天狗岳は双耳峰(ツインピーク)であって、それぞれが西天狗岳、東天狗岳とも呼ばれている。
ただ「天狗岳」と言えば、高い方の西天狗岳のことだ。
西天狗岳山頂には三角点があり、標高2646.0mである。
だが東天狗岳山頂には三角点も国土地理院の測量点もなく、標高がわからない。
東天狗岳の山頂には道標が立っていて(去年あたり新しくなったようだ)、そこに以前から山頂標らしき木柱が添えられており、それには「標高 二六四六米」とある。
だから、私は東天狗岳もまた標高2646mで、偶然西天狗岳と同じ高さなのだと納得していたのだった。
しかし、今回レコを書きながら見るとヤマレコの地名登録では東天狗岳(2640m)とある。
むむ・・・、これ、どこから出てきた数字だろう?とネットを当たってみればヤマレコ以外にも2640mという数字が出回っているようだ。
これ、本当か??
以前、写真を使ってギボシの標高を計算したことがあった。
http://www.yamareco.com/modules/diary/21844-detail-89514
そこで、今回も同じように写真を当たってみた。
先日の写真で東天狗岳から西天狗岳を撮ったものがあり、後ろに木曽駒ヶ岳が写っている。(上図左)
これによると西天狗の山頂は木曽駒(2956m)よりわずかに高く写っている。
そこで、この高さを3100mとして単純な見上げ角度を計算すると0.4644°となった。
この角度で西天狗・東天狗の間の距離(370m)を渡すと標高差3.0mとなる。
しかしギボシの時のように「地球の丸み」を考慮すれば見上げ角度は減って、0.2133°になり、これだと標高差は1.4mしかない計算となり、東天狗は標高2644.6mか。
こりゃ、かなり微妙な数字のようだ。
(西天狗岳の積雪とカメラ高さはともに1.5mとして、考慮しない。)
そこで次に国土地理院の地形図を眺めて見た。
東天狗岳の山頂の周りには2640mの等高線しか描かれていないが、このラインの南北巾を計ってみると約30mある。(上図中)
西天狗側から東天狗山頂を撮った写真に写っている登山者を物差しにしてみることにした。
人間の身長を1.7mとして地面の巾が30mになるラインを引く(上図右)。そして、このラインより盛り上がっている分を計ってみると約4.7mとなり東天狗の標高は2644.7mとなる。
おやっ!、この数字は上の「丸み考慮」の数字とぴったりじゃないか。
で、東天狗岳の標高は端数を四捨五入して2645mと確定。
めでたしめでたし。(^^)
先日のレコ「春は名のみの・・・純白の天狗岳」(2015/03/17)
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-601700.html
おはよーございますぅ\(^o^)/
朝から、頭の中が数字で沸騰しましたーっ 沸騰はともかく…
おもしろーーーっo(^-^)oワクワク
pasocom さんっ、いつも思ってるんですが…いろんなコト調べられてて…すっごぃ
ワクワク させてくださいますっ(〃'▽'〃)
わたくしも、今年は天狗さまに行こうと思ってますっ!! 巻き尺を持って?なんてにゃーっ
あ…そいえば、早春賦の出だし…
「春は名のみの〜」なんですね…わたくし、「春は菜の実の〜」だと…ずーっと思ってまひた… とても素敵な天狗さまレコ
何度かコメを試みたのですが、その都度失敗(;^_^A 行くでーっ天狗さまっ(=^..^=)ミャー
朝から失礼いたしました…
さっそくのコメントありがとうございます。
まさに「数字はともかく」ですね。私は、こういうことを考えるのが好きなタチなだけです。
昨日はホウレンソウの赤い根を見て「ここ食べていいのか?」と調べたら、ミネラル分(マンガン)が含まれていて普通の量なら栄養になるけど、「シュウ酸」という成分も入っていて食べ過ぎると結石になるとか(^^)・・・。こんな知識ばかり増えます。
「春は菜の実の〜」は面白いですね。「菜の実」とは「菜種」ですよね。
向田邦子さんがエッセイで「わらべは見たり、夜中のバ〜ラ♪」と思っていたと告白していますが・・・
天狗岳、巻き尺はともかく東西の両天狗に登れて互いを眺めることができるといいですね。
こんちわ〜pasocomさん!
天狗岳ですか・・
軽い吹雪の中でしたので西天狗は見ることがっできなかったです
pasocomさんのレコがすてきです
実際にテッペンに立つと中々分かりづらいですね
わたしなどは無関心なので地図を見ても標高すら確認しないのがオチです。
関心あるのはルートの傾斜ですね
でわでわ
コメントありがとうございます。
この冬のuedaさんの天狗岳は吹雪で残念でしたね。わずか一日後のutaotoさん達は西天狗まで行けたのに・・・。
私はもともと山に限らず地図を眺めるということが好きで、地図が不正確とかあやふやとかいうのが気になってしまうのでした。
山を歩く時は頻繁にSUUNTOの標高を確認しますね。その標高と地図を照らし合わせて自位置を推測する作業がけっこう楽しい。変な趣味ですねえ(^^)
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