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https://www.minamialps-net.jp/cat_news/4338
「地蔵運び」という見出しに、頭の中に「?」を浮かばせながら読むとこういう話。
鳳凰三山、地蔵ヶ岳の山頂近くには「賽の河原」と呼ばれる砂の急斜面があり、その頂部にたくさんの地蔵が置かれている。
この地蔵は実は200年以上も前から「子授け信仰」の対象として置かれているのだという。
「一体を持ち帰れば子が授かり、お礼に二体をお返しすれば子は健やかに育つ。」と伝えられているとか。
ならば、地蔵は増える一方じゃないか?と思うもさにあらず。実際には強風雪などのために風化して壊れてしまうものの方が多いらしい。
確かに現代人には一体を納めることだってちょっとできそうもないね。
そこで地元韮崎の山岳会「白鳳会」は10年に一度、お地蔵様を補充(^^)していて、今年も二体(花崗岩製で各20kg!)を20人で交代しながら担ぎ上げたというニュースだった。
「昔からの、山に敬意を表す精神・信仰が時代の流れとともに失われてしまわないように。」という主旨だとのこと。
20kgのお地蔵様は持ち帰るのはなんとかできるとしても、二体をお返しするなど到底できそうもないが、昔の人のエネルギーはすごいから、いまではこんなふうに50体以上の地蔵が置かれているのだろう。
地蔵が置かれている「賽の河原=あの世へ続くガレ場」という名前からして、私はこれは亡くなった方を偲ぶために置かれているんだろうと思い込んでいた。だがそれはまったく誤解だったようだ。
たくさんの地蔵が置かれているということはたくさんの命が生まれたという証だ。
次からは、ここのお地蔵様にもずっと明るい気分で向かい合えそうで、なんだか嬉しい。
それにしても白鳳会の皆さま、お疲れさまでした。
上写真)地蔵ヶ岳「賽の河原」の地蔵群。バックは甲斐駒。すばらしい景色。
なるほど!そういう意味があって200年以上も前からお地蔵様が置かれてるんですね。こういう事を知らなかったら、ちょっと怖さを感じて素通りしていたのかも。
「賽の河原」へ行く事があれば、誰かに自慢げにこのお話を伝えたいですね〜
鞍掛山の展望台でado-yoさんもご覧になったように、昔の人が山に対して持っていた信仰心というのはすごいものがありますね。
八ヶ岳もそうですが、他の山でも道ばたに転がっている一つの石碑でも「ここまで担ぎ上げたの?」という大きさだったりします。
そのエネルギーに込められた「思い」は伝えにくいから、知ろうとしなければどんどんどこかに無くなってしまいますね。
この地蔵ヶ岳の地蔵もこの記事がなければ、誰がどういう思いでここに地蔵を担ぎ上げたのか、が分かりませんでした。
ですからこういう仕事をしてくれる方がいることが嬉しいです。
私もこんな日記の中だけど、同じように「思い」を伝えていく助けができれば、と思うのでした。
こんにちは。
私の近所にも「いぼ地蔵さん」があって、体にいぼが出来ると小石を一つもらってきて家で体にこすります。
そのいぼが治ったらお返しに小石を3つお供えるというものです。
その昔話も伝わっています。
けっこうな数の石がお地蔵さんの前にありますので、その効用はあるのでしょうね。
こちらの子授け地蔵さんと同じようなので面白く読ませてもらいました。しかし、高い山に20キロは確かに大変ですね。昔の人は力が強かったのですかね?
コメントありがとうございます。
よくあるタイプの地蔵は、自分の病気の部分と同じ部分をなでると直るという、それこそ巣鴨のお地蔵様みたいな話ですね。
「石を持って帰り、直ったら3つにして返す。」はむしろ地蔵ヶ岳の話に近い。だんだん石が増えてきそうです。
どこにも同じような話が伝わっているのでしょうけど、地蔵ヶ岳はなにしろ標高2700mですから、日本でも有数の高所のお地蔵様でしょうね。
昔も一人では大変だろうから親戚一同の男どもがそろって納めに登ったのかもしれません。
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