涸沢から奥穂高往復という夏道登山を久しぶりにしたので、たくさんの登山者を目にした。山は山慣れた人ばかりではなく、いっぱいいっぱいの人が半分以上なのだ。働いている人が週末に、あるいは年に一度のまとまった休みを使って運動不足ながら登りに来る。夏道も山小屋も救助体制も、そういう人に合わせて設計されている。一泊一万五千円も由ある値かもしれない。
奥穂高の、小屋から少し登ったハシゴのあるところで事故った痕跡があった。涸沢から登って少しのところですれ違った人の話でも、数メートル落ちて怪我した人がいたと聞いた。
下山して報道を見ると、76歳男性5m滑落で小屋の診療所に救助されたがガスでヘリが飛べず、翌日県警隊員が背負って下山、とあった。そういえば我らが下るときに、その隊員たちが空身で登っていくのとすれ違った。横尾では消防車両が発車するところに会った。
人が多ければ、事故はある。数日前には死亡事故もあった。76歳と聞いてどうのこうの思う人がいるかもしれない。しかし、断片的な情報だけでわかったようなことを言うのは、私は慎みたい。あらゆる体力とあらゆる経験の76歳がいるのを知っているし、本当のことは当事者でなければわからない。
迷惑なことだ、という人も、迷惑をかけたくない、という人もいるだろう。しかし、この世は迷惑を掛け合うもので、困ったときは助け合うものだと私は思う。その迷惑な人だって他の場面では、すごくたくさんの人を助けている人かもしれない。救助隊員はそのために訓練を日々重ねて、困っている人を助けることに誇りを持っている。迷惑だとか言う人に限って困っている人を助けないのではないか。
沢渡から乗ったタクシーの運転手が「事故おこしたら誰かの世話になるんだからやめてほしい」というようなことを言っていたのがひっかかっている。助けられたことも助けたことも、自分の山に登ったこともないのだろう。よくあるご意見ではある。でもそれじゃ、生きていくのもご苦労だろうなと思う。助けられちゃったら、恥ずかしくて苦しむぞ。
お早うございます、体調は如何ですか?
一般登山道で奥穂に登るくらいまで回復されたようで良かったです。
本領発揮まではもう少しでしょうが、今後もご活躍(レコ)を楽しみにしています。
スケジュールに余裕が無くても登山が好きで好きで山に来ている人の事を考えると、単に批判するのではなく私もできる範囲で協力できるようにしたいなと思いました。
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