まとやん氏のユーチューブ番組の質の高さに驚いています。
今年の五月から、はや半年で60本、3日に一本のペースでワンマンショウの10分強のシリーズを連発しています。
元来、ヤマレコという凄いシステムをたぶん一人で作って運営もし、メンテ、手入れ、利用者対応なども淡々とこなすだけでも、荒船山の大岩壁を見上げるような気持ちだったのですが(一昨日見上げました)。ここまでテーマ性の発掘力や取材力、表現力も備えていらしたとは。見上げていたのは荒船山ではなくエル・キャピタンだったという感じです。
しかしこれも考えてみれば当たり前で、あれだけの開発と運営をしていれば私の知らないたくさんの情報、つまりネタは激流ゴルジュをザブザブ泳ぐほどあるだろうし、表に出ている話の裏には「言ってはいけない本当の話」だって5倍くらいはあるのでしょう。その厚みを後ろに持っていることで、言っても良い範囲のあじわいが広がるというものだと思います。
デバイスやシステムの話は専門家だからもちろん素人の私にさえ参考になるのですが、法令や山社会的トラブルなど、私ならあんまり関わりたくない分野の話の落とし所もすごく参考になります。よく取材し整理されている。これもヤマレコを運営している経緯上襲いかかってくる、たくさんの問い合わせやクレームなどの風雪をビヴァークしてきたからこそでしょう。
警察や保険の「捜索業界」からも、ヤマレコの山行軌跡機能上、やり取りが多くて、おそらく知りたくなかった情報とか驚きの現実もたくさんシャワークライミングして浴びてきたのでしょう。これだけ経験してきて、タメに貯めたネタの山だから、3日に一本のペースがあるのではないでしょうか。
もうひとつは、スタジオトークのみというシンプル構成なだけに、話の内容に加えて本人の上半身だけの表現力がかなり重要なのですが、これがきちんと上手な点もさすがです。優れた寡黙な開発者にありがちな表現力不足なイメージがなく楽しそう。やり手社長的な嫌味な感じも受けません。誠実で知的なさわやかさがあります。私もTV報道で顔出しリポートなどで出たり、人を出したり長年やってきましたが、なかなか誰でもこんなにスマートにできるものではありませんよ。生中継で自然に、限られた時間で伝えたいことを伝えられる才能というのは努力でなんとかなるものばかりではありません。やってみればわかります。
ただ、才能もあるけれど、やはりこれもヤマレコ運営のために周囲にプレゼンしたり、山なんか知らねえ警察官僚に実績を示したりと、私には想像もできないノイバラのヤブコギを経験してきた賜物もあろうかとも想像します。
山の中にいる人の殆どは、山の何かに惹かれて登ってきている人とはいえ、実に様々な趣味や育ちや志向の人がいて、多様に細分化しています。でも共通の価値観は「事故って騒ぎを起こしたくない」という一点です。その意味で、このタイトルもなかなか味わい深いというか、考え抜かれているなあと思います。「俺は遭難なんかしねぇ」と思っている人以外は、学ぶのが好きだから、見ますね。
私がいちばん楽しみにしているのは、ちょっと本音が出る、ラストの「おまけ」コーナーです。
ヤマレコ社長の絶対遭難させないチャンネル
https://www.youtube.com/@matoyan2024/about
全く持って 同感させて頂きます。
マジで、まだやんさんに感謝ですね!
影の立役者的で、何でもよく把握していて、まとやんが頼りにしているのが、伝わってきます。
私も、「おまけ」コーナーが一番楽しみです。
むしろ、あの「おまけ」の部分にエッセンスが詰まっているような気がします
最初「絶対遭難させない」は傲慢に見えると思いましたが、レコと同じで釣りタイトルですね。まず誰かに観て貰うにはセンセーショナルさを感じるワードがある方がきっかけになりやすいんでしょう。
テーマの発掘力についてもヤマレコ日記からも多く拾っている感じがします。登山者だけの目線でなくSNS運営者、登山地図アプリ開発者として話せることだったりすると、なんとなく書いた日記が動画テーマになり、アンサーにもなるかもしれませんね。
タイトルにかんしては、たくさん遭難事例に関わっちゃったのだと思いますよ。マジでそれも動画配信の大きな動機なのかもって思うようになりました。警察みたいな安全登山PRじゃ、誰も聞いてくれないですから(失礼)。事故は誰でも起こし得ますが、事故を防げそうなケースの人にくらいは届けたいメッセージはありますからね。
ことばのみですね。話題の広さもいいですね。
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