ヤマレコの山行記録に、甲斐駒雪崩事故の当事者によるかなり早い記録がありました。昨年、今年と、白山山域でも死亡事故がありながらも、いち早い記録が当人から出されました。1月の北アルプス長期縦走中の事故、ヘリ救助の記録も読みました。
自分自身の成長の過程を振り返っても、遭難報告書から学んだ事例はとても大きいです。こうした事故の当事者による記録は登山愛好家全体の財産だと思います。そして上記の三件の事故記録が、ヤマレコの場で尊重されているという印象があるのが、とてもうれしいです。
もちろん事故のショックから、そうすぐには書けない人も多いかもしれないし、遺族や同行者との関係もあって公表まで時間がかかることはあります。全く別の事情で公表できない人もあると思います。だからこれまでは、公表まで半年や2,3年は普通でした。山岳会など組織がある場合、全体に話を通す必要もあり、時間がかかるでしょう。
しかし上記の問題をクリアできた場合には、SNSという新兵器によって、あっというまに遭難記の「詳しい速報」を実行する事ができます。そしてその印象は、やはり時間を置いていないだけに強烈で直後に情報を大人数で共有することができる効果が大きいです。
事故記録を直後に公表できる人は普段から山行記録を書き、自分のまとめを節目にする習慣のある人でしょう。書く人も読む人も、リテラシーが問われます。その反応にもです。
事故でダメージを受ける可能性は、何も山ばかりではなく、人生に満ち満ちたことであり、私達は誰でも同じ境遇になりうるのだと、気が付きます。
米山さまの著書は拝読したことがあります。
当該日記につきましては、私も全く同感です。
黒戸尾根の2月の滑落死亡事故、今月の雪崩遭難事故は全文目を通しました。
https://anzentozan.com/mem_rec
こちらのページがいまいち辿り着きにくく、いい企画が陰に隠れていることを残念に思います。
読んでいただき、ありがとうございます。
2月の滑落事故は、遺族による記録で、更に驚きです。これまでは当事者とその周りしか、とても知る由もありませんでした。
リンク先のページ、はじめて知りました。こんなよい企画があるんですね。
私(ベルクハイル)は、もう10年ほど前になりますが、思いがけず残雪期の北アルプスで遭難し、なんとか無事生還できましたが、その記録はその後、ヤマレコにアップしました。
思いのほか沢山の方に読んでもらい、また暖かいコメントを頂き、有難かったです。
他の方の遭難記録は色々と参考、勉強になりますね。
いろいろなタイプの遭難事例に対し、「自分ならどうしただろうか?」、「こういう装備は遭難時には必要だな」、「こういう事故後の対策は大事だな」などと考えることが、個々人の遭難回避能力や、遭難時の対応能力をアップさせられるように思います。
(P.S.)最近の遭難事例をアップされた方々へ、この場をかりて、お礼を申し上げます。
ヤマレコという場は、もう10年を越え、たくさんの書き手を生み出し、事故を含む記録でも、読み手の読解力を養ってきたということかもしれません。とてもうれしく、期待したい未来です。
> 遺族や同行者との関係もあって公表まで時間がかかる
お察しかもしれませんが、これはまさしく私の事例ですね。
正直申し上げて、すぐに公開できなかったことは、個人的には本意とは言えませんでしたが、
亡くなった方がいたという事実は、複数の人々に深い傷を与えたわけで、
自分ひとりの想いだけではどうにもならない側面もありました。
とはいえ、時間がかかっても公開にまでたどり着いたことによって、
結果的に多くの方々からメッセージをいただくこととなりました。
その全てが、公開したことに対するお礼でした。
迷いに迷った末の公開でしたし、今でも正しいかどうかはわかりませんが。。。
公開できるようになってからの詳しい記録と深い考察には舌をまいています。
家族にしても、事故当初と、時間が経ってからでは、思うことは違うのです。記録を残すことは、家族のためでもあると私はおもいます。
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