チャレンジ!大キレット 試練の槍穂高連峰 テン泊縦走(上高地より周回)
- GPS
- 31:22
- 距離
- 38.4km
- 登り
- 3,120m
- 下り
- 3,143m
コースタイム
- 山行
- 7:15
- 休憩
- 1:01
- 合計
- 8:16
- 山行
- 2:04
- 休憩
- 0:01
- 合計
- 2:05
- 山行
- 5:25
- 休憩
- 0:43
- 合計
- 6:08
- 山行
- 4:18
- 休憩
- 1:50
- 合計
- 6:08
- 山行
- 2:39
- 休憩
- 1:49
- 合計
- 4:28
天候 | 14:曇後雨 15:雨 16,17:曇後雨 18:晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2018年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
9/13(木)大阪21:30-(さわやか信州号,10200円)-5:20上高地 復路: 9/18(火)上高地10:40-(アルピコ交通松本,1950円)-11:45新島々12:05-(松本電鉄上高地線,700円)-12:34松本BT15:00-(バス大阪-松本線,5400円)-20:45大阪 ※「上高地ゆうゆうきっぷ」利用で,8050円⇒7100円 ※高速道路渋滞により大阪着は30分遅れ ◯上高地ー松本(バス,電車) http://www.kamikochi.or.jp/access/bus-timetable_3/ ◯アルピコ交通 https://www.alpico.co.jp/tourists/matsumoto/route02/ |
コース状況/ 危険箇所等 |
要注意箇所: 南岳~(大キレット)~北穂高岳~涸沢岳:深く切れ落ちた、気の抜けない登山道が続く。 奥穂高岳~(吊尾根)~前穂高岳~(重太郎新道)~岳沢小屋: イワイワの登山道。雨天時は滑りやすく、難易度が上がる。集中して臨むべし。 |
その他周辺情報 | テン場: ・槍沢ロッジ :1泊1000円,幕営数60張 ・殺生ヒュッテ:1泊500円,水1L200円(要煮沸),幕営数50張 ◯槍ケ岳山荘 :1泊1000円,水1L200円,幕営数39張 ◯南岳小屋 :1泊1000円,水1L100円,幕営数50張 ・北穂高小屋 :1泊700円,水1L200円,幕営数20張 ◯穂高岳山荘 :1泊1000円,幕営数30〜40張 ◯岳沢小屋 :1泊1000円,幕営数30張 ※◯:今回利用したテン場 下山後のお風呂: 上高地アルペンホテル ・営業7:00〜10:30,12:00〜14:30,料金600円 ・上高地BTから徒歩10分 大浴場「小梨の湯」 ・営業12:00〜7:00,料金600円 ・上高地BTから徒歩10分 |
写真
装備
MYアイテム |
kickey
重量:0.01kg
|
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感想
さあ、大キレットへ挑戦のときがやってきました。
初めて北アを訪れ、常念山脈を縦走した時も、ずっと雨でした。ようやく晴れて、蝶ヶ岳から見上げた槍穂高連峰の稜線は美しかった。ただ、ギザギザの稜線は、とても自分が歩ける山とは思えなかった。それから毎年、北アに通い、今回、チャレンジする機会を得た。以下、道中記録です。
前日、会社を出るのがギリギリになる。休暇を取ると、やることがいっぱいで、片付けるのに時間がかかった。急いで家に帰り、夕食を取り、出発の準備をする。嫁さんから「車のオイルランプが点いている。週末に遠出するのだけど、どうしたらよいか?」とのことで、調べてみると、オイルレベルがLになっていた。オイルジョッキで、給油して、急いで服を着替えて、家を飛び出した。(駅までは、嫁さんが車で送ってくれた。いつも、ありがとう)。
大阪のバスターミナルから高速バスに乗る。ラッキーなことに「毎日アルペン号」にキャンセルが出たため、乗ることができた。連休の天気があまり良くない予報で、キャンセルが出たのでしょう。いよいよ明日は、憧れの槍穂の稜線を歩く。お天気が持つことを期待して、バスで眠りに就いた。
◆1日目 上高地~槍ヶ岳山荘(テン泊)
バスは、午前5時台に上高地に到着。当初予定していたバスよりも、3時間も早く到着したため、目的地をババ平から槍ヶ岳山荘に変更した。当日のお天気はいまいち。雨が降るだろうと予想し、雨具の上下を着て歩き始めた。河童橋を過ぎて、遊歩道を歩く。途中、猿の軍団に出くわす。写真を撮ろうとすると、威嚇してきた。人馴れしているが、野生の猿だ。
徳澤園で、トイレ休憩。リゾートホテルのような雰囲気があり、ゆったり過ごすのに良い所でした。カフェにも立ち寄り、コーヒーソフトでひとときの休息を楽しんだ。長い林道歩きは、横尾まで。ここからは、ようやく登山道に入る。しばらく、なだらかに高度を上げた。
長い距離を歩いて、槍沢ロッジに到着。ここでランチ休憩。コーヒーを入れて、パンを頂いた。後から来られたパーティの方と少しお話させて頂く。聞けば、これから北鎌尾根を歩くという。今日中に、北鎌沢出合いまで下りてテン泊し、翌朝から歩き始めて昼には、大槍に到着し、小槍もクライミングで登る予定、とのこと。今まで、何度かトライしようとしたけれど、いつも天候に泣かされて中止になった。普段はロッククライミングをされていて、北鎌は、長い体力勝負のコースとのこと。西穂からジャンダルムは2回ほど歩いた。いつもなんでこんなに重い荷物を背負ってきたのか?と後悔するが、酒は外せない、とのこと。
すっげー。経験豊富なクライマーさんの集団でした。山を楽しまれている様子が伺えました。
休憩後、槍に向かって歩き始める。ここからが本番、まだ標高差1000m以上登る必要がある。でっかい槍沢をひたすら詰めた。中ノ沢の水場で槍から下りてきた方とお話させて頂く。今朝は、肩の小屋にいたが、一瞬だけ、ガスが取れ、晴れて槍の穂先から絶景を楽しめたとのこと。明日も晴れたら良いな、と思った。
長い距離を歩いて、ようやく殺生ヒュッテを通り過ぎる。あと、少しだ。霧の合間に大槍が姿を現す。何度も休憩して、高度を上げた。へばって槍ヶ岳山荘に到着!早速、テントの受付を済ませる。今日は空いているから、どこでも好きな所に張って良いよ。とのことで、お槍が正面に見えるEの場所をゲット!テントを設営した。(この後、ずっと雨が降り続き、槍の姿を見ることはなかった)
◆2日目 槍ヶ岳山荘~南岳小屋(テン泊)
朝も雨が降っていた。残念だが槍の穂先はパスすることにして、先に進む。予報では、午前中の遅い時間の方が、天気が回復するとのことで、槍ヶ岳山荘の喫茶で、のんびり過ごして、9時に小屋を出発して歩き始めた。
雨で岩が濡れて、スリッピーな状態。途中、下りで1回ずっこけて、前のめりに転倒。幸い怪我はなかったが、ザックが重くて、起き上がれない。斜面に対して、足が下向きになるように、ザックを支点にずりずり背中を回転させて、ようやく立ち上がる事ができた。危ない、危ない。大キレットで、こんなポカミスをやったら、確実にあの世行きだ。気を引き締めて進んだ。
雨で眼鏡のレンズに水滴が付き、前が見えにくい。休憩の度に、都度、タオルで拭いていたら、左目のレンズが外れて落ちた。ありゃ?石の間に挟まったレンズを回収してザックに収めた。下山したら眼鏡屋で修理だ。片目が見えれば、歩くのには支障無い。
2時間ほどで南岳小屋に到着。小屋に駆け込み、雨風に打たれて、冷え切った体を温めた。こんなときの小屋は天国だ。この日の内に、できれば、北穂まで進んでおきたかったが、しばし考えて停滞することに決めた。今日は雨風が強く、分が悪い。焦りは禁物、一日待つことにした。
雨の中、続々と登山者が南岳小屋に到着。ここで出会ったソロのおっちゃんは今朝、北穂を出て、大キレットを越えてきたという。岩が、雨でツルツル滑って怖かった。途中で、一人だけすれ違った、とのこと。おっちゃん、悪天候の中、お疲れ様でした。
槍からも単独の方が到着。今朝、殺生ヒュッテを出て槍にも登ってきたと伺った。雨に打たれて、衣服を濡らして、ガクガク震えていた。湯を沸かして、ラーメンを食べようとするも、手がかじかんでいるらしく、お箸が上手く使えず、食べるのに苦労していた。かなり寒そうだ。これから、更に先に進む予定と伺ったので、「今日、大キレットを越えるの?」と聞くと、大キレットって、まだ先じゃないのか?だって。
ちょっと、危険な雰囲気がしたので、壁に掛かった大キレットの概念図を使って、北ア屈指の難路である大キレットの詳細を説明しておいた。「両側切れ落ちた長谷川ピークを越えて、最後は北穂の大絶壁をひたすら登るんだよ」と説明すると、状況を理解して、今日はここで留まって様子を見るとのことでした。
槍沢ロッジから、大人数のパーティも到着。大キレットを歩くガイドツアーとのこと。(結局、翌日の状況を見て、大キレットは中止と判断されたようでした)。皆、一様に寒くて震えていました。こんなときは山小屋の有り難みが分かる。外は雨風で寒くても、小屋の中はストーブで暖かく、平穏な日常が続いている。一度、小屋に入ると外に出たくなくなってしまう。
槍沢ロッジから上がってきたソロのおばちゃんとも、長くおしゃべり。「避難小屋泊」にハマっているらしい。コストをかけずに山で遊べるのが良い、とのこと。テン泊すれば、宿代は安上がりだが、テントを背負うボッカは、体力的に難しいと感じているらしい。なんと栂海新道も、白鳥小屋(避難小屋)があるから、歩いたことが有るとのこと。面白いおばちゃんだ。東北の飯豊や朝日連峰縦走のお話を楽しく聞かせて頂いた。東北の山は、まだ歩いたことが無く、いつか歩いてみたい山域だ。
小屋脇のテン場に移動し、強風の中、テントを設営。風よけの石のガードがある、水はけの良さそうな場所を選んだ。今日は雨、風ともに厳しい。長い夜になりそうだった。テントの中は寒かった。夕食後、温かい寝袋に潜り込み、早々と就寝。
◆3日目 槍ヶ岳山荘~大キレット~北穂高小屋~北穂~涸沢~穂高岳山荘(テン泊)
夜遅くまで、雨がフライシートをたたいたが、朝方には雨が上がった。ラッキー!相変わらず外はガスガスで寒いが、雨は止んでおり風も問題ないレベル。これなら行けるぞ、と嬉しくなった。
いよいよ、大キレットへ。獅子鼻から急降下して、一旦底を目指す。途中、いきなり道をロスト。岩の白丸マークをペンキと見間違えた。危ない、危ない。GPSで現在値を確認し、すぐにコースに復帰して、気を引き締め直して進んだ。
長谷川ピークを通過し、A沢のコルへ。ここでザックを下ろして一休み。ガスの中に垣間見える北穂の大絶壁を見上げた。しばらく休憩して、行動食を食べて、エネルギーをチャージして、岩にとりつく。息せき切らして登っていくも、急登にへばる。なんども、休憩して、でかい岩の壁を突破した。
最後は小屋のテラスにたどり着いた。ここが北穂小屋か。テラスで名物コーヒーを頂く。残念ながら、展望は無し。(;_;)
北穂山頂にも立ち寄り、先へと進んだ。ここから涸沢岳までも、険しい岩の縦走路が続いた。両側が切れ落ちた箇所もあり、気が抜けない縦走路でした。ガスガスの涸沢岳を後に、下山を開始。ここからは、一般の登山道。しばらく下りると奥穂高山荘が見えた。
受付後、テントを設営。めっちゃ整備されてて良いテン場でした。ここも、ガスがなければ、大絶景なんだろうなぁ。なんとか、無事、核心部の大キレットを通過することができた。この日は、テントでゆっくり過ごした。
◆4日目 穂高岳山荘~奥穂~前穂~岳沢小屋(テン泊)
朝起きて、まずは小屋へ移動。午後に近づくほど、天気は回復する予報でした。なので、しばらく小屋で過ごす。ここでテン泊の3人組パーティの方とお話させて頂く。昨日は、前穂までピストンした。これからジャンダルムを越えて西穂に向かう予定だが、今日は天候が悪いため停滞し、天候の回復を待って、明日トライするとのこと。すっげー。
ストーブを囲んで、濡れた衣服を乾かしながら、しばらく楽しくお話させて頂いた。
餅焼き器を使って、靴下を乾かしてみたり(メリノウールでも、めっちゃ早く乾く)、髪をドライシャンプーで洗ったにも関わらず、水で流してみたり、小屋で過ごす1日を色々と楽しまれている様子でした。
9時過ぎに小屋を出て歩き始めた。途中で、西穂行きを諦めて、戻って来られた単独の方と、お話をさせて頂く。今日は、稜線上の風が強く、チャレンジはまた今度とのこと。山は逃げない、決して、焦ることはない。自分が無理と判断したなら、潔い撤退が吉。山での無理は禁物だ。
しばらく歩いて奥穂高岳に到着。ここまで風が強かったが、山頂を越えると風は弱まった。風を避けることができる前穂側で休憩した。しばらくすると岳沢側からソロの方が上がってこられた。少しお話させて頂く。今日は岳沢小屋からピストンだと伺った。山梨県在住で、山梨100名山にチャレンジされているとのこと。山梨は八ツ岳や富士山に囲まれて、風光名義で山好きには良い場所だ。南アや北アも近く、登山口まで車で行くことが多いとのこと。山話に盛り上がり、一時の楽しい時間を過ごした。
その後、登ってきた、3人組パーティに続いて、少しだけ、西穂の稜線を歩く。馬の背手前まで行き、そこで引き返した。生の馬の背は、ド迫力でした。山頂に戻り、しばらく粘ってジャンダルムを見た。ほんの数秒だけだったけれど、ガスの中から突如現れたジャンダルムは本当にカッコよかったです。
ここから吊尾根を移動し、紀美子平へ。途中、暑くなって、中に着ていたR2ジャケットを脱いだ。紀美子平でランチ休憩後、前穂高岳へ。急登を上り詰め、山頂で一休み。岩の上で寝っ転がって天を仰ぐ。ガスがなければ360度の大展望があったろうに。残念だけれど、天気ばかりは仕方がない。しばらくするとご夫婦が上がってこられた。写真を取って頂いた。どうもありがとうございました。
それから、紀美子平へ戻り、奥穂を目指すご夫婦と別れて、重太郎新道を下りた。重太郎新道は、予想以上に良く整備されていた。鎖場や梯子はあるが、岩場は、基本的にステップが岩に細かく刻まれており、鎖に頼らずとも下りることができた。整備されている方に感謝。
長い距離を下り、最後は、つづらおれの草付きの登山道を下り、テン場が見えた時には、ホッとした。岳沢小屋で受付を済ませて、テントを張る。やったー。歩き切ったぞ。後は、上高地まで下りるだけ。この日は、テントの中でのんびり過ごした。
◆5日目 岳沢小屋~上高地
朝起きて、快晴の空を見上げる。ギザギザの西穂の稜線や、歩いてきた稜線も全部丸見え。すっげー。テントを撤収し、景色を堪能しつつ、ゆっくりと下りた。カッパを着なかったのは、最終日のみ。まぁ、これも良しとしよう。
上高地まで下りて、バスターミナルでバス整理券をもらって、ザックをデポした後、お風呂に向かう。アルペンホテルは、ほぼ貸切状態で、5日間の汗を流し、ゆったりと過ごした。バスと電車で、松本に移動し、昼食後、大阪行きの高速バスに乗った。
今回、憧れの大キレットを歩いた。悪天ではあったが、とりあえず完歩できて嬉しい。本来なら3泊4日の行程だが、今回は1日予備日を設けていたので、南岳で停滞する選択ができたことが大きかった。たまの晴れ間を縫って進む、難しい縦走でした。またいつの日か、天気の良い日に、眺望を楽しみながら穂高の稜線を、歩いてみたいと思います。
今日も良い山でした。
(1日の消費量 水1.5L、燃料80ml(夜30ml+朝30ml+昼20ml)
荷重15kg、アルファ米 10/10食、パン 4/5食、行動食 500ml×1本)
凄いです。雨んなか大キレットとは😵
こちらは、嫁初槍ヶ岳の引率で、無事下山です😃
T-sanpoさん、毎度!
今回の山行では、雨に降られて、カッパとテムレスの完全雨装備で歩き続けました。持っていったカメラは、ずっとザックの防水袋の中。(写真は、防水ケース付きのiPhoneで撮影)。北穂山頂からの大絶景を楽しみにしていたのですが、叶いませんでした。
皆様のレコを見て、晴れていれば、こんな光景が見えるんだ!と、妄想登山しています。今度は、是非、晴れた日に歩こうと思います。
T-sanpoさんは、奥さんをお槍にエスコートされたのですね。やっぱり山は晴れた日に限ります。お疲れ様でした。
kickeyさん、今回も大変なコースを。。。お疲れ様でした
それにしても雨は上がったとはいえ、雨で濡れた大キレットばかりか北穂と涸沢岳間の難路まで踏破、しかも一日で、それもテント担いでとは、毎度のことながら脱帽です。それにしても大キレットのルート上でルートミスとは、、、よくぞご無事で。
私も一年前に歩いた(私は北穂から涸沢に降りてしまいましたが,,)時を思い出しながら拝見させてもらいました。
今回の連休で自分は西穂山荘から西穂高岳までをピストンしましたが、kickeyさんなら奥穂から焼岳までを繋いで北アルプスの主脈縦走路の完歩を目指してください。
これからもよろしく
chamchanさん、こんばんは。
大キレットをテン泊重装備で越えるのは、かなり集中力が要りました。ミスが許されないコースで、ミスコース
ガッスガスで、次のマークを目視確認することができず、浮石だらけの谷に、少しそれてしまいました。あれっ、なんかおかしいぞって、すぐに気が付いて、GPSで進むべきルートを確認して、ハイマツを手がかりにルートに復帰しました。
北穂から涸沢岳までの縦走路も、大キレット並みのキレッキレの縦走路でした。核心部にチャレンジした3日目、なんとか午前中は天気が持ってくれたので、穂高岳山荘までたどり着くことができました。ここで、雨に降られなかったのは、本当にラッキーだったと思います。
今回の縦走では、雨と風に苦戦しました。3000m級の稜線で、悪天候になると、怖いのは低体温症。前日、南岳小屋に到着する人は、皆、強風に吹かれ、ガクガク震えていました。槍沢ロッジから上がって来た人達も、天狗原分岐から南岳小屋までは、ほんの短時間ですが、稜線の強風の吹きさらしとなり凍えてしまう。「神様、この状況では流石に進めません。もうちょっと、手加減してください。」ってお願いしたら、翌日は、雨が止み、風も前日に比べると穏やかになって、なんとか進むことができました。信じる者は救われる。神様に感謝です。
晴れていれば、穂高の峰々からは、360度の大パノラマが臨めるはずだったのに、完全にガスに阻まれました。事前に思い描いていた縦走とはぜんぜん違う形となりました。でも、奥穂でガスの合間から垣間見た、霧の中から一瞬姿を現したジャンダルムは、とってもカッコ良く印象に残りました。
次回のチャレンジの折りは、晴れた日に大絶景を楽しみたいと思います。
その一言だけかもしれません。
悪条件の中、よく完走されましたね。凄いです。
shirou58さん、こんばんは。
レコ、拝見しました。同じ日に、南岳小屋にいらっしゃったのですね。偶然って、面白い。事前に分かっていれば、お話ができたのに残念です。ガイドツアーだと、安全マージンを多く確保する必要があるので、あの日の状況だと大キレット行きは中止判断となるのは、致し方ない。(正しい判断だと思います)
あの日は、寒かった。私は汗っかきなので、冬でも、R2ジャケットを着たまま行動したことは、今まで無かった。でも、あの日は違っていて、行動中にR2ジャケットを脱ぐことはありませんでした。南岳小屋に到着したときは、風に吹かれて寒かった。お湯を沸かして、しょうが汁とホットレモンを入れて、体を温め、生き返りました。
翌日、天気予報は回復する見込みでしたが、山の天気は気まぐれで、保証などどこにも無い。時間的にはまだ余裕があったので、よっぽど、北穂まで進んでしまおうかと思いましたが、思いとどまって停滞を選択したことは、結果的には正解だったと思います。
今回の様な、クリティカルな状況のとき、パーティだと相談相手がいるのですが、ソロだと、何でも自分で判断しなければなりません。なにが何でも踏破してやるぞ、って本人は気合が入っているときに、はやる気持ちを抑えて今日は1日待とう、と決断する難しさを知りました。悪天の中、歩き続けて、なんとか岳沢までたどり着いた時は、ホッとしました。
穂高連峰の稜線上では、ずっとガスに巻かれ、涸沢すら見下ろすことができませんでした。今度歩くときは、是非、大絶景を楽しみたいと思います。
Kickeyさん、そうですね。今度はお互い絶景を楽しみましょう!元気に山登りやってください。
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