北アルプス縦走(剱岳〜五色〜薬師〜五郎〜笠ケ岳)
CCCCRM
- GPS
- 128:00
- 距離
- 70.1km
- 登り
- 6,543m
- 下り
- 7,999m
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2日め:2:50剣山荘-4:50剣岳(休憩〜5:20)-7:00剣山荘(休憩〜7:25)-8:40別山乗越-9:25雷鳥平-11:00一ノ越-11:45龍王山-15:00五色ヶ原山荘
3日め:15:45五色ヶ原山荘-7:35越中沢岳-9:40スゴ乗越小屋(休憩〜10:15)-13:20薬師岳-14:20薬師-山荘
4日め:5:50薬師岳山荘-7:00太郎平小屋-8:50北ノ俣岳-11:00黒部五郎岳-13:00黒部五郎小舎
5日め:5:00黒部五郎小舎-6:10三俣蓮華岳-7:10双六岳-8:10双六小屋-11:10秩父平-抜戸岳-13:50笠ヶ岳山荘-14:40笠ヶ岳(往復〜15:00)
6日め:5:30笠ヶ岳山荘-5:45笠ヶ岳-9:40槍見温泉
| 天候 | 1日め: 室堂〜立山〜剣山荘 晴れのち午後雨 2日め: 剣山荘〜剱岳〜一ノ越〜五色ヶ原山荘 朝小雨のち晴れ 3日め: 五色ヶ原〜薬師岳山荘 曇りのち晴れ 4日め: 薬師岳山荘〜黒部五郎小舎 晴れ 5日め: 黒部五郎小舎〜笠ヶ岳山荘 晴れ 6日め: 笠ヶ岳山荘〜槍見温泉 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2012年07月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
バス
帰り:平湯〜新宿 直通バス |
| コース状況／ 危険箇所等 |
�ー柴押僧�山周遊〜剣山荘: 危険個所無し。雨のため真砂岳手前の分岐を間違えた。要注意。 別山乗越からは雪渓を行くため注意が必要。軽アイゼン・杖が重宝した。 ��剣山荘〜剣岳〜剣山荘: 小雨の暗い中をヘッドランプで歩いたため、前剣の頂きで道を失った。 また、前剣を降り下山ルートに入りループしてしまった。分岐要注意。 岩場は各種あって集中が必要。下山時の「カニのヨコバイ」は足元が見えないので注意。 �７�山荘〜雷鳥平〜一ノ越: 帰りも雪渓歩きは要注意。雷鳥平から室堂に戻らずに一ノ越に直接行ったが、 あまり歩かれておらず、途中で沢を何度か渡った。ルートハンティングが必要。 �ぐ譽留曄糎淇Д�原山荘: 雪渓を渡るが慣れもあって問題なし �ジ淇Д�原山荘〜薬師岳山荘: 距離が長くアップダウンも大きいが特に危険個所は無し �μ�師岳山荘〜黒部五郎小舎: 距離が長くアップダウンも大きいが特に危険個所は無し �Ч�部五郎小舎〜笠ヶ岳山荘: 双六岳の広々とした頂きを横切ったら、通行止めの注意書き有り、無理に行ったら お中道との合流直前の下りが崖だった。無理矢理下りる。忠告には従うべき。 双六から笠までが長い。景色も天気も最高だったが、さすがに疲れた。 �┳泪�岳山荘〜槍見温泉: 笠からのクリヤ谷ルートは歩く人が少ないが良い道。長くただひたすら下る。 景色も良く変化に富んでいて楽しく歩けた。但しほんとに長いので膝に来る。 槍見温泉に下りてからのバス停の方角が表示が無いので少し探した。 新穂高の湯(露天風呂)に入り最高の締めくくり。 |
| 予約できる山小屋 |
剣山荘
|
写真
途中にある昭和天皇の皇太子時代の御歌プレート。ちょっと外れているので、寄る人は少ないようです。大正14年24歳の御製『立山の空に聳ゆる雄〃しさに ならへとそ思ふ御代のすかたも』
『立山の空に聳ゆる雄〃しさに ならへとそ思ふ御代のすかたも』
4:50 明るくなって剱岳登頂。日の出に間に合いました。遠くまで見えます。右からこれから行く大きい薬師岳。黒部五郎岳。奥は笠ヶ岳。さらにその奥は乗鞍でしょうか。左は立山越しの槍ヶ岳も。
1
さて下山。これは「カニのよこばい」。登りと違って明るくなり写真を撮るゆとりが出来ました。でも1歩目が見えずここは勇気が必要です。
6:00 前剣から剱岳。登りでは前剣から少し降りて左に下山路を回ってしまい、迷子になってここを2回踏みました。緊張でした。ここらでやっと後続の登ってくる人に出会いました。
命名『ゴシキキンバイ』
感想
立山・剱岳はぜひやらねば。でも室堂までバスで行く観光地でもある。それだけではつまらない。
と、考えたときに北アルプスの西側の縦の列が思い浮かんだ。立山から薬師岳・黒部五郎・笠ヶ岳までのコース、
まさに縦走である。普通であれば立山・剱岳で2泊で7泊8日必要だがそんなには休めない。
どこか時間を端折れないかと考えて、剱岳が目についた。剣沢小屋から往復7時間以上のコースタイム。なのに剣山荘のヤマケイの広告を見ると「翌日は身軽に5時間程度で往復可能です」とある。
2時間も削れるのか。ホントに?この違いは何?ネットで見ると岩場の渋滞で時間がかかっている。
ならばと、ネットで見た4時よりも早く出れば、渋滞に合わず自分のペースで登れて、5時間も切れるかもしれない。
そう考えて、全行程を5泊6日でまとめた。2日目の剣山荘〜剱岳往復〜五色ヶ原山荘は、13時間半も係る計画。
さて1日め。新宿からの直通バスは、早朝の室堂に時間通り7時過ぎに到着した。辺り一面雪。雪が多い。
そしてガスがかかっている。夏山しかやらない自分にとってこの残雪量は大いにビビった。
今日は立山をぐるりと尾根通しに回って、剣山荘に入れば良い一番楽な日だ。
そして、日本最高所のみくりが池温泉にも入る計画。せっかく7時過ぎに到着したのに、温泉が開くのは9時半とある。
それまで室堂平を散策。室堂の史跡を見て、みくりが池を回って、地獄谷を覘いて、写真を撮りまくる。
雷鳥平から剱岳・別山方面を見る。昨日まで雨続きだったというが、ガスが晴れてきて、剱岳も見えて幸先良いぞ。
みくりが池温泉。9時過ぎに開いてくれて一番風呂に浸かることが出来た。熱い。熱い温泉だ。
草津とか、那須の北温泉みたいに熱い。30分もいなかったけど、汗だくになってしまった。
外は雪原を渡ってきた風が心地よい。温泉の汗はすぐ退いた。気持ちが良いけど、それからの山登り。
室堂岳・浄土岳と登るにつれて、また汗が吹き出す。浄土岳から立山が対面に見える。室堂平の雪の模様も見える。
良い天気だなと気分よく歩いていたが、一ノ越に下るあたりからガスが出始め、雄山の山頂に参拝していたら、
雨が降りだした。それから別山乗越まで雨の中を歩く。せっかくの展望が何も見えない。
途中レスキューへりに乗っているガタイの良い人と一緒になったが、歩くのも速い人だった。
別山乗越から雪渓の上を歩く。おっかなびっくり軽アイゼンを着けて、ストックを使って歩く。
どっちも今回のために買った代物で、ずいぶん安心感が違った。雪渓歩きには必需品だ。
ストックも普段は持たない派だが、雪渓と渡渉には大いに役に立った。
剣山荘はきれいな小屋だった。シャワーもあり使わせて頂く。翌朝は早立ちなので弁当を夜のうちに貰っておく。
2日め。3時に起きていく計画が、興奮しすぎで目が覚める。それでもガンバって寝たが、2時50分には小屋を出た。
外は真っ暗。そして雨。小雨。前日に検討をつけておいた方向に歩き出す。もちろん一人。
ヘッドランプが頼り。余計に暗い。初めての剱岳にこんな雨の真っ暗な中を登っていることに後悔した。
前剣の手前で道に迷った。焦る。遭難、の恐怖を感じた。落ち着けと、暗い中で握り飯を食う。
周りの岩場を見ると古い缶詰とかが捨ててある。決してメインルートではないが、そうずれてもいない筈。
岩の間を抜けて高みに出ると、プレートが置いてある。そこが前剣の頂きだった。
やれやれと前進。一旦下りて道なりに左に進む。岩場をへつる。高みに出て愕然とした。また前剣の頂上だ。
ループしている。どこかに間違いがある筈だ。改めて確認しながら進む。下りる方向は正しい。
一旦下りて左に回る道は下山ルートだった。下りたその先に鎖場でさらに下に降りるのが正解だった。
間違いを発見出来て喜んだ。やれやれ。それからは岩場の連続。但し暗い中なので、恐怖は無い。
次から次へひたすら進む。鎖場も梯子も手当たり次第にやっつける。道は迷うが鎖は手繰れば良いので楽だ。
気が付くと明るくなってきた。良し。メインの難所を過ぎて明るくなってスピードも増した。頂上4時50分。
感動の朝。2時間で登頂。ご来光を頂上で迎えることが出来た。剱岳の頂きを独り占めである。
雲海に浮かぶ大きな立山の塊り。その奥に見えるアルプスの山々。今回の最終目的地笠ヶ岳まで見渡せる。
下りは明るい中、楽しかった。見えるのでゆとりがあった。自分が誇らしかった。
登ってくる人に『え−、もう登ったんですか』といちいち言われるのが嬉しかった。
前剣の頂きで、激闘を振り返る。明るいと全ての種明かしが出来て可笑しかった。
何も事故が起こらずに登り終えて良かった。7時に剣山荘に戻る。4時間10分で往復できた。
剣山荘前で飯を食い出発。まだ今日は始まったばかり。昨日来た道を別山乗越まで戻る。
昨日は雨の中だったが、今日は青空のもと、花がきれいだ。雪渓を歩くことが楽しい。
振り返って剱岳の絶景を写真に収める。
別山乗越・雷鳥沢を下り、沢は渡らずに浄土沢に沿って一ノ越を目指す。
何度か渡渉する。ストックが役に立つ。途中道が不明瞭なところもあったが、
誰も歩いていない道から沢山の人が歩いている一ノ越への列を横目で見ながら進むのは愉快だった。
一ノ越から五色ヶ原へ。途中龍王岳に登る。これも良かった。立山が良く見渡せた。
五色ヶ原は雪がやっと消えたばかりで山荘の周りは花は皆無だった。
ここも風呂があったが、時間制で30分しかなく、案内があった時にはもう終り近かったので入らなかった。
外のペンチで他のグループと酒を飲んだが、打ち解けないうちに寒くなってやめた。
3日め。小屋から鳶山までの間に沢山のお花畑を見ることが出来た。天気は上々。
その途中で、このあと黒部五郎小舎まで一緒に歩いた方と意気投合して一緒に歩いた。
歩く速さもほぼ同じで無駄が無い。余計なことはしゃべらない。山が好き。酒が好き。
まるで一緒に計画して来たように意気が合った。薬師岳山荘で一緒に酒を飲む。ここも新築したばかりで綺麗。
薬師岳は大きかった。北薬師岳から小屋まで1時間以上かかった。
4日め。今日も良い天気。太郎平・北ノ俣岳を越えて、黒部五郎の登りがきつかった。
頂きでガスったが、無事登頂。カールまで下りて岩と雪とハイマツの庭園のようなところを行く。
川が流れていて花も沢山あって快適なところだった。カールが終わり林に入ってから小屋までが長かった。
三俣蓮華まで行くというので、黒部五郎小舎前で別れる。このあと、裏銀座を烏帽子まで行くそうな。
やっぱり健脚だ。ぜひどこかでまたお会いしたい。（名前を忘れましたゴメンナサイ）
5日め。黒部五郎小舎は乗越にあるので、いきなり三俣蓮華までの急登から始まる。
その登りはきつかったが、稜線に出ると景色がすこぶるいい。歩いて来た稜線゛か見渡せる。快晴だ。
三俣蓮華からは、これから行く笠ヶ岳までの稜線も見渡せる。去年来た水晶・鷲羽・雲ノ平が目の前に続く。
双六から笠ヶ岳までは、花が沢山の稜線の道。さらに東側に槍ヶ岳・穂高連峰をずっと見ながらの道だった。
弓折乗越手前で、この縦走で一番のお花畑を見る。今まさに旬の花畑だった。
さらに行く手に常に笠ヶ岳を見ながら稜線を進む。遠いようでずんずん近づいて来て楽しかった。
笠ヶ岳山荘も綺麗な小屋だった。小屋前の広場で一緒になった方々と酒を飲みつつ山談義。
たいていの人はこれから縦走ではなく、明日は下りるという人なので、楽しもうという人ばかり。
夕日も綺麗だった。槍穂高の稜線を赤く照らして、夕日はゆっくりと沈んで行った。
6日め。今日も好天。朝日は屏風のような穂高連峰の上からひょっこりと飛び出すように登った。
再び山頂を踏んで、クリヤダニに下る。登ってくる人も下って行く人も少ない、静かなコースだった。
行く手に常に焼岳を正面に見て下る。道は良く踏まれていた。長い下りを下りきると、
橋のたもとに新穂高の湯が合った。簡単な脱衣場はあるが、湯船は橋から見下ろすオープンな場所にあった。
川のすぐ隣にある広い湯船を一人独占し、6日間の汗を流した。
花と展望と100名山が5つもつながる、内容盛りだくさんの充実したコースを歩くことが出来た。
こっそり拍手
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