクシーで並ぶのが嫌なので、
西穂山荘でタクシーの予約をする。
すると、「並ばなくても乗れますよ。」とのこと。本当かなぁ…。
と疑いながらも、同行した単独のおじさんが
我々みんなにソフトクリームをおごってくれ、大満足。
(ご馳走様でした!)
上高地までここから2時間、とっとと下り、おじさんと別れ、
タクシーに乗り(本当に待たなかった!バスはすごく並んでいた。)沢渡へ。
あとはのんびりと家路についた。
とても面白い縦走でした。
kuriちゃん、satosatoさんどうもありがとうございました!!
一度書いた感想がふっとんだがめげずに・・・
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昨年穂高縦走、槍はピストンで行っていたので残るキレットと西穂を一気につな
いで縦走する計画をなんとなく前から考えていた。槍と西穂、どちらから入るか迷
うところだが、ロープウェイの始業時間や西穂側が初めてだったこと、槍からの方
が予備日含めて融通がきく行程が組めること、などから槍から入ることにしたが、
正解だったと思う。予備日があることで余裕がもてた。
槍沢経由での道のりは、以前暑さと長さで終わりの方結構ばてたが、今回はそれ
ほど力尽きずに済んだ。冬にもわりと山に行っていたのが効いたのか。肩の小屋に
着くと、岩場の奥にあるテン場にテントをはる。スペースが決められていて、整地
されており、はりやすい。既にテントは多かったが、まだいっぱいではなかった。
穂先を往復して帰ってくるといい時間。そこで乾杯してビールをあおったら、前日
の寝不足のせいか一同お休みタイムに・・・。このまま朝まで寝られたらさぞ気持
ちよかったろうが、そうはいかないので起きて夕食を作る。食べた後、時間をおか
ずに床についたが、一度寝たせいか、なかなか寝つけなかった。
2日目の朝にお約束のご来光を穂先で見るために上がった。意外と人が少ないの
に驚いたが、小屋の前はたくさん人がいた。日が昇ったらさっさと降りて、テント
をたたみ、キレットに向けて出発。南に伸びる稜線が長く感じる。中岳を過ぎると
大きな雪渓と水場があり、水を補給。大変冷たくて気持ちよく、すべてのプラティ
パス満タンに水を詰めなおした。南岳を過ぎるといよいよ大キレット。実際クサリ
のかかった岩場もあるが、いやらしいのはザレたとこの下りだった。北穂に近づく
につれて、ポツリときはじめて、本降りになる直前に小屋に逃げこめた。まだ北穂
からの眺望に恵まれたことがなく、今回もおあずけ。小屋でカレーと北穂ブレンド
でおなかを満たしながら、雨の様子をうかがう。小ぶりになったところで出発。奥
穂山荘に向けてペースを早める。空がゴロゴロ鳴るのを聞きながら歩くのは精神的
によくなかった。山荘に着くと、テン場はそれなりにいっぱいでヘリポートの脇に
はることにした。この日は高低差はなかったが、精神的に疲れた。日が落ちると一
気に寒くなったが、テントの中は暖かかった。次の日の岩稜歩きに期待しながら就
寝。
3日目も天気は上々。運がいい。岩場の渋滞と午後の雷を避けるために早めに行
動する。馬の背はスリルがあったが、岩が硬くしっかりしているので不安はなかっ
た。ただ濡れたらものすごく嫌だ。ジャンダルムは西穂側からまわったが、今考え
ると直登しておけばよかった。頂上にはなぜか小さい風見鶏がたっていた。ジャン
ダルムより先も岩場を登ったり降りたり気のぬけないルートが続く。ただ、この
ルートで一番怖いと感じたのは落石だった。我々は前後含めて間を置いて登り降り
することができたが、集団や渋滞の中では恐ろしくて下にはいられないだろう。天
狗の頭を過ぎると、噂の逆層スラブ。長いクサリを降りるが長すぎて降りきらない
うちに途中下車してしまった。西穂に近づくころには雲も増えはじめ、今日も雷
か?と思ったが、この日は夕方まで崩れなかった。独標を過ぎるともうハイカーの
世界。気が抜けてくるが、けがしてはいけないので集中した。西穂山荘から上高地
までの下山はひたすら耐えるという感じだったが、登山口の門をくぐった時には、
今回の山行の達成感もひとしおだった。同行のお二人の健脚あって達成できたと思
う。来年は北鎌だ!
karamomoさん3000m8座お疲れ様でした
槍・穂・奥穂・西穂、 なんて贅沢三昧なんでしょう。
キレット有りジャンダルム有りで普通人には行けません。でも の方も挑戦してるんですからし信じられません。俺も通過してみるべかな。
越えてみたいジャンダルム そこに00があったんですか 信じられないなぁ。
皆さん満足げなお顔をしてますね 雷雨にも負けずにいい山行をした といった感じです。
koshibaさん
とても面白い縦走でしたよ
私もまた行きたいなぁと考えています。
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