映画館の席は半分ほど埋まっていました。100人くらいは居たでしょうか。私は放送大学の学生証を使って学生500円で入場しました。ゴジラ第1作を映画館でみるのは60年位ぶりです。映画館でのゴジラも良かったですが、衝撃的内容だったのが、その前に上映されたドキュメンタリー映画「放射線を浴びたX年後」です。
この映画はアメリカのビキニ環礁における多数の水爆実験による日本漁船の被爆状況と船員のその後の状況、当時の日本政府の対応などを描いたドキュメンタリーです。私は被爆した船は第5福竜丸だけだと思っていましたが、日本中の多数の漁船が被爆していた事実は衝撃的でした。
そして一時は漁獲したマグロなどの放射線検査や廃棄も行われていましたが、アメリカからの200万ドル(7億2千万円)の補償金と引き替えに魚の検査や廃棄は中止され、普通に漁獲され日本中に流通していた事実は更に衝撃的でした。そして3.11を上回る量の死の灰が日本中に降っていたことも。そして現在、廃船になり港近くに朽ち果てて放置されている被爆漁船から未だに放射線が出ているという事実も。
こういった事実は最新の歴史教科書には一切記載されておらず、また水爆実験による被爆者は広島、長崎のように被爆者援護法による援助は受けれないという事実もあります。これらの事実が闇に葬られることがないようにと作られたこのドキュメンタリー映画はたいへんすばらしいです。
水爆実験直後に作られた映画「ゴジラ」は反核映画であり、その中のゴジラは水爆の被害者であり、反核の戦士でもあります。
この当時私は4歳、長野県にはあまり魚は流通していなかったはずですが、死の灰などでしっかり被爆していたのかもしれません。過ぎたことはかえられませんが。
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