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ツバキの花を見ると思い出すのは昔、伊豆大島で仕事をした時のこと。
2年ほどの間、毎週一度大島で開かれる打合せ会議と現場に通った。
春のこの時期、大島の周囲を回る「大島一周道路」は路面が赤くなるほど椿の花が落ちていたのを思い出す。
大島に行くのは羽田からYS-11というプロペラ機。確か羽田発08:15頃だった。
搭乗口からバスに乗って延々と走ると飛行場の隅っこに、まるで観光バスに羽根を付けましたっていうほど小さい飛行機が待っていた。中もほとんどバス程度の大きさ。初めて乗った時は驚いた。
羽田を飛び立ってすぐ東京湾に出ると眼下にアクアラインの換気塔が見えた。そしてすぐに横浜。ランドマークタワー、インターコンチネンタルホテル、ベイブリッジが目に入る。プロペラ機でさほど高度を上げないから景色が近い。
横浜を過ぎると横須賀の軍港が見え、その先ではちょうど城ヶ島の上を通る。そのころには遠く富士山も現れる。
ここまでわずか5、6分だった。
城ヶ島を抜け外海(そとうみ)の上を5分ほど飛ぶとアナウンスが入る。「大島が近づいたので着陸態勢に入ります。」(^^)
それからまた5分ほどで着陸。都合羽田から所要15分の飛行は本当に遊覧飛行の気分だった。
しかし、大島で会議をしての帰りは都合が悪かった。羽田行きの最終便が15:00頃。こりゃ早すぎだ。
一方、船なら最終が16:00くらい。元町港から熱海港まで一時間、そこからバスでJR熱海駅まで行き新幹線に乗って帰るのだ。会議はたいてい長引き、この船の時刻をメドに終わったりする。
しかしこれだと東京に帰り着くのはいつも夜になってしまったが・・・。
大島での昼食に地元の人に連れて行ってもらったのが元町港のそばの「かあちゃん」という食堂。
イチオシは「べっこう寿司」というものだった。
べっこう寿司は白身の魚(その日の漁によって変わる)を唐辛子の利いた甘辛醤油ダレにつけ込んだもの。魚の色が「べっこう色」になるのでそう呼ぶらしい。大島ではどこの食堂でも食べられる名物料理だが「かあちゃん」のものにかなうべっこう寿司はなかった。
そういうわけで、大島での滞在は時間が限られて忙しく、ほとんどどこにも出かけられなかった。いまだったらぜひ三原山に登ってみたいところだ。
しかし一度だけちょとした空き時間ができ、その時間を利用して、かつて元町近くまでせまったという溶岩流を見に行った。
集落を抜けて山の方に向かうとすぐに谷が見え始め、そこに赤黒い溶岩流があった。もう少しで街に流れ込むような近さに驚いた。溶岩の上を歩いて上の方を目指してみたが、三原山の山頂まで続いていたのだろう、どこまで行っても同じだった。
この間の土砂災害が起きた場所は新聞報道などによると、この溶岩流とほとんど同じ場所のように思えたが、考えてみればどちらも「流れ」だから谷筋を伝って下ってくるのは同じなのだろう。
まさに「自然の脅威」なのだった。
写真左)元町港そばの食堂「かあちゃん」
写真中)べっこう寿司
写真右)大島椿祭り(今年は3/22で終了)
pasocomさん、おはようございます!
一昨年の2月に三原山登ってきました。
行きは夜行船便で、仕事を終え東京の夜景を眺めながらのビール、美味しかったです。
南国イメージの大島ですが、山頂は雪がありビックリしました。
帰りは岡田港でジェット便を待っている間に、べっこう寿司食べました
「かあちゃん」のほう、食べてみたいなぁ。
おはようございます。
Casuminさんは船で大島に行かれたのですね。竹芝桟橋からでしたっけ・・・。
私は仕事でどうしても日帰り。三鷹住まいだったので、一度は調布から小型機で行ってみようなどと思いながら、なんとなく機会を逃してしまいました。毎度のYS11も懐かしいです。
かれこれ2年間通ったのでいろんなシチュエーションに遭遇。風が強くて岡田港からというのも何回かありました。熱海に向かうのもジェットホイルだと高いので普通船にしてみたり。
そういえば何回か泊まりがけのこともありましたね。元町の温泉旅館に泊まって夕食は「椿油のてんぷら」。他のお客がおらず、女将が付きっきりで(^^)揚げてくれました。ここで明日葉の味を覚えましたね。
お昼に「かあちゃん」に行くと地元の漁師さん達が酒を飲んで楽しそうにしている。聞くと早朝の漁が終わってこれから寝るんだと。彼らには晩酌なのでした。
その人達が「ここが一番おいしい。」というんだから間違いありません。機会があったらぜひご訪問下さい。
pasocomさん、おはようございます。
椿といえば茶花の代表ですね〜、現在2000種が確認できているとの事です。
「あなたね〜、一つや二つくらい椿の名前を憶えなさい(;`O´)oって言われるのですが・・・これがなかなか
やっと憶えた「乙女椿」。でも八重咲だから茶花に不適って
べっこう寿司は、八丈島で言うところの「島寿司」でしょうかね?
では、ダン之助でした。
コメントありがとうございます。
「茶花」という言葉は初めて知りました。調べて見たら、なるほど1月から3月ころは各月にそれぞれの椿が茶花とされているようですね。
私、そもそも椿にそんなたくさんの種類があることも知りませんでした・・・。
我が家には数本の木がありますが、名前もわからず、中には一つの木に赤とピンクが咲いている。不思議でした。
「島寿司」も知りませんでしたが(知らないことだらけですね。とほほ)、甘い醤油ダレでつけ込んだネタでわさびの代わりに和辛子を使うんだそうですね。
大島のべっこう寿司はつけ込む醤油に唐辛子が入っているので、わさびなどを使う必要がないもので、ちょっと違うようですね。
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