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( 日本列島の西南日本は、現在も東西に圧縮されつつ、全体には東に移動していると言われています。)
・ もともとの地形が「盛り上がっているところ」では隆起、「低い盆地のようなところ」では、下に向かって押し下げる力となります。
( ここで言う「もともとの地形」とは、圧縮を受けている堆積物が上に乗る以前の、基盤となっている部分の地形を指す。)
・ なので… 隆起した部分と、沈降した部分をとりのぞいていくと、変化以前のもともとが、どんな形をしていたかを想像することができます。
図1: 現在の濃尾平野の地質断面図
( 八事層はベースのすぐ上にあるが、西に行くに従って堆積層が厚くなっていって、養老の手前の濃尾平野の西端で一番深くなっていて、基盤自体が西に傾いている。)
図2: 西南日本の波状構造と傾動 (10章:地質構造とその発達)
図3: 中新世以降の上下変動の分布 (10章:地質構造とその発達)
( 図はいずれも、岩波書店「日本の地質」1992年 より )
・ 上下変動の分布の図で興味深いのが、ここでも、西南日本と関東東北がまったく異なっていることで、 これまで異なった経緯で現在の姿があることで、糸魚川静岡構造線の西と東で、まったく異なっていることがわかる。
( 特に、富士箱根伊豆で沈下が大きいのは、高さのある大きな山が貫入した結果、アイソスタシーのバランスをとる分だけ、基盤自体が沈下したことが考えられるが、 東日本(新潟〜秋田)の日本海側が、数千mの沈降が続いていて、それにどんな意味があるのか、今の私にはよくわからないところです。)
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