![]() |
![]() |
この携帯用はむかしガッシャブルムに登った時、ザックに入れていったのと同じような大きさでしたがこっちの方が軽いです。ロシア製、満タンで8キロくらいありましたが、こっちはタイヤが付いています。酸素マスクも往年の登山用は防塵マスクみたいで、排気がゴーグルを曇らせるのでつい外し、雪目で苦しんで滑落死というのも結構ありましたが、医療用は鼻の穴に簡単な透明チューブです。今時酸素吸ってまで高峰に登ろうという人はエベレストの他力登山者だけでしょう。もう登山とは関係ない話でしょう。しかし高所では酸素の威力は的面で、吸った途端に目が醒める感覚は、ウトウト寝落ちしていた授業でチャイムがなった途端我に帰る感覚と同じです。
50日間地味な病院食に耐えたので、夢にまでみた、とんこのトンカツと、メーヤウのカレーを食べに行きました。二軒ともウチから歩いていけるなかなかいい味の食堂です。やせっぽちで下の歯全部ないのに、トンカツを全部食べてしまった。汗だらだらかくほど辛いメーヤウのチキンカレーを三回お代わりしました(食べ放題)。
家には自宅用家電型酸素吸入器を業者が持ってきました。こんな機械があるのか。なんと空中の窒素を固定し、酸素濃度の高い気体を送り出す装置。
父の肺は入院時は片肺は全部、もう一つは半分ほど水(うみ)が溜まり、呼吸困難でしたが、今は1コ半復活して、もう病院ではここまでです、となりました。みたところ以前の通り動けて、やりとりも確かになりました。酸素吸入は煩わしいらしく本人はあまりつけたがりません。こういう反骨も元どおりに戻りました。しかし塩味のない食事と、お節介と気兼ねだらけの入院生活を再びするのは嫌だろうから、酸素吸入器との付き合いは、自分で落とし所を探すしかないでしょう。周りでヤイノヤイノ言っても互いにイライラするだけだしなあ、というのが私の考えです。
やっぱりウチは気兼ねがいらなくて一番いいなあ、と言っていました。同世代のご近所さんはみんなボケたりして養老院に入って空き家、子供は遠い町にいます。人間、いつまで自分が生きて、どのくらいの配分でお金を使えるかが誰にもわからない。養老院も仕方ないけど、やはり誰だって自分の家で過ごしたい。
コメントを書く
ヤマレコにユーザ登録する
この日記へのコメント
投稿数: 3737
投稿数: 4720
うちの在所にも、家庭用のその、酸素父が亡くなる前に入れましたね。身内の死ってやっぱり悲しいです。
生きてるうちに、親孝行してくださいね!
何か運命感じますでしょ、この移動、ほんとに・・・
”血は水よりも濃し”っていうの、わかる気がする〜