松本城主歴代の史誌読み物を読んでいたら、武田信玄に追われた信濃の戦国大名、小笠原長時の息子が、武田が滅びた1582年以降の豊臣時代に起死回生で信濃府中の深志（今の松本）に戻ったのが33年ぶりだそうです。この時、深志改め松本と命名したそうです。実は僕が大学進学で松本を離れて以来戻るのも、奇しくも33年です。
33年の歳月がいかに世も我も変えてしまうか、この歳になってみなければわからないことでありました。その小笠原も、大阪夏の陣に出征して親子共々死んでしまうのだけれど。
これまで私もあちこち遍歴しましたが、甲府と豊橋の両方に住み16世紀の甲斐武田の信濃植民地侵攻の経緯や、江戸時代の松本城歴代城主が、��川家の重臣が多く、三河由来の城主が多かったのも、豊橋にいたおかげでこちらの地名や地勢も身についていて、すんなりわかりました。
松本城で9代142年も治めた戸田氏は渥美半島の田原の戦国武将、戸田の末裔ですし、6代80年治めた水野氏も三河時代以来の家康の重臣で、1640年代に豊橋の吉田城から松本への転勤でした。渥美半島の田原城、豊橋の仁連木城、吉田城をみてきたからこそわかる、江戸徳川政権三河閥のからくりでした。
先週高野山に行ってきました。ほとんどの大名の墓はありますが、徳川家は特に多くベストポジションを確保しており流石です。あまりにも寺の数が多すぎて全部回れない為、波切不動でお参りしてたら地図を持ってる白人に徳川霊台に行きたいと道を聞かれ、お隣の建物で真田の菩提寺の間にあるので案内しました。白人にも徳川家人気なんだとびっくり。それより、あの距離を昔は天皇、上皇も歩いて登ったことに自分が歩いてさらにびっくりしました。私は庶民だから当たり前ですが昔の偉い人体力あったなあと。
外人も声をかける相手がわかっていますね。
あまり遠出はしない方ですが、高野山は面白いそうですね。でも一回行くだけじゃ物足りなそうです。奈良に長期滞在でもするならば行ってみたいものです。昔はどんなに偉い人でも新幹線も道路もなかったですからね。長距離になると馬に乗るのもカゴに乗るのも、結構くたびれるものです。歩くのが一番楽かも。
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