「丘の四季」と「上高地」だ。
「丘の四季」は前田真三氏の代表作となる北海道美瑛の丘の四季を撮った写真。
これのおかげで美瑛は一挙に全国に知られることとなった。
いま、美瑛町には「前田真三写真ギャラリー 拓真館」もある。
http://wadaphoto.jp/japan/rav2.htm
一方「上高地」の方は「丘の四季」ほどは知られていないが、前田氏の自然を愛する心がほとばしっている傑作写真集だ。
いま見直してみれば、上高地の四季を季節ごとにまとめたこの写真集、四季のコメントを書いているのは串田孫一氏。情感溢れる文章。それに地元の歴史研究家であられる横山篤美氏が「上高地今昔」を書かれている。
それによると、上高地は昔「神河内」「神合地」などと書かれていたのだそう。「神」とは「穂高明神」」のことだそうな。
それが文久年間あたりを境に「上高地」になってしまったそう。氏はこれを「支配者側の何らかの都合によるのだろう」と推測している。
いま、私たちが避暑地として楽しんでいる上高地にも何らかの権力の都合の影響があったのかも知れない。
長い歴史の中で、それらは今となっては知るよしもないこととなってしまったようだが。
私が写真に興味を覚えた頃に出逢ったのが前田真三氏だった。その端正な写真にあこがれて自分も同じような写真を撮りたいとずっと思っていた。
しかし、前田氏の写真が「端正」であるのに、私の写真は「退屈」って感じ。
同じように撮ったつもりでも雲泥の差。当たり前だが・・・。
前田真三氏は1998年に亡くなっている。
それでも、いまでも私の写真の師は前田真三氏であることに変わりはない。
前田真三氏自身の言葉をあらためてかみしめる。
「風景を待って撮ることはしない。出合ったその時が最高の瞬間だと思っています。」
「『端正に(撮る)』ということは、ただ単にきれいにという意味では無論ありません。自然の中に咲く花は、それぞれに美しいものです。その美しさを素直に、そして慈しみの心を持って表現することです。」
pasocomさん、おはようございます。
う〜ん、写真はやっぱり「紙」になっているのがいい
ですね。
昭和世代
私もレコと並行して10葉ずつくらいアルバムにしてい
ます。
写真を本のように「読む」のが好きです。
撮った人のそのときの気持ちが伝わってくるような
写真に出会うと嬉しくなりますね!
こんにちわ
写真は哲学ですね・・
>その美しさを素直に、そして慈しみの心を持って表現することです
絞り、シャッタースピード、構図、で、それを表現することは至難の技ですね
ふふふ・・心技体ですね
でわでわ
将来のことは解りませんが、今のところで言えばデジタルモニタの写真はまだまだ紙の印刷にはかないませんね。
特に芸術性の高いものは。
解像度がまったく違うので顔を近づけて眺めれば小さな発見さえありそうな美しさです。
私は昔から写真集や絵本などが好きで買った物も多いのですが、やはり置き場がかさばるなどの理由でだんだん本棚や箱の奥の方に追いやられてしまいました。
時々、こうやって本を出すとインキの臭いも含めてなんとも懐かしい気持ちになります。
「絞り、シャッタースピード、構図、で、・・」
以前は一眼レフカメラを使っていたので写真撮影といえば当然のようにそういう操作をしていたわけですが、コンデジなどと呼ばれるカメラになってからはすべてカメラ任せ。
ていうかピントも露出も人間が出しゃばることが出来ないようになっている・・・。
登山にもって歩く時の手間を考えるとなかなかデジイチに乗り換えられないのが困ったものですが、できることならそういう設定はすべてマニュアルでやりたい方なのです。
写真は心技体。なかなか奥深いです。
pasocomさん、こんにちは。
私も前田真三氏の「上高地」と「奥三河」の写真集を持っています。「奥三河」方が先に買ったと思います。全国的に名前が知られなかった奥三河が少しは世に広まりました。
前田真三氏の写真がいいのは「郷愁感」だと私は思います。経験したことはないかも知れないのに、たまらない懐かしさのようなものを感じます。自分も真似したいと思ったこともあります。でも、思い起こせば、高校1年のときに1眼レフを買ってもらって、そのときに写真技術がものすごく上がりました。残念ながらその後の写真は高校1年の作品よりも劣っていると思います。当時は家に帰ると三脚を担いで近所を歩きまわっていました。やっぱり、「熱意」が一番写真を上手くするような気がしますね。
ネットで調べて見ると奥三河にも前田真三氏のギャラリー「茶臼山 高原の美術館」というのがあって、いま前田真三写真展が開かれているようですね。
http://www.chausuyama.jp/zaidan/museum/
もちろんmurren様は地元ですからいろいろとご存じのことでしょう。
前田氏が写真集を撮ったところはさほど多くないと思いますが、「上高地」「美瑛」と並んで「奥三河」は彼の代表作の一つですね。
「やっぱり、「熱意」が一番写真を上手くする。」
やはり「心技体」でしょうか。
そうすると前田氏はこういう被写体の地域には並々ならぬ情熱をもって臨んだのでしょう。
それは「美しい日本を慈しむ心」だったのかもしれませんね。
彼に富士山を撮ってもらいたかったです・・・。
1990年夏に美瑛町の拓真館で買った「丘の四季」だけ
ですがもってます。
見てると気持ちが本当やさしくなります。
運よく前田真三氏がいたのでサインをもらえました。
今も大切な宝物です。
「上高地」機会があれば是非探して見てみたいです。
コメントありがとうございました。
前田真三氏のサイン入り写真集お持ちとはうらやましい。
拓真館に行かれたと言うことはそもそも前田ファンでいらしたのでしょうか。
「上高地」はネットで調べて見ると今は絶版になってしまったのか中古(古本)しか出回っていないようです。ブックオフなどにあるかもしれません。
「上高地」のほう、美瑛のふんわりとした優しさのある写真とはまた違って上高地らしい厳しい表情の山々や川、森などの写真はまた別の美しさです。
山好きであればきっと魅了されることでしょう。
ぜひ手に入れてご覧下さい。
pasocomさん、こんばんは!
私も前田真三ファンでっす!!
前田さんの写真を見ていると、リズムを何故か感じます。写真なのに、不思議感覚で大好きです。
美しいし、癒されますよね。
あんな写真を撮りたいと思いますが、奥が深いんだろうな。
上高地は昔「神河内」「神合地」…の話もおもしろいですね。
コメントありがとうございます。
前田真三ファンがそこかしこにいらっしゃるとは!
うれしいようなびっくりなような。
確かにとてもきれいな写真を撮られる方ですからファンが多くても不思議はないですが・・。
まねをしようとしても同じような写真は簡単には撮れませんね、当たり前ですが。いや、奥深いです。
せめて私は、彼の言葉「出合ったその時が最高の瞬間だ・・」を言い訳にして、自分が出会った瞬間を最高のものとして撮るように心がけるばかりです(^^)
あ、博学のpasocomさんは御存じかとは思いますが、毎年9月開催の「全日本山岳写真展」はおもしろいです。
昨年は池袋で開催
ラッセル中の前の人の足元から、前方の山を撮ったり、
見なれた山々が、撮り方でこんなに変わるんだ?!と関心させられます。
HPあると思います。
いろんな写真を見るにつけ、前田さんの凄さが分かりますね。
再コメントありがとうございました。
「全日本山岳写真展」は知りませんでした。毎年行われているのですね。
今年の冬、硫黄岳に登った日はもう絶好の晴天でしたが、深い積雪の中にカメラ三脚を据えている方が二人もいらっしゃいました。
聞けば、それぞれ山岳写真を専門に撮る方々だとのこと。まさに「全日本山岳写真協会」だとおっしゃってました!
プロではないけどカレンダーなどにもなるのだとか。そういう方々の作品が見られるのでしょうね。
田舎暮らしにさして不満がないものの、こういう時には「東京はいいなあ」と痛感します。
ちょっと山用品を買いたい時も神田のような店がないのが残念。
まあ、気が向いたのでちょっと八ヶ岳へ(^^)なんて書くと皆様にはとてもうらやましがられ、その地の利は充分味わっているのですが・・・。
HP捜して見ます。それで味わえるといいなあ。
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