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源義経の母の地位がその後の世評(またも頼朝による胡説か)よりも高かった話とか、母の経歴に注目する歴史。
中高校生のころから平安貴族の家系図作りが趣味だったという著者にはかなわない。平安末期の人物にもう少し明るければ大変面白そうなのだが、関係が複雑なだけにかなり混乱してくる。昔の男女関係は全く一対一でないばかりか、異母兄弟姉妹だらけの上に近親婚、兄弟姉妹婚ばかりなので。父子で同じ妻というのも全くあり。
徳川15代の将軍たちの実母の側室率の高さ(つまり身分の低い母ばかり)は新発見だった。徳川家はかみさんの実家に大きな顔をさせない努力を続けていたことが判明。これも長期政権の秘訣か。
著者は源氏物語も完訳しているようでたいへん面白そうなのだが、もう色恋沙汰の文学についていく自信がない。若いころであってみたかった。
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素数ゼミもすごい。13年、17年周期で大発生する北米の蝉。日本の蝉も7年で素数だ。6年や8年ではない。なぜ、素数なのかという謎を子供でもわかるイラスト入りで解き明かす。鍵は、素数はほかの数との最小公倍数がデカいこと。長時間地下で幼虫期を過ごし、出てきた夏に交尾して死ぬ。出る年を一年間違えると相手がいなくて子孫ができない。16年や18年の蝉はほかの周期の蝉とのバッティングが多い(最小公倍数が小さいから頻度が増える)ので、年を間違えた子供が生まれ易く、相手がいなくて子ができない確立が少し高い。これを何万年も繰り返していくと素数周期の蝉が勝ち残るというわけ。氷河期のオアシス的な場所で数万年もかけて淘汰されたのだと。みんなそろって一気に地上へ、というのが素数ゼミの生存戦略だった。
こちらも女系図というわけではないが、われわれの命というのは、たかだか1000年の歴史だろうが数万年の歴史だろうが大河の中の砂粒のようなもの。平氏も源氏も徳川も、セミみたいなもの。
きょうは白鳥が犀川に飛来した。川底のコケを食べていた。シベリア最東北のマガダン州やサハ州かチュクチ自治管区から、3週間でサハリン経由で飛んできた。おまえたち、コリャークやユカギールを見たかい?昨年と同じ10月19日。
鳥の時計は正確だ。津軽海峡を渡るヒヨドリは10月8日、ヒマラヤを越えるアネハヅルも10月8日だった。
おはようございます
いつも興味ある話題、ありがとうございます
・家系図 私も以前作ってみましたが、私の両親から下だけでも30人以上のものになってしまいました。自分の先祖の家系図を!!と考えたら3世代くらい前までで膨大な量になることがわかりました!!!
・素数 法事回忌も3、7、13、17、23、27、33、37−−−−−−素数が多いですね。素数ゼミのような自然の法則はないようですが、不思議です。
両親から下で30人とは、なかなか栄えていますね。ウチは少子化してます。周忌も素数ですか。大災害や飢饉連発の時代に、お坊さんの法事が手一杯になってしまったとか。6回忌や8回忌より7回忌の方が重なりにくいから。
今日は。
素数ゼミの謎を図書館で借りて読みました。
このセミの話は一応知ってはいたんですが、大変判り易く面白く纏めていて子供向けとは思えない充実した内容でした。
いい本をご紹介いただき感謝いたします。
感想ありがとうございます。
この本はチーズさんの紹介で知りました。
https://www.yamareco.com/modules/diary/88619-detail-171308
ヤマレコには面白い本紹介してくれる人がいて、全然興味なかったジャンルがまた面白いですね。
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