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これはどういう仕組みで、集められたお金はどのように使われているのか調べて見たので記録しておきたい。
南アルプス林道は山梨県夜叉神峠ゲートから県境の北沢峠を経て長野県伊那市に通じる林道だ。このうち山梨県側は山梨県の自治体等で作る「南アルプス山岳交通適正化協議会」によって「マイカー規制」が行われる。
「南アルプス山岳交通適正化協議会」の規約文書があり、それによるとメンバーは「環境省・山梨県・南アルプス市・早川町・山梨交通(バス運行主体)・タクシー協会」とその他山岳会・観光協会・林務事務所などが名を連ねている。
予算規模は2008年度で1400万円とのことで、上記の各団体の「負担金」と登山者の「協力金」でまかなわれるらしい。
http://yama-suki.blogspot.jp/2008/05/blog-post_09.html
何かのTVルポで聞いたのだが、北岳はじめこの山域は富士山の1/10しか登山者がないんだそうで、おそらく年間(1シーズン)で2万人前後だろう。協力金は往復200円なので、登山者が納める協力金の総額は400万円程度と推定される。残りの1000万円が構成団体の負担金となるわけだ。
追記)平成26年度の決算書が見つかった。全1400万円収入のうち登山者協力金は約600万円だ。
その他の負担金は
・山梨県 350万円
・南アルプス市 300万円
・早川町 50万円
・交通事業者 125万円
https://www.pref.yamanashi.jp/kankou-sgn/documents/h26kessan.pdf
上記の規約文書によると、集められたお金はマイカー規制その他に使われるようで、具体的にはゲートの開閉、乗り継ぎ駐車場の管理、標識の設置や撤去・維持というようなことに掛かる人件費が主なようだ。
またその他の活動として見当たったのが下記ページ。
北岳南東斜面の崩壊で埋もれつつあったキタダケソウの群生地を救うべく、丸太と鉄杭で登山路や防護柵整備を行ったそうで、その費用に協力金が充てられたとのこと。
http://www.jafpa.gr.jp/modules/jafpanews/index.php?content_id=29
富士山の「入山料」もそうだが、これらのお金は徴収するだけでなく、どう使われているかを積極的に広報していかないと、登山者としては素直に協力する気にならないだろう。
いつも思うのだが、山梨県はこういう広報戦略が劣っていると思えて仕方ない。
登山者が気持ち良く協力できるよう、もう少し工夫してわかりやすい情報提供をお願いしたいものだ。
写真)北岳に咲くキタダケソウ
調査ご苦労様でした。
徴収の際にこのように用途(特に実績)が明瞭に示されればみんな納得して払えると思います。これまで大きな疑問を感じることなく支払ってきましたが、これからは全く疑問なく払えます。
お役人の天下り先の役員退職金とかに使われるようなら(けっこうありがちなパターン・・・)でなくてよかったです。意外に登山者からの徴収金額が少なかったのは予想外です(片道\100ですけどね)。確かにこのくらいの金額では物品の維持管理費、人件費も協力金だけでは賄えなさそうです。
コメントありがとうございました。
南アルプス林道の「協力金」はバス代・タクシー代に含まれて徴収されるので逃れようがないですね。富士山のように「任意」ではない。
だからこそ、その使い道についてはHPだけではなく、徴収時に納得できるような情報をお返しするというくらいの手間はかけて欲しいものです。
このご時世では「お役人の天下り先の役員退職金とかに使われる」んじゃないかという疑心暗鬼も当然のこと。それを払拭するのは徴収する方の責務ですね。
使途が分かれば、払いたくないなどということなく気持ち良く協力できるわけで、取る方も取られる方も円満です。
pasocom さん、こんにちわ。
協力金の使い途の情報開示。同感です。
西沢渓谷の林道のトイレのように、
皆様の寄付でトイレに太陽光発電による
ライトがつけられました。などと書かれると、
喜んで寄付したくなりますね。トイレも手作り風だし。
正直、微妙な協力金のところ多いです。
おはようございます。コメントありがとうございました。
山梨県というのは「山と言えば富士山」という感じで、富士山だけはすごい情報量が発信されていますが、その他八ヶ岳や南アルプス、奥秩父などよい山域があるにもかかわらず、それらの山の情報はほとんど聞きません。予算もほとんど付かないらしく標識も登山道も荒れ放題なところも多いですね。
確かに登山者(観光客)の数は富士山はすごいですが、もう少し他の山にも手をかけて欲しいものです。
またネットを使った情報発信もまったく遅れています。山梨県のサイトで「最新ニュース」を見ても3年くらい前の話だったりして。冗談か?と思うほどです。とほほ・・・
pasocom さん、こんにちは。
先日、しっかり支払わせて頂きました。
往復で200円じゃあ人件費も出ないだろうって思いましたが、やっぱりそうでしたか。じゃあ入山料として500円ならギリギリ採算が合うのですね。
明治の頃からほんの最近まで、山登りは富裕層の娯楽であったようです。
山の整備費用はかなりの高額が掛かるわけですから、収支が明解なら協力はしますね。
では、ダン之助でした。
コメントありがとうございます。
そう、dan_no_sukeさんはつい先日お支払い頂いたばかりでしたね。
去年の実績では北岳山域には年間3万人ほど入山するようですね。しからば一人から往復で500円徴収すれば1500万円の予算はまかなえる計算です。
ただ、登山者が入れば地元自治体や交通事業者にもそれなりに利益が落ちるのですから、現状のように各者が適当に分担し合うのも仕組みとしてはちょうどいいのかなとも思います。
もし、もっと登山者から徴収しようとするなら使途として例に挙げたように自然保護活動や登山道の整備などに使ってほしいですね。
もちろんその決算報告も大々的に行ってほしいですが。
こんにちは。
昨日、池山吊尾根から北岳に登ってきました。
協力金200円払ってきましたよ。
こういうのもあるんだなと思いました。
せめて何に使ったのか情報開示はして
欲しいですよね。
ところで、最終のバスを待っているとき、耳に
したのですが、奈良田から乗車してきた人が
そのままそのバスで甲府まで乗車するのに改めて100円を払わなくてはいけないとのことでした。
奈良田〜広河原 100円
広河原〜甲府 100円
同じバスに乗るのに何でと思ったのですが、
何やら管轄する?自治体が違うので払わなくてはいけないと言ってました。
確かに路線は違うけど乗るバスは同じなんだからいいじゃないかと思うのですが・・・。
昨日は実際に乗り継ぐ人がいたんですよね。
乗り継ぎでもダメなんですかね。
こんにちは。コメントありがとうございました。
情報開示はしている、という理屈なのでしょうけど、「ひっそり」しているのでは結果的に誰にも伝わらないですね。徴収するからには同じテンションで決算報告して欲しいものです。
「協力金」は「ゲート通過時に100円」ということなので、普通は往復しますから200円徴収になるのが普通だと思いました。「夜叉神→広河原」で100円。「広河原→夜叉神」で100円ですね。
なので奈良田から入山しても「奈良田→広河原」で100円、「広河原→夜叉神」で100円は同じことじゃないでしょうか。
「奈良田→広河原」も「広河原→夜叉神」も山梨交通バスで、走る町が「早川町」か「南アルプス市」は確かに違いますが、それは関係ないかと思います。
私、何か誤解しているでしょうか??
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