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(今回は可能な限り要点のみの紹介にとどめさせていただく。)
本来書籍の引用は、文章を改変すべきでないと思っているが、かといって全文を転記するのも気が引ける。
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朝倉書店発行(口座「文明と環境」1) 地球と文明の周期 (編者:小泉格/安田義則)
コラム:湖底地形を探る 植村善博(P209〜214)の中の
<琵琶湖の形成と湖盆の変遷> より引用要約。
・ 琵琶湖が現在の位置に発達したのは約200万年前…
南北にならんだ尾根と谷が急激に沈降、堆積域に転換して始まる…
水深数mの浅い水域環境が続き… …約40万年前にはほとんど埋積…
・ 一方50万年前ごろから、比良山地など南北性の山地が急激に隆起…
さらに30万年まえから、山地前面部の分岐断層により、隆起部分が丘陵に…
同時に湖底断層が活発化、現在見られる水深の大きい北側、および中湖盆の2つの逆断層地溝として発達…
地内には、現在までに250mもの琵琶湖粘土層が堆積して、急速な沈降を続けている。
・ これらの変化は、東西圧縮応力が強化されてきたためと考えられる。
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写真1: P214(琵琶湖の古地図)
写真2: P213(地質断面図)
・ この地質断面図に興味をひかれた。
これまでの平面の断層説明にはなかった、西岸湖底断層と東湖底断層が書かれていて、さらに2つの断層との関係は、東岸断層と花折断層はほぼ垂直に、西岸断層と比良断層は、傾きを持っていて、東西の圧縮の力に対して、西側隆起と湖底域沈降の、相反する動きの因果関係が見て取れる。
・ 上から見ただけの地形や地質マップだけではわからない地形も、断層の鉛直面に対しての傾きが加わることで、東西の圧縮力から、縦ずれ/横ずれ、隆起/沈降、回転/褶曲の軌跡を描いて、現在の姿がさらに興味深いものに思える。
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