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たとえば山梨県は自殺率が全国一高いんだそうだが、そんなに悲惨な県なのかというとそうではない。「自殺率」というのは、県内で見つかった遺体をカウントするのだそうで、青木ヶ原などで見つかるのが多いことが原因らしい。そういうのはたいてい県外者だ。こういう統計に意味があるんだろうか。
去年の暮には「山梨県は空き家率が全国一高い。困ったことだ。」と報道された。「空き家」とは何を指すのか?調べて見たら「日常的・継続的に住んでいない家屋」だそうで、「別荘」も含むんだそうな。で、山梨の空き家の20%以上は別荘。これを除けば「空き家率」など全国平均以下なのだった。ちなみに2位は長野県。理由は同じだ。おかしくないかい??
先日、関西で「道迷いシンポジウム」みたいな催しがあったらしい。
そこで、諸外国では遭難の中で道迷いは10%ほどだが日本では40%だとか、報告されたらしい。
これを聞くと「日本の登山道はそんなに迷いやすいのか?」とか「日本の登山者は地図読みができないのか?」と誰もが思いそうだ。
だが、そうだろうか。
そもそも統計の分母になる「遭難事案」とは登山者が警察・消防に救助依頼した時点でカウントされる。「道迷い遭難」の95%は無事救助という結末だそうだから、「道に迷いました。」とケータイから救助依頼→出動→無事救助、というパターンが圧倒的に多いということだ。
これは、ケータイの普及→安易な救助依頼が主原因じゃないだろうか。
また道迷いの多くが高山ではなく里山で起きている、というのも日本独特の事情だ。平野と言えばどこまでも平らで、一方山と言えば4000m級ばかりみたいな欧米と、大半が林業などで開かれ縦横無尽に踏み跡があるような里山ばかりな日本ではどう考えたって日本の山の方が迷いやすい。そしてそこではたいていケータイが通じるのだ。
道迷いが多い、ということから日本は登山道(標識など)の整備が遅れているという意見もあったそうだが、私にはそうは思えない。どこに行っても「順路→」みたいな標識が林立していたり、トイレが完備されている光景は想像するだけでうんざりする。
御嶽山の噴火をきっかけに、どこの山でもどの社のケータイでも通じるようにしようという気運も盛り上がっているとか。山のあちらこちらに無粋なアンテナの基地局をたてるんだろうか。
山はテーマパークじゃない。安全を優先しすぎると山本来の『危険を楽しむ』という魅力さえ失われてしまいそうだ。
写真)厳冬期の真っ白ギボシ。美しいまでの怖さが魅力的。
おはようございます
デンジャラス・・
魅力的な響きですよね〜
一つの山を登頂する。
次は、あの尾根から・・
次は、あの岩超えて・・
次は、厳冬期に登れるかしら
だんだんエスカレートしますよね〜
ホームのお山なら、ちょいと目印つけたりしてますが、遠征では遠慮してます。
まぁ、もっとも夜間での登りが多いので目印に意味合いもないのですが・・
八ヶ岳厳冬期縦走・・
ふふふ・・しびれるような響きですね
でわでわ
現場では、「なんでこんなとこに来たんやろ・・」って後悔することしばしばありますが・・
おはようございます。
uedaさんのような夜間登山者も道迷いしないように登山道にはLEDイルミネーションがピカピカするようにしよう・・・(^^)
などと本気でやりそうな昨今の風潮です。
御嶽山以降、山梨でも富士山は冬期登山禁止、BC禁止、夏でもヘルメット必携とか。
登山届は出すべきだとは思いますが、「義務化」と言われるとなんとなくイヤですね。
そのうち登山口で装備のチェックを受けないと登れない、なんてことになるんじゃないかと心配です。
「危険を楽しむ」と書きましたが、もちろん安全をないがしろにしていい、と言っているのではなく。安全は自分自身で確保したいと言うことです。そういう意味では登山者の自覚が求められるのでしょう。
ただ他人から押しつけられた「安全」はごめん蒙りたいです。
pasocom さん、今日は。
政府や警察が発表する統計は、いい加減なものが多いですね。
例えば、山の遭難や死者の数でも、アルプスでの滑落もあれば、東北の山菜取りの遭難や、熊に襲われての遭難もあります。これらが皆んな一緒くたになっています。
しかも、これらを役所は解説しないし、マスコミも解説しません。
うっかりしてると騙されます。特に、福島以降政府もマスコミも嘘ばっかりですから。
登山の醍醐味は paso さんが言ふ通り、遭難があるから、危険があるから面白いのであって、危険が無くなったら面白くないですね。
だから、あんまり他から色々言われて、がんじがらめになると、放っといてくれと言いたくなりますね。
しかし、最近は救助依頼の方も、無責任なものが多いようにも思います。関西では、「疲れたから来てくれ」といった救助依頼もあったと聞きました。
それから、何処の山でも、携帯各社全てが通じるようにと言ふのは、各社がばらばらに建てていたアンテナを、各社共通にしようと言ふもので、場所によって掛かったり、掛からなかったりしてたのを、一本のアンテナで済まそうと言ふものだと思います。
だから、アンテナは一本で済み、いい事だと思います。
登山も大衆化すれば、色々と問題が出てくるのも仕方の無い事だとも思いますね。
コメントありがとうございます。
統計の読み方というのは本当に難しいと思います。「高齢者の交通事故が増えた」などといっても社会全体の高齢者増と比べてどうなのか? それが判らないと意味がない数字です。「高齢者の遭難が増えた。」も同じですね。
山梨では毎日のように囲み記事程度の「遭難」が出ていますが、安易な通報のものも多いようですね。でもこれも統計には載るわけです。
山でケータイ可能に、の話は鉄塔を相互利用しようという話ではないように感じました。もちろん統一して数が減るのなら大歓迎ですが・・・。
昨日だか写真で見て驚いたのですが、富士山には導流堰とかいう溶岩の流れを変える巨大な防波堤みたいなコンクリートが山腹にいくつも設置されているのですね。それが美観を損ねているとのこと。すごい自然破壊の構築物です。
こういうのは、なんか本末転倒な気がするのですが・・・。
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