1957年89歳で死ぬ二年前まで現役で指揮を振ったイタリア人マエストロ、トスカニーニの年末特番です。
今週4日連続で毎朝NHK-FMでやっていたのを、出勤前に聴いておりました。晩年のヴェルディとも交友あり、ファシズム時代〜戦後を生き延びた世代の指揮者です。
きのうはヴェルディとプッチーニ、きょうはヴェルディ作の「諸国民の讃歌」なんてのもかかりました。
私の高校時代に、クラシック通のケンサクから、これを聴きたまえ、と借りたレコードがトスカニーニ指揮NBC交響楽団のイタリアオペラ序曲集でした。
30歳から57年間指揮者。3時間もあるオペラの全パートの譜面を全て記憶する才能を持っていて、あるとき、急遽指揮をやってくれ、と言われたときはチェロ奏者だったけど、あいつなら大丈夫だと言われ指揮台に立ったのが始まりだとか。
四日目のきょうは、トスカニーニの晩年の話。老いて自分の思い違いなのにそれに気づかず指揮をしたことが契機で引退を決めたとのこと。そのあたりのリハ録音が残っていて、三ツ橋敬子、増田良介さんが指揮者のセンパイとしてのリスペクトを以て語る興味深い話でした。聞けば聞くほど87歳で指揮台に立つって、9000m峰の登頂をイメージするほど想像できません。最後の演奏はワグナーのジークフリートのラインの旅。
小澤征爾氏も数年後の自分のたたみかたなどを考えているのだろうか。ウチの父なども老境という未踏の山域を注意深く歩んでいるかに見える。私には、まだまだ想像も至らない。
ことし生誕150年、没後60年とのこと。
yoneyamaさん、こんにちは^^小澤ファンです!
「87歳で指揮台に立つ」トスカニーニさんすごいですね。プロのプライドもすごい。
友達が新日フィルのビオラ奏者なので、お元気なころの小澤さん指揮のゲネプロなど、観させてもらったことがあります。大きなホールで客席には10名ほど。
フルートのアーティキュレーションのイメージが違って何度も何度もやり直ししてました。ほんの2小節程度の短いフレーズを。
何ともいえない、呼吸音もさせてはいけないような緊張した空気が団員、会場全体に流れていました。
友達が小澤さんがいると空気が張りつめると言ってました。
そんな小澤さんのがん闘病からの復帰曲「弦楽セレナード」(松本のサイトウ・キネン・オーケストラ 腰痛のため10分しか指揮をする事が出来なかった)のインタビューで、「今まで何百回も演奏してきた曲なのに、新しい発見があってびっくりした」にあらためてまたファンになりました。
音楽って奥深い、噛めば噛むほど味がでるって事ですね。
面白くって辞められないんじゃないかなぁ。
ゲネプロ体験よかったですね。あれだけの人数の、技術を持った奏者たちが一人の指揮に集中して、音を合わせるんだからたいへんな気迫ですよね。現場で聞くって、レコードとはやっぱりぜんぜん違いますね。
ことしは僕も松本に帰郷して、初めてサイトウキネン改め小澤記念を聞くことができました。弦楽セレナーデの感想、いい話ですね。どこまでも登攀が続く9000m峰ですね。
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