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ことし7月の22日ころ、山頂付近で登山者に撮影されてから、初めて専門家の調査が入りました。2015年の登山者による動画はネット上にあったそうです。
雷鳥はオスがいてもいなくても7月に卵を生み、22日間で有精卵なら孵化するとのこと。抱卵中の母はほとんど捕食できないので、卵がかえらないと分かって、一気食いに外出したところを登山者にみつかったようです。鳥の暮らしの暦は機械仕掛けのように正確だと思います。
雷鳥は、意外にも20キロほどは飛ぶことがあるそうです。但し、生まれた年の秋から冬にかけての若い時だけで、それもメスだけ。二年目以降は力がないそうです。今回は隣の御嶽山や乗鞍岳からは20キロ以上あるので新記録だそうです。オスは旅にでない。近親交配を避けるためではないかということです。晴れた秋に、遠く木曽山脈を遠望して、よし、あそこに飛んでいって、いい男を見つけよう、と決意した若い娘雷鳥の心を想像してみました。冒険者です。
20キロといえば津軽海峡も20キロ。秋10月8日に津軽海峡で鳥の渡りを見送ったことがあります。白神崎から竜飛崎へ。途中に休めるところは無く、見つめるほどに、生唾を飲み込みました。
雷鳥の平均年齢は3年ほど、長いもので10年ほど。
50年前に木曽駒ケ岳からいなくなったのは、登山者が増え、持ち込んで捨てた食べ物を追ってキツネやテンやオコジョが来るようになったためと言われています。千畳敷ロープウエイの開通が1968年。これでとどめになったタイミングです。木曽駒の山頂には狐の黒々したフンもありました。頂上木曽小屋のおじさんは、オコジョもいますね、と言っていました。専門家によれば、木曽駒山頂の植生的な雷鳥生育環境は理想的に整っている。80羽は住めそうだという50年前の研究があり、いまもそれはほぼ変わらないとか。
よりによって長大な山脈の最高点だけを狙って遠くから飛んできた若い女冒険者に、登山愛好家としては、ぐっと心を持っていかれました。
不帰を降りきったあたりで、這松の中から雛が5羽次々飛び出し私の目の前を横断します。
危うく踏みつけるところでした。
「あぶねーじゃないか。」と怒鳴ると右の這松の上で母鳥が左の翼だけを伸ばしくるくる回っています。
一瞬何やっているんだろうと思いましたが、感動しました。
母は何をしていたんですかね。バレエの稽古でしょうか。
たしか白虎隊の練習。
ちがう。
多分あれは上野の山で頑張った彰義隊でしょう。
ちがうちがう擬傷態だ。
無精卵も産むんですね。
オスを求めて(?)旅に出てもオスがいなかった、というのであれば
可哀そうです。
人間界にも言えることかも。
ニワトリと同じですね。
人間は、あの手この手で奮闘してもらわないと・・・。
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