![]() |
![]() |
西南日本が、比較的シンプルに、その積み重なりを想像できるのに対して、
東日本は異なっていて、時には西南日本と比べて、正反対の様相が見られて、 「謎」となっている部分は多い。
図1: 白亜紀〜古第三紀花崗岩類のK−Ar鉱物年代( Matumoto、1977による )
『 花崗岩類のK−Ar鉱物年代には、東西変化が認められ、
北九州から東方へ年代が若くなる。
この変化は東北日本と合わせると、白亜紀花崗岩類は、棚倉破砕帯(構造線)に向かって若くなると換言することができる。〜 』
( わかりにくいので、補足してみると…
「 東日本では反対に、東から西へ棚倉破砕帯(構造線)に向かって年代が若くなる。」
といっている。)
参考書籍: 「日本の地質」岩波地球科学選書 勘米良、橋本、松田 編者 1992年
第4章 花崗岩と流紋岩 ( 執筆石原舜三 )
図2: (左) 磁鉄鉱系・チタン鉄鉱系花崗岩類の分布( Ishihara、1977による )
参考書籍: 「日本の地質」 第4章 花崗岩と流紋岩(執筆:石原舜三)
(右) 上の(現在の)花崗岩類の分布図から、
「ハの字」開裂から、白亜紀〜古第三紀を経由して成長した、
東日本が現在の位置に閉じる前(30〜20Ma)の想像図。 ( makobe 20220716 )
・ このように、東日本を、棚倉構造線で切り離して、「ハの字」の位置まで回転させてみると、 いろんな地質年代やその積み重なり方の「謎」だったところが、すっきり説明できることがたくさんある。
( 今回は手書きのトレースでなく、紙に印刷したものを、棚倉構造線からハサミで切り取って貼り付ける…
とても、アナクロなやり方で、図を加工してみました。
いまどきの若者であれば…、
最新のスマホのアプリで、画像を部分的に押し曲げるモーフィング加工など、自由自在だろうと想像する。 )
・ 子供たち(すでに30代)にも、なんでいまどき「ガラホ」なの?と笑われる、
いまさら、スマホ文化に乗り換える勇気が出ないだけで、
CMではないが、「いまどき紙なんて、ワケワカメ?」の昭和世代である。
----------------------------------
同日追記補足:
・ 図2(右)に於いて…
現在のフォッサマグナ南部の伊豆周辺は、まだ小笠原(丹沢伊豆)が衝突前の状態なので、その南から北方向への変形分が無かったと想定、 南北方向の屈曲をまっすぐにつないで、上書き着色しています。
・ 列島変動の時期について。
− 隕石落下による「ハの字開裂」 − ( 250Ma? )
− ジュラ紀〜白亜紀〜古第三紀への付加体の堆積と島弧の成長 −
− 四国海盆の成長 −
− 太平洋プレート移動方向変わる。(北北西->西北西) − ( 52Ma?〜30Ma?)
− 東日本が、プレートに押し戻されて、少しづつ現在の位置へ回転 −
− 接合部の変形と日本海側の圧縮 −
− 東北内帯の隆起と沿岸部の沈降 −
− フィリピン海プレートの北上開始 − (??Ma)
− 巨摩山地形成 − 15Ma
− 御坂山地形成 − 12〜10Ma
− 丹沢形成 − 5Ma
− 伊豆半島形成 − 1Ma
− … −
年代が不明なので、せめて前後関係だけでもはっきりしたいところです。
コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する