北穂高岳東稜、おまけに大キレット〜槍ヶ岳

2021年07月17日(土) 〜 2021年07月19日(月)

• GPS: 24:31
• 距離: 48.0km
• 登り: 2,979m
• 下り: 2,963m

コースタイム

1日目

• 山行: 9:09
• 休憩: 0:55
• 合計: 10:04

5:51 上高地バスターミナル
5:54 5:55 無料トイレ
6:02 6:02 小梨平
6:30 6:31 明神館
6:35 6:35 徳本口
7:09 7:14 徳沢公衆トイレ
7:16 7:16 徳澤園
7:28 7:28 新村橋
8:03 8:04 横尾
8:20 8:20 横尾岩小屋跡
8:54 9:04 本谷橋
9:34 9:34 大崩落地
9:48 9:49 Sガレ
10:29 10:54 涸沢ヒュッテ
10:57 10:57 涸沢
11:01 11:01 涸沢小屋
12:15 12:20 南陵東稜分岐点
12:45 12:50 東稜取り付き
14:22 14:22 ゴジラの背
15:22 15:22 北穂高小屋
15:40 15:41 北穂高岳北峰
15:55 北穂高岳・天場

2日目

• 山行: 9:12
• 休憩: 2:33
• 合計: 11:45

5:27 北穂高岳・天場
5:39 5:40 北穂高岳北峰
5:48 5:55 北穂高小屋
7:12 7:27 長谷川ピーク
8:40 9:22 南岳小屋
9:29 9:29 南岳
9:45 9:46 天狗原分岐
10:44 10:51 中岳
11:22 11:30 大喰岳
11:44 11:44 飛騨乗越
11:58 12:19 槍ヶ岳山荘
12:26 13:02 槍ヶ岳
13:11 13:23 槍ヶ岳山荘
13:56 13:56 播隆窟
14:01 14:01 坊主岩屋下
14:49 14:49 槍沢・天狗原分岐
15:18 15:19 槍沢大曲り
15:43 15:43 赤沢岩小屋
16:04 16:05 槍沢ロッヂ
16:25 16:25 二ノ俣
16:32 16:33 一ノ俣
16:40 16:40 槍見河原
17:12 横尾

3日目

• 山行: 2:18
• 休憩: 0:20
• 合計: 2:38

6:58 横尾
7:37 7:38 新村橋
7:49 7:55 徳澤園
7:58 7:58 徳沢公衆トイレ
8:36 8:36 徳本口
8:40 8:53 明神館
9:25 9:25 小梨平
9:31 9:31 河童橋
9:36 上高地バスターミナル

天候

7/17（土）晴！
7/18（日）晴→曇り→雨
7/19（月）晴

アクセス

利用交通機関：

バス 自家用車

・市営あかんだな駐車場　600円／日
・上高地シャトルバス　往復2,090円

コース状況／危険箇所等

【南陵東稜分岐点〜東稜取付】
分岐点から北穂沢の急な雪渓をトラバースする。チェーンスパーク＋ストックで何とか行けたが、雪が腐りかけて滑りやすく歩きにくかった。雪渓の終点手前で同行者が20mほど滑落し、岩にぶつかって何とか停止した。
【東稜取付〜北穂高岳】
落石しやすいガレ場を詰め、雪渓の脇にある草付きを登り、その左上部にある岩地帯を登ると尾根に出る。そこからは基本尾根を進む。踏み跡が明瞭な所とそうでない所の差が大きく、何箇所か迷った。ゴジラの背の直前の左から巻いて登る所、そしてゴジラの背が核心部と言えるが、高度感とロープ確保なしの緊張感からか、想像以上に怖さを感じた。
【北穂高岳〜南岳】
前夜の地震の影響か、登山道に落ちている岩石が多かった印象。下り、登りとも落石に注意したい。特に北穂からの下降時は注意。飛騨泣きの下降は高度感があり、足元が見えにくい。

その他周辺情報

●北穂高岳南陵テント場　2,000円
　南陵登山道沿いのガレ場にある。山頂まで10分ほど。一部が雪に埋もれていて実質10張ほど設営可。
●横尾テント場　2,000円
　普通のキャンプ場みたいな感じの快適なテント場でした。
●ひらゆの森　600円　

写真

7/17 5:50

上高地を出発！

7/17 7:40

一昨年登った前穂北尾根。

7/17 8:03

横尾に到着。ここから涸沢方面へ。

7/17 8:49

屏風岩。デカい！初めて近くで見ました。

7/17 8:54

本谷橋の向こうに、目指す北穂高岳と東稜が見えました。

7/17 9:29

ひっそりと咲くマイヅルソウ。

7/17 10:01

いよいよ初めての涸沢へ。

7/17 10:28

涸沢ヒュッテに到着。
ここで水を補給させていただきました。

7/17 10:29

ヒュッテのテラスから。
正面奥にこれから登る東稜が見えます。

7/17 10:35

奥穂方面。残雪がいっぱい。

7/17 10:55

いざ北穂へ！

7/17 11:02

最初は階段状ですが、

7/17 11:12

すぐに雪渓が出てきます。

7/17 11:24

コバイケイソウ

7/17 11:29

シナノキンバイ

7/17 11:49

楽しい岩登り。のはずが、しんどすぎて簡単に登れない。

7/17 12:03

南稜と東稜の分岐点の下辺りまで来ました。

7/17 12:22

北穂沢の雪渓をトラバースして東稜の取り付きへ。

7/17 12:37

チェーンスパイクを装着。

7/17 12:37

真っ直ぐ横にトラバースします。

7/17 12:40

北穂沢を見上げるとこんな感じ。
結構斜度があります。

7/17 12:44

振り返って。

7/17 12:45

無事取り付きに到着。と思ったら、同行者が雪渓から岩場に移る際に足を滑らし、約20m滑落。岩にぶつかって止まり、難を逃れました。

7/17 13:01

非常に落石しやすいガレ場を登る。
雪渓の右の縁にある草付きを目指します。

7/17 13:04

この草付きから正面奥の岩場を登ります。
軽いクライミング的な感じですが、よく見るとステップもホールドもあります。

7/17 13:10

こんな岩場にもハクサンイチゲ。

7/17 13:16

振り返って。

7/17 13:21

東稜に出ました！

7/17 13:24

ハクサンチドリ

7/17 13:26

こんなところにライチョウさん♪

7/17 13:31

岩峰が近づいてきました。
この岩峰の登り、直登が正解ですが、

7/17 13:38

ピーク直下で左の下を覗くとシュリンゲが落ちていたので、ルートの目印？と思って同行者が一旦下りてしまいました。

7/17 13:51

こんな登りが続きます。

7/17 13:52

振り返って。

7/17 14:04

よく見ると、岩に足跡（アイゼンの傷）があります。

7/17 14:13

スリルが増してきました。

7/17 14:16

写真中央部、左下から右上に巻いて登りますが、結構高度感がありました。

7/17 14:21

いよいよ核心部、ゴジラの背へ！

7/17 14:28

ゴジラの背を振り返る。
写真撮影のため、再び戻る同行者。
私には無理。

7/17 14:29

慎重に！

7/17 14:43

あとは山頂までの登り。

7/17 14:50

前穂北尾根と涸沢カール♪

7/17 15:01

これから行く南稜のテント場が横に見えました。

7/17 15:15

北穂高小屋まであとちょっと。

7/17 15:27

登ってきた東稜を見下ろす。

7/17 15:29

北穂高小屋に到着。もうクタクタです…。
テントの受付をし、水を補給。

7/17 15:42

北穂山頂からテント場へ。

7/17 15:42

すごいところにテント場があります。

7/17 16:27

テント場から見た東稜。
まったりしていると、夕方、震度3の地震が発生。
ゴーっとあちこちで落石。標高3,000mでの地震はとても怖かったです。

7/18 4:41

常念乗越から登る朝陽。

7/18 5:38

再びの北穂高岳。

7/18 5:39

白山と笠ヶ岳。朝陽の線光が美しい。

7/18 5:46

富士山と甲斐駒。

7/18 5:47

雲海に浮かぶ八ヶ岳連峰。

7/18 5:50

槍ヶ岳への全景。

7/18 6:11

北穂直下を振り返る。滝谷の迫力すごい！

7/18 6:20

ザレ場注意。

7/18 6:23

コントラストが美しい！

7/18 6:35

飛騨泣きの上部

7/18 6:47

ミヤマシオガマ

7/18 6:52

正面が長谷川ピーク。

7/18 6:58

イワベンケイ

7/18 7:10

長谷川ピーク直下。

7/18 7:18

振り返って。

7/18 7:26

南岳に向けての稜線。

7/18 7:33

噂通り、「茶」に見えます笑

7/18 7:47

かっこいいフォルム。

7/18 8:00

これどこ登るの？という感じですが、

7/18 8:03

ちゃんと梯子があります。

7/18 8:22

落石注意。

7/18 8:26

振り返って。

7/18 8:39

稜線に出ました。
南岳小屋で一服。コーラが美味かった！

7/18 9:25

振り返って。

7/18 9:31

南岳山頂。槍ヶ岳をバックに。

7/18 9:51

北穂高小屋にヘリ。

7/18 10:00

気持ちの良い稜線歩き。

7/18 10:19

雪解け水がしみました。

7/18 10:46

槍ヶ岳まで結構あります。

7/18 10:50

登っては下っての繰り返し。

7/18 10:55

ミヤマキンバイ

7/18 11:02

ハクサンイチゲ

7/18 11:15

突然背後から轟音が。遠く、西穂方面で斜面が崩れ、土埃が舞っていました。

7/18 11:29

大喰岳に到着。槍まであとちょっと。

7/18 11:33

やっぱかっこいいですね。

7/18 11:35

黒部源流域の山々。

7/18 11:46

ミヤマオダマキ

7/18 11:56

槍ヶ岳山荘に着きました。

7/18 12:19

いざ、穂先へ。

7/18 12:25

微妙な渋滞。

7/18 12:40

飛騨側からガスが湧いてきました。

7/18 12:40

梯子を登って。

7/18 12:46

3度目の槍ヶ岳〜！

7/18 12:49

本来の計画だった北鎌尾根を見下ろす。

7/18 13:17

あとはさっさと下山。

7/18 13:37

チングルマ

7/18 15:13

鎮座。

7/18 15:41

ババ平のテント場は閑散。この日はここでテント泊の予定でしたが、受付のため槍沢ロッジまで往復するのがしんどいとの理由でパスし、一気に横尾を目指すことに！

7/18 17:11

横尾に着きました。今日もクタクタ…。

7/19 6:17

横尾のテント場は快適でしたが、ちょっと虫が多かったです。

7/19 9:35

無事、上高地に到着しました。

撮影機器：

PowerShot SX710 HS CANON

感想

dokoiko

当初、槍ヶ岳北鎌尾根を計画していましたが、残雪が多そうなので断念し、初級バリエーションと言われている北穂東稜に変更。せっかくなので大キレット〜槍ヶ岳も目指すことにしました。

1日目、久々のテント泊装備かつ前夜車中泊でほぼ寝られなかったため、すこぶる不調。また同行者の猛烈なスピードに着いて行けず、ペースを乱しました。初めての涸沢で素晴らしい風景に励まされますが、目の前にはこれから登る北穂沢がそそり立っています。
涸沢から南陵東稜分岐点までは雪渓や岩場などの急な登りが続きます。大きな岩がゴロゴロしたところに出ればそこが分岐。ここでルートを右に取り、北穂沢の雪渓をトラバースして南陵の取り付きへ。思っていた以上に残雪があり、チェーンスパークを持って行って正解でした。雪渓終了点で同行者が足を滑らせ約20m滑落。幸い？岩にぶつかって止まりました。
取り付きからはルートを見定めながら尾根を目指します。落石注意のガレ場、草付き、岩場をよじ登って東稜へ。稜線には明瞭な踏み跡があり、基本は尾根を直登しますが、所々わかりにくいところがあります。ゴジラの背の手前の左から巻いて右上に登るところとゴジラの背が核心部という感じ。重い荷物、ヘトヘト、そんな不安の中、確保なしでここを通過するのは正直怖かったです。あとは山頂を目指すだけですが、この登りがとてもしんどかったです。北穂高小屋から登ってきた東稜を見下ろし、充実感でいっぱいになりました。
小屋でテントの受付を済ませ、北穂南稜のテント場へ。夕食を済ませ、まったりしていると、急に地震（震度3）が！！轟音とともにあちこちで落ちていく岩。テント場の上部にも大きな岩があり、生きた心地がしませんでした。

2日目、北穂からA沢のコルまではひたすらの下り。飛騨泣き辺りで少しいやらしいところがありましたが、鎖や足場が設置されているため、難易度はそれほどです。南岳への登りでも長い梯子や岩場がありますが、落石に注意して登れば特に問題ないと思います。
南岳小屋からは快適な稜線歩き。こちらも地味なアップダウンが続きますが、標高3,000mの、まさに天空の散歩道を歩いている感が味わえる好ルートだと思いました。槍ヶ岳山荘に着くと一気に人が増えます。穂先への登りではプチ渋滞していましたが、それほど時間をロスすることなく山頂へ。本来、登って来たかった北鎌尾根を見下ろしました。
この日の目標はババ平。でしたが、ババ平からテント受付の槍沢ロッジまでの往復距離が結構あることに気づき、何なら横尾まで行ってしまおうということに。予定よりも4km以上歩くことになり、横尾到着時は2日続けてヘトヘトになりました。

3日目、遅めの出発で上高地へ。ただの林道歩きですが、これまでの疲れが蓄積し、足の裏は痛いわ、豆が潰れて痛いわ、はよ風呂入りたいわで、妙にしんどかったです。そうこうしているうちに、無事上高地に到着しました。

かなりハードな山行で疲れ果てましたが、天候にも恵まれ、今年も夏山を満喫することができて良かったです。