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先日、美濃禅定道の石徹白（いとしろ）から6日間かけて積雪白山縦走して、白川郷まで行きました。その過程で、加賀（石川）、越前（福井）、美濃（岐阜）三国の禅定道の中で福井県の立場のなさが気になっていましたがその理由を聞きました。
白い宝石、白山の登拝路は三国がずっと競ってきたけど、もとは717年泰澄法師の開山は越前がオリジナル。白山登山のメインはもとは越前だった。室堂は、「越前室堂」と呼ばれた。越前の入り口は勝山の平泉寺が起点、加賀の起点は白山比�弯声劼�起点。江戸時代は天領で平泉寺が山を管理した。江戸時代までは寺と神社は今ほど分かたれていなかったが、明治維新の廃仏毀釈が運命を分けた。寺系だった越前が寂れ、以降は白山といえば加賀、「加賀の白山」という言葉もこの頃あえて生まれたという。県域としても福井県域は三ノ峰までで別山以北は石川県になっている。更に美濃禅定道の起点石徹白が岐阜県になったのは昭和33年で、それまでは福井県。下流部の自治体との合併案がもちあったとき、郡上郡に属したこともある石徹白は、美濃禅定道の白山中居神社もあり、岐阜県を選択したとのこと。三ノ峰は三県境ではあるけど三国境ではなかった。三国境は大日岳になる。深田久弥も白山の頁で、加賀でもあり越前でもある書き方をしていた。そういうことでありましたか〜。
御嶽山の飛騨側登拝ルート。小坂口についても、先月すべて辿った縁があるので聞いてみたかったけどこちらは時間切れ。
岐阜にはたくさんの一等三角点の山があるのに名前が地形図に乗っていない割合が高い。長野県6割台、岐阜3割台という（竹内均氏調べ）。同じだけ山があるのに名付けがないのは里から山が見えない地形のせいではないか。広い盆地がなく、山間地が多く高峰が遠くから見えない。確かに御嶽山が見える濃尾平野からのほうが山に行く動機は沸き起こる。白山も立山も京都からの海の道からよく見える。
ぎふ百山、続ぎふ百山というセレクションは1970年代にあり、各市町村の思惑などもあってそれぞれ120山+別に130山と、300山のうち250も占め、全然100に絞られていないとのこと。確かに。岐阜県ともあろう山岳県の目安にするにはちょっと多すぎである。
まもなく100に絞った「岐阜百秀山」という本がナカニシヤから出版されます。楽しみにしています。
石徹白に隣接する福井県側の大野市小谷堂の俵谷沿いに「白鳥町民林」と掘られたデカい石碑があります。私からすると、どの県に属するかは、登山計画書の提出先メアドが変わるなぁ ぐらいのことしか気にしないんですが、そうゆうの大雪に考える人たちのほうが多いんでしょうねぇ。。。
廃仏毀釈かぁ…。
http://digitalarchiveproject.jp/information/%E8%B6%8A%E5%89%8D%E7%A6%85%E5%AE%9A%E9%81%93/
別当って白山の市ノ瀬の奥の登山口ではなく、寺社を管理するためのお寺で色んなとこにあったんすね。知らんかったー
勉強なりましたー。あざましたー
勉強になってよかったです。登った山は、地名も地形もすんなり判るし、資料を読むとするりと入ってきますね。せっかく登った山の値打ちが、またぐっと深まるところです。県界、国界というのは山と川、つまり地形に寄ってできているものなので、だからこそ山を歩くと、その例外や特殊点に引っかかるようになるんですね。
越前禅定道をトライしてみよかな思いました。最後は市ノ瀬から上がるんすね
市ノ瀬は福井県から峠越えで入っていくところで、水系では石川県だけど、泰澄のルートは赤兎山の北西コル（小原峠）を越えて入るこれです。手取川からの林道はダムと車時代のもので、たぶん昔は沢沿いは困難だったのでは。ちょうど、上高地へは梓川本流沿いではなく徳本峠を越えて入ったのと同じ理由で、中流部のゴルジュ（今はダムの底？）が悪かったのかも。まだよくそちらの地形図見ていませんが。
加賀禅定道は手取川ではなく、北面のハライ谷から北尾根についていましたね。
市ノ瀬から上のおいしい歴史資産がすっかり加賀のものに成り代わってしまったわけですね。
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