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ここにある「八ヶ嶽古絵図」。totoroさんが日記で紹介して下さり、そこから八ヶ岳信仰の歴史を考えるきっかけになったものだ。これを自分の目で直接見てみたかった。
その古絵図は大きさが畳二畳ほどもあって資料館の壁に掛けられていた。
よく見ると「この図は乙事古絵図を引き写す。昭和56年」とある。
また、原図にはなかった地名や説明文、道なども付け加えた、ものによっては付箋を貼ったとの「注記」がある。
どうもこの古絵図は原図(元の絵図)とはかなり違う『改訂版』みたいに書かれたもののようだ。
しかし、それもそのまま信じられない感じもあるのだった。昭和56年といえばほんのちょっと前。それなのに「付け加えられた」という付箋や文章も「ここまで七丁八間」「西の河原嶽とも言うあり」などといかにも古めかしい言葉遣い。
手元にある、北村宏氏の著作復刻版「八ヶ岳もう一つの魅力」には乙事部落所蔵の「古絵図」、つまり資料館のものの「原本」の写真が載っているのだが、あらためて見直してみると原本と写しのものとはだいぶ様子が違うようだ。
してみると、資料館に納められている「写し」の方は、昭和かどうかは別にしても後世に原本を見ながらかなり訂正して書き直した物、という位置付けが正しいように思われる。
この辺の事情はぜひ乙事の方に聞いてみたいものだ。
富士見の資料館は八ヶ岳の西麓、溶岩流の一番先端の部分になる。
この辺はむかし縄文文化が栄えたそうで資料館には「考古館」も併設されていた。庭には登呂遺跡みたいな「竪穴式住居」も復元されている。
のびのびとした丘の上からこれらを眺めると、どうもこれは宮崎駿監督の「もののけ姫」の世界なのだった。
資料館の方にはかつてこのあたりから採掘されたという「磁鉄鉱(鉄鉱石)」が展示されていた。ということは当然、製鉄を行った「たたら」もあったことだろう。
宮崎氏はこの資料館を見学し、「もののけ姫」の構想を得たんじゃないか、との思いを強くしたのだった。
写真左)資料館古絵図の「注記」
写真右)古絵図の権現岳周辺拡大
おはようございます
興味津々です
写真の地図の様子で通過したものなら大きな穴のほうがくぐり岩なんでしょうね。
ギボシから下っての岩通過だといまの権現小屋からのpasocomさんが通られたルートが古道なんでしょうね
権現岳への興味は尽きないですね
資料館・・行くなら来年の嫁同行連休です(^^;
昔の人たちの山への想いを少しでも感じてみたいものです・・
でわでわ
コメントありがとうございます。
この図から見ても「たいないくぐり」は権現小屋から横にトラバースっていう感じですね。
で、穴から権現山頂(檜峰神社)に登るのがuedaさんが見つけられた「参詣道?」の砂利道なんじゃないでしょうか。
この図から受ける印象では昔の人は「山に登る」「登頂する」事が目的だったのではなく、神社に参詣することが第一の目的だったのでしょう。
いまでも神社に参拝すると、手前に「手を清める」ような場所「手水舎」(ちょうずや)がありますね。胎内くぐりもそれと同じ意味を持っていたんだろうと思います。
おはようございます。
本日は病院行って、胃カメラを飲んできました。
特に異常はないですが大きめのポリープがあるので、2年ごとに飲んでいます。
信濃境の資料館、行ってきましたか!
注釈、ちゃんと読んでませんでしたが、昭和56年作とは結構新しいですね。元は乙事の古地図(かなりデフォルメしてある)に比べると、逆に精度が上がっているのは、最近作ったせいか?
あと、もののけ姫の森のモデルは屋久島、たたら場は島根、と言われてますが、個別はともかく、もともとは縄文時代に栄えたこの地のイメージからでたのでは?と私も強く感じています。なにせ、烏帽子、乙事、小六、ジコボウは、どうみても富士見でしょう。デイダラボッチも、諏訪湖の土を八ヶ岳にモッコで運ぶ途中に降ろして、小泉山、大泉山ができたという伝説あり。宮崎氏の奥様の別荘も稗の底村の近くにあり、よく散歩していたという噂も聞きます。
定期検査お疲れさまでした。
昨日は本当に思いつきで富士見まで出かけてしまいました。
係員さんに写真OK?と聞いたらOKとのことで、古地図のアップをたくさん撮ってきましたが、帰宅後に北村氏の本の写真と見比べたらかなり違っているので驚いたのでした。
原本の方は、権現岳の横に高い山が「阿弥陀岳」と書いてあり、北村氏は、これは東ギボシだろうと書いています。
しかし写本の方はご覧のとおり権現の横に書かれている「阿弥陀岳」には「ここに摩利支天尊を祀る」と書いてあって、これは現在の阿弥陀岳に間違いないでしょう。
絵図の中の山名に関する資料館の説明文(写真左)は北村氏の本から引用したのか、ほとんど同文ですが、これは原本を見てのもの。展示されている絵図は山名や山の位置が違っているので説明になっていないのでした。
富士見と「もののけ姫」の関係は、現地に行ってみて実感しました。
森のイメージはまた別物かもしれませんが、村落の雰囲気なんかにどことなく感じるものがあって驚きでした。
キャラクタに付けられた名前もまさにそれを踏まえて付けられたのでしょうね。
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