![]() |
![]() |
![]() |
先日市民タイムスで、かつ玄の「大玉(5つくらいの牡蠣をまとめた玉)カキフライ始めました」の広告を見て、きょうはカツゲンだ!と自転車こいでマチに出かけたが、凄い行列で一気にやる気を失い、常々気になっていた清水槻井の川宗へ。
カウンターと小上がりで老夫婦がやっているお店で紺の暖簾、狭い間口。駐車場なし、自転車は3台位は詰めればおける。車通りは多いけど狭い道に面して目立たない店だが、こういうところが私には目立つ。
厚いとんかつ、豪華な副皿。値段はコロナ前平成価格の1200円のまま。今どきいろいろ物価も上がっているだろうに。肉質が確か。いい揚げ具合。飯も大盛り。
80代と思われる老夫婦に聞けば、この場所では18年くらい。それ以前はこの場所はご主人の父上の精肉店だった。肉屋のとんかつだ。18年前以前はマチのほうで店をやっていたというので場所を聞けば、なんと、鶴林堂書店ビルの7階だったと。昭和時代松本市民、憧れの立地じゃないですか。更にその前の歴史を聞けばその父上(1900年生まれ)は染物店の息子だったが戦前東京の神田に修行に出て、嫁さんは横須賀出身。戦争で焼けて松本に帰って、ここで精肉店になったと。ウチと同じだ。祖父(1907年生まれ)も染物店の次男で京都に丁稚に出て京都の嫁さんもらって戦争で全部なくして松本に帰ってまた染物屋を再開した。同業だからじいさまの一代前同士は案外知っている顔ぶれだった可能性もある。
この店の立地は山辺から市街に降りてくる旧道で山辺みちと言われていて、この店の周りは以前「清水銀座」といったらしい。今やっている店は数えるほどだが、扇状地の先端であって湧き水が多いから豆腐屋が多かったそう。今は田内豆腐店だけだ。
かつ玄は人気店で知れ渡り当分入れそうもないから、行列が平気な若い人たちに任せる。とんかつ中毒の発作が出たら川宗に行こう。大名町の鶴林堂ビルの7階だよ!まあ1970年代の一等地だね。
混んでる店ではご主人と話なんてできないけど、人の先祖がどこでどうして今ここにいるのかを聞くのが本当に楽しい。
https://tabelog.com/nagano/A2002/A200201/20005373/
コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する