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ものの形には、必ずそうなった理由があります。
( 他にも年代基準の、示準化石や示相化石、様々な放射年代測定、
残留磁気、磁気異常、重力異常、熱流量など… 様々です。 )
・ 地形図、地質図、3Dマップ等、身近なデータから得られるイメージが大きいです。
( 私は、いろんな地図や分布図を重ねるのが好きですし、元の図が白黒の場合は、 勝手に、年代や種別(海洋性か大陸性)(堆積岩、火成岩、変成岩)等で、色塗ります。)
( 本の図にも、文章で年代が書かれていても、頭の中では混線してしまいますので、色を直接塗ったりします。)
・ どうして今の地形が、どんな力が働いて、どんな運動につながり、結果こうなった…と想像することは、 地図オタとしての楽しみです。
( みなさんは、見なれた日本地図を見て、 能登半島や佐渡ヶ島の、形から、どんな地殻変動を想像されるでしょうか。 )
図: 東北日本の地図で、グリンタフと、圧縮応力と、近年の移動方向と大きさを重ねたものです。
・ この図から、日本海と東北西部が、過去の日本がどっち向きに力が働いて、どう動いたのかを想像してみます。
( 動かない日本海海洋と西南日本に、東北側が西向きに右まわりに回転しながら衝突した時。)
・ 日本海の海底と東北の内帯と西南日本の東側(フォッサマグナ)の部分にそのしわ寄せがきます。
( 回転的な力の向きから、動きに平行な地形と斜め「雁行」の地形が交差します。)
・ さてこの、平行な地形と斜め雁行の地形が交差している様子を、図で見てみると、 この緑の部分が、「能登半島と佐渡島の地形」にも、共通した、力が働いた結果と思えます。
・ 斜めの力が働いて、そのしわ寄せで、地形や断層が、雁行するとき、 横ズレの向きによって、「ミ」か「杉」かが違ってきます。
右横ズレは「ミ」で、左横ずれが「杉」でしょうか、
それからすると、日本海と東北日本の接合衝突は、左横ずれだったと想像できます。
同様にフォッサマグナ(糸静線)も、左横ずれですので、
回転運動の力は、東から西向きですが、結果としての動きは
西南日本が固定側と考えれば、東北側が右(北)に動いたことになります。
・ このように、働いた力と、その結果どう動いたかは分けて考える必要があります。
圧縮試験のように、上下にまっすぐ圧縮されても、その結果の変動の割れ目は、 左右に斜めに表れて、雁行も生まれます。
( 身近な美濃市の「天王山と誕生山」の南と東には、「直交したT字形」の断層がありますが、
その「直交したT字形」の断層から、働いた力がどちら向きだったかも想像することができます。 )
図3: 産総研「地質図Navi」 + 地質図(5万図)
https://gbank.gsj.jp/geonavi/geonavi.php?lat=35.54706&lon=136.88915&z=13&layers=534,seamless_geo_v2
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同日追記:
・ この図には、今の東北日本がどっち向きに動いているかの矢印が書かれています。
この矢印は今現在の移動をしめしていますが、
20Maの、東北日本の接合衝突時には、
この黒い矢印と全く反対方向に動いたと考えます。
・ なぜ、動きが反転したのか… 詳細は次回。
参考日記:
<日本列島の海洋地形> グリンタフから、島弧接合時の移動方向を見る?
https://www.yamareco.com/modules/diary/173565-detail-306958
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