地質解釈：　「徳山ダム」を、アイソスタシー的に見てみると…？

2022年06月22日 12:39△仮説詳細△全体に公開

・　アイソスタシーは…　重いマントルの上に、軽い大陸地殻が浮かぶと考えた時、沈んでいる部分と浮いている部分の重量がつりあっていることを指す。

（　水の上に浮かぶ氷の重量と水面から下の浮力が等しいことと同じ、
　氷の比重が軽い分、差分が水面から上に露出することになる。
　山が隆起して盛りあがった場合、マントルに沈んでいる部分も、
その分だけ下がって厚くなっている。）

・　表題の「徳山ダム」をアイソスタシー的に考えてみると、突然地上に大きな山が出現したようなもので、容積「６億６千万㎥」水なら「６億６千万ｔ」、重い花崗岩の山に換算（比重３．０）で「２億２千万㎥」となる。

（　ここから先は想像ですが、もしも濃尾平野のド真ん中に、突然「ピラミッド１００個分の重さの分銅」が、　ピンセットでつまんで置かれたらどうなるでしょう…、だれもが「沈む」と考えるのではないでしょうか。　アイソスタシーの支えがない変動の場合…　沈みます、時間はかかっても沈み込んでいきます。）

・　濃尾平野はともかく、高い山地に作ったダムであっても、広い面積で目立たないだけで、その重さを浮力で打ち消す分沈んでいきます。
　そして、目に見えないアイソスタシーのしわ寄せは、地殻変動に現れます。

（　徳山ダムの周辺には、根尾谷断層と武芸川断層が交差していますので、　地盤崩壊の場合には、左岸から下流域にかけて災害が及ぶかもしれません。）
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補足と蛇足？

・　ピラミッドは石灰岩なので、少し軽い「比重２．７」くらいです。

（　１００個分のピラミッド…は、想像しずらいかもしれません、
１個にまとめた場合は、土台の一片が１．５ｋｍくらいの大ピラミッドです、高さは？知らんけど。）

・　地球規模でみたら、大陸地殻もマントルも粘体的に動きます。

（　人から見て硬くて重い岩であっても、褶曲、貫入、隆起、沈降、します。　地殻の中でも、海洋地殻は重いほうに、大陸地殻は軽いほうに当たります。）

・　なので、大陸地殻と海洋地殻が衝突すると、海洋プレートは下に潜り込みます…　が、相手の大陸地殻は一番深いところで１００ｋｍ未満で、その下には大陸側のマントルがありますが、こいつは地殻より重いので、２００～３００ｋｍの深さから、今度は上に浮き上がろうとします。

（　私は、そこから浮き上がった岩体が「グリンタフ帯」と考えています。　東北地方の太平洋プレートでは、表層に付加体は付かず、ほとんどが北米プレートの下に潜り込みます。
　それに対して西南日本では、フィリピン海の海洋地殻の表層は、大陸端への付加体として積み重なって、その残りの地殻だけが、西南日本の下に潜り込みますので、角度も量も組成も異なっているかもしれません。）

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