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地球の現象は全て物理で動いていますので、地殻の動きや列島島弧のふるまいは、物理で必ず読み解くことができると思っています。
・ これまでの事象(日本と太平洋)を箇条書きで並べてみます。
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< 日本列島の成り立ち >
・(250Ma)仮称:オホーツク日本海隕石…により「ハの字開裂」。
以降付加体(チャート、石灰岩等)海洋性堆積岩の成長。
・(25Ma)太平洋海洋地殻の流動方向が、北西から西向けに変化。
東北日本の回転移動開始(西側の海洋地殻を押しのけ、つぶしながら)
・(20Ma〜15Ma)西南日本との接合衝突変動。
グリンタフ変動。
・ (以降) 伊豆半島衝突… 等
図1: 現在の日本。
図2: ハの字解列から接合衝突の概念図。
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< 太平洋海洋地殻とハワイ海山列の変動 >
・ (65Ma)ユカタン半島とカナダ北部へ、複数の隕石落下。
・ (60Ma)太平洋東端、中央海嶺の流量増加。
・ (40Ma)屈曲点(B)で、海洋地殻の流動方向が、北西から西に変化。
・ (以降) 屈曲点(C:23Ma)
屈曲点(D:13Ma)の変動を経て、現在に至る。
図3: 天皇〜ハワイ海山列の年代図
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< 両方の離れたできごとを同じ座標でみると >
・ 私は、太平洋のはるか向こうの、ハワイの出来事と、
日本列島の25Maからの変動は、ひとつながりの事象と考えています。
( 太平洋東端の、中央海嶺の流量増加が、6000km離れたハワイに伝わるまで20My、 そこから7000km先、太平洋西端の、日本まで伝わるのにさらに20My、 東北日本が動き出してから接合衝突までに10Myかかったと考えることで、 それぞれの事象がうまくつながって説明できます。)
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< 日本の今とその先に待ち受けるもの >
・ この一連の変動で、接合衝突した島弧はずっと西に押されたままですが、 西南日本と東北日本の接合で、アーチ形状になったこともあって、 つり合いを保った安定した状態が続きました。
・ 海洋地殻変動(B)の西へ押す横向きの力は徐々に弱まり、 変動前の北西の流れにもどっていくことで西への力が弱まった分だけ、 それまで圧縮されてきた東北日本(日本海と島弧内帯)が、 押し戻す形でバランスをとろうとしています。
( 現在の東北日本の移動方向を示す、東向けの黒矢印の変動で、 その移動速度は、海洋地殻の移動速度より一桁も大きい、50cm/年にもなります。)
( 横移動が始まる時の変動の大きさと比べれば、 減少していくときの変化は、緩やかです。)
・ 現在の日本列島はハワイでの(B)の変動から25Ma経過していますが、 今現在(B)と(C)の間のどのあたりかは、今の私ではわかりません。
これも人間が物理においつくことができて、(C)の変動がどこまで来ているかを、 詳細な観測をすることで、想像がつくようになるかもしれません。
( アインシュタインは「過去も現在も未来も、ただの幻影」と言っています。)
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追記: 参考移動速度
・ 海洋地殻の移動速度 10cm/年
・ 海洋地殻の変動伝達速度 35cm/年 ( 14000km/40My )
・ 東日本の西方移動速度 2.5〜5cm/年 ( 1500km/10My )
・ 現在の東日本の東方移動速度 50cm/年
参考日記:
グラフからわかること? 2023年05月
https://www.yamareco.com/modules/diary/173565-detail-299866
北米〜日本の、地殻変動のつながり? (その2) 2023年 05月
https://www.yamareco.com/modules/diary/173565-detail-299799
北米〜日本の、地殻変動のつながり? (その1) 2023年05月
https://www.yamareco.com/modules/diary/173565-detail-299734
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