赤岳山頂には祠が二つ建っている。その写真は向かって左側「弥栄」と書かれた青い柱が立っている前にある方だ。
この左の方の祠の脇には大きな説明板まであり、そこには「太成宮の御祭神 六神三十柱」とあって、その祀られている神々の名が連ねられているのだった。
以前から「太成宮」って何? と不思議だったのだが、北村宏氏の「八ヶ岳、もう一つの魅力」の中に、こう書かれているのを見つけた。
「昭和33年(1958年)に建立された新教太成学殿の『太成宮』の祠が置かれ、・・・・このお宮は、古くからある赤嶽山信仰や赤嶽山神社、その他・・とは何の関係もないものだ。」
なんでも「新教太成学殿」という新興宗教に入信した高見沢某という方が建てたという記録があるそうで、古い山岳信仰とは何も関係がないのだった。
この祠の前にはご丁寧にステンレス製の立派な賽銭箱まで置いてある。
だがネットで検索しても「新教太成学殿」などという宗教団体は見つからない。関係ありそうなのは山梨県富士河口湖町にあるという「宗教法人太成殿 本宮」というものだけだった。
脇の説明板には設置者としての団体名(個人名)がどこにも書いてない。また「太成宮」という名のこの祠について説明したものもネット上に見つからない。
この祠の写真をあれこれ見ていたら「弥栄」の柱の下に何か書いているよう。さらに別の写真を探すとその下には「万世太平弥栄神社」とある。
まったくもって、なんとも得体の知れない祠なのだ。
こんな、いいかげんなものが国定公園である赤岳の山頂に建てられていいものかどうか非常に怪しい。おそらく「無許可」というところだろう。
皆さん、間違えてもこんなものに手を合わせることがないようくれぐれもご注意頂きたい。
お参りするなら、向かって右側の祠の方へ。
「太成宮」の祠よりちょっと小さいのだがそちらが由緒正しき「赤嶽神社」なのだ。
上写真)赤岳山頂(南峰)の祠の様子
pasocom さん、おはようございます。
祖母からの教えで
・神社仏閣は、お願いをする場ではなく誓いを立てる場所である。
・山里の登山口にある神社は「雨乞い」の神である場合が多い。
・貧乏神も疫病神も死神も神様なので、やたらめったら祠に手を合わせない。
以上、由緒が不明なモノに手を合わせないダン之助でした。
おはようございます。朝早くからのコメントありがとうございます。
「由緒が不明なモノに手を合わせない」
なるほど、その心がけならだまされる心配はなさそうですね。
八ヶ岳はあちらこちらに「由緒が不明な」祠や地蔵や石碑が乱立しています。なので、これらの由緒を確かめていくだけでこんなに何度も日記が書けてしまうのでした(^^)
pasocom さん、今日は。
先日、TVのニュースで見ましたが、場所は忘れましたが、大きな(2m近い)、数年がかりで造った、仏頭みたいな物を、壊しているニュースがありましたね。
それに、これは確か奈良県(飛鳥川?)だったと思いますが、川岸の岩の上に、矢張り佛頭みたいなものを据え付けた者がいました。
前者は自治体(?)が、後者は国交省の河川局(?)が撤去しました。
この様に管理者がはっきりしている所で、撤去出来る様な場所だったらいいのですが、高山の上ですと、例え山主がいたとしても、簡単にはゆきませんから、困ったものですね。
こう言ふ訳の分らない人と言ふのは、今も昔も変わりませんね。
dannosuke さんのお祖母さんは、この事を良く分かった人だったと思われます。
私は、無神論者ですからこんな祠に手を合わせたことがありません。
しかし、山頂は綺麗にして、ごたごたしていない方が気持ちがいいですね。ごみだけではなく、精神的にも汚されたくありませんね。
コメントありがとうございます。
河原かどこか公共の場所に、無断で仏頭のような「造形物」が作られていた、と言う話は最近聞いた覚えがあります。
「そんなの壊せばいいじゃん。」と単純に思っていたのですが、どうも法的にはそうもいかないようですね。
そういうのは「自力救済(じりょくきゅうさい)」と言って、「何らかの権利を侵害された者が、司法手続によらず実力をもって権利回復をはたすこと。」という行為にあたるそうで、これは原則的に禁止されている。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E5%8A%9B%E6%95%91%E6%B8%88
盗まれたものを泥棒の家に忍び込んで取り返したりしてはいけないのでした。
ですので、いったんこういうものが作られてしまうとなかなか簡単には撤去できなくなってしまうのですね。
本来、山頂というのは神がおわすところとしてきれいに空けておくのが礼儀だとか。
(無神論者のmesnerさんには納得してもらえなそうですが)
「山の神」であればまだしも、得体の知れない祠は困ったものです。
pasocomさん おはようございます
では誰がお賽銭とかどうしちゃってるんでしょうね〜
聞いたことありますが…
ニセモノ ほど本物らしくする ってこと
なんか神々しいですね〜(そういえばやたらと)
気をつけます
本来の赤嶽神社の祠よりも、怪しい祠の方が大きいし、後ろになにやら柱が立っているしで、なんだか重々しく有り難いように見えてしまいますね。
この祠に賽銭を入れる人も多いのか、ステンレスの新しい賽銭箱ができたのは最近だった気がします。
むろん赤嶽神社の方には賽銭箱などありません。
こちらの方なら無料でお気軽に参拝できます。どうぞお間違いなく。
pasocomさん、こんにちは^^
そうここ!ここ!
初めて赤岳登った時、ここが異様な雰囲気に感じました。私だけではないのでは?
やけに青とか金とか鮮やかなというか、ドギツイ感じだし、「山頂にあらら?なんじゃこれ?」って感じでした。
私もスル―しましたが、まして「ステンレス製の立派な賽銭箱」なんか、怪しいですね。
これは広めて、お賽銭を回収しに来る人がいたら、要チェック、お賽銭は何に使うのか問いただしたいですね。
私は残念なことにいままで、そこまで「怪しい」感じを受けませんでした。言われてみれば確かに金ぴかな「弥栄」という標柱は異様なのですが。
私が最初に登った3年ほど前は確かステンレスの賽銭箱はなかった気がします。その代わり、なぜか祠に「キン肉マン」のフィギアが置いてありましたね。
石に彫られた文字に赤ペンキが入ったり、なんだか定期的にメンテされているような気もします。
隣の赤嶽神社よりずっと管理状態がいいような・・・・(^^)
誰か賽銭を回収しているところを見つけたら問いただしてみたいですね。
うわ、そうだったんでしたか
昔からあったので何の疑問も持たなかった。
何とも残念ですね。
6月初めの開山祭ではあの山頂にそれこそ100人くらいがいます。私は少しの間見ただけでしたが、「赤嶽神社」の方で開山式を行っていた感じがします。山頂にこれは随分迷惑な存在です。こういう山頂の管理者って県?なんでしょうかね
調べたら今年は6/7(日)に八ヶ岳開山祭というHPがありました。
赤岳山頂と北横岳山頂で行うそうです。
http://www.tateshinakougen.gr.jp/yatu/event/kaizansai.html
主催は「茅野市観光協会 他」、協賛は「赤岳神社総代会」、参加者には記念品として「赤岳山神社のお札と記念バッチ」だそうで、やはり「赤岳神社」がメインとなっていますね。
(不思議なのことに神社名に「山」が付いたり付かなかったりです。)
国立公園や国定公園は環境省が管理しているんじゃないでしょうか。土地としては県有地(長野or山梨)か国有地でしょうけど・・・・
むかし箱根で温泉宿をリフォーム設計したことがあるのですが、なにしろ環境省に相談したり提出する書類が多くて難儀したことがあります。形や色まで実にうるさい。国立公園の中だからでした。
うわー、私も、あの青い柱は妙に胡散臭い感じをうけてましたが、そういうことだったんだ。
山頂の私物化は、勘弁して欲しいですね。
私は恥ずかしながら、何も感じなかったです。
知ってみれば、胡散臭いですねえ(^^)
山には昔から勝手にいろんなものがあるのは確か。地蔵尾根のお地蔵さんだって環境省だか茅野市だかの許可を得て設置されているわけでもないでしょうが、古いものは「信仰」として許されている。
しかし、それにしても竜頭峰の台座だって設置者の名が刻んであります。
「由緒」を隠すように置いて、賽銭箱まであるなんて興ざめですね。
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