▲やはり少し前、子供が学校の図書館で、古いからご自由にお持ちくださいコーナーでリンカーンの伝記をもらってきました(昭和43年ポプラ社山主敏子著)。今時の子供向け図書はヘタな漫画風のばかりですが、この時代の児童本のほうが挿絵等の雰囲気が良いと思います。貧しい農民のエイブラハムは学校に行けなくても独学で本を読み、20歳ころにミシシッピ川を下ってルイジアナまで旅をした冒険行を特に楽しく読みました。若者が才覚と縁を頼りに運命を進み開く様子は、高田屋嘉兵衛の青春時代に通じるものがありました。
▲そういえばリンカーンの映画、アカデミー主演男優賞をダニエル・デイ=ルイスが受賞(三度目!)したニュースを先頃読んだっけ、と調べてみたら、今週いっぱいロードショウまだやっていました。で、凄く久しぶりに映画館へ行きました。甲府市近郊の葡萄畑の中に奇跡的に残る昭和風映画館でやっていました。
ダニエル・デイ=ルイスは、学生の頃に見た「存在の耐えられない軽さ」(1968年プラハの民主化とソ連軍の軍事介入事件が舞台の作品)以来、役者に惚れていました。映画はルイスの役者っぷりを堪能するってことで十分。脚本も直球だし、凄い特撮も無い。監督はスピルバーグなんだけど。Dデイ=ルイスの役者っぷりを見よ!という映画です。19世紀アメリカの、今から見れば殺し屋だらけみたいな野蛮な社会、照明はローソクしか無い、通信はモールス電信装置しかない、内燃機関も無い、拡声器も無い時代の民主主義がどんな風になされたかは総合芸術の映画で見て初めて実感として分かる事があります。時代の違う人間が、その事情も知らずに善い悪いと簡単に言うものではないよなあ、としみじみ思いました。
そういう意味でポプラ社のこどもの伝記シリーズは、昭和40年台日本の価値観で書かれてはいるのだけど、それは僕の幼年期の社会の価値観でもあったわけです。そこから僕は平底船に乗ってミシシッピ川をニューオリンズまで下る冒険話を特に心に留めたのでした。
ひと月ほどの間にリンカンに関するものが偶然というか必然と言おうか重なりました。直感というのは偶然雷のように落ちるものではなく、なにか心の底に潜んでいたものが、実社会の多くの情報の一部に感応して表出するものなのかもしれません。
yoneyamaさん、こんにちわ。
敢えて(?)弐枚目の写真に触れていない様ですが
娘ちゃんの顔真似、リンカーンにそっくり
ナイスです 。
さくさくさん、褒めてもらってうれしゅうございます。
世界のお札顔真似シリーズの一枚です。500万トルコリラ札のケマル=パシャや伊藤博文の写真もあるよ!
きゃはは〜
すごい似てる
リンカーンを真似たまきちゃんとは
同じ人には思えません。
500万トルコリラ札ってのにもびっくりですが、
世界中を飛び回るyoneyamaさん宅には
いろんなお札があるんでしょうねぇ。
山小屋風の建物も気になります。
テアトル石和の雰囲気が素晴らしいです。
そーなのです。リンカンよりもこの映画館が気になって気になって・・・。10年ほど前まで松本にもあった縄手の中劇や、ええと、80年代かろうじて残っていたシネマパラダイスが何故、こんな葡萄畑の中に??という超常現象でした。お客は5、6名、いづれも近所の葡萄畑の農夫かと思われる老人ばかりでした。
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