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・ 普段は当たり前にながめているチャートや石灰岩も、私自身が理解できていないことも多く、 手のひらサイズのチャートにも成因からこれまでの歴史をたどっていくと、 現在までの数億年前の、一定期間の自然の変化がその模様に刻まれていて、 それだけで「地球ってすごいなぁ」と感心します。
・ 私たちの現在の身の周りは、チャートに限らず、石と生物の死骸からできている。
( チャートは、ペルム紀/ジュラ紀の海洋生物「放散虫」の死骸が堆積して石になったもの、 材木や石炭は過去の植物、コンクリート原料の「石灰岩」は、サンゴから生まれ、 石油も海洋生物の堆積層が、熱と圧力の変性を受けて一か所にたまったもの。 )
・ 鉱物から金属が、石英や方解石からガラスが、そしてエネルギーの源の石炭石油も、石や生物が形を変えたものと言えます。
( 金属は、星の残骸か?。)
・ 昨日(12/22)の岐阜新聞に「チャート」が紹介されていました。
画像1: 岐阜新聞中濃版に紹介された「地層形成過程 見直し…チャートと放散虫」。
画像2: 写真のアップ。
画像3: 私の仕事机に、文鎮代わりに置かれた、チャートの塊に刻まれた縞模様。
( ぜひ、拡大して細かい縞縞を見てください、
遠目には「単なる茶色」にしか見えないチャートも、
拡大してみると、細かな縞模様とそれぞれの層によって色の変化があることに、気づきます。)
・ 仮にこの1ミリに満たない縞模様の環境変化が、100年ごとの繰り返しと仮定したら、 この塊だけで、千年〜万年の変化が記録されていると思うだけで地球の長い歴史を感じます。
( 放散虫の中には、「美山」の名前の付いたものもあります。)
( 単なる想像でしかありませんが、この色の変化の全ての情報を年代順に蓄積していったら、 地磁気反転変動の縞模様のように、ペルム紀〜ジュラ紀〜現在までの全ての気候変動のデータになるかもしれません。)
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・ サイトで調べた色の違い。
『 赤褐色や茶色のチャートは、微細な酸化鉄鉱物(赤鉄鉱hematiteなど)を含んでいる。
黒色や灰色のチャートは、硫化鉄(主に黄鉄鉱pyrite)や炭素化合物(石墨や不定形炭素、有機物など)を含む。
緑色のチャートは、二価の鉄を含む緑色の粘土鉱物を含む。
これらの違いは、チャートの堆積した環境(特に酸化還元状態)の違いや、
堆積語の二次的な変質・変成作用によって構成鉱物によって変化する。』
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参考過去日記URL:
地質が面白い! チャート(続)縞々の層は〜地球の年輪? 2021年02月18日
https://www.yamareco.com/modules/diary/173565-detail-231596
地層が面白い! お持ち帰りもほどほどに… 2021年02月17日
https://www.yamareco.com/modules/diary/173565-detail-231499
美山町史より(その1) 美山における石灰岩特有の地形 2021年 01月 30日
https://www.yamareco.com/modules/diary/173565-detail-230018
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