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ご主人が魚を捌いている姿を見ながら長話するのも楽しいです。
「甲府にも20年前はたくさん鮮魚店があったんだけどね。今は駄目だね。中央市場にいっても競り人がいないから競りにならない」と云っていました。
山梨県は一人当たりのマグロ消費量が日本一です。内陸だから青魚なんかはあまり来ないけど、マグロは冷凍だから流通して、却って好まれたのだと思います。だから住宅街の中の4畳半くらいの小さな魚屋は以前は多かった。閉店しているけどそんな店の看板を良く見かけます。小さなお寿司屋さんも凄く多い。甲府のお寿司は浜のキトキトの寿司とも違って内陸ならではの工夫があって、ひとつの地域食と思います。
小柄なおじさんは昭和8年生まれで私のオヤジと同じ齢でした。長い人生、青森の外ヶ浜あたりにいた事もあり、他で魚屋もやってきた。ここでは開店4年目。トシとったって何もしないで生きるわけにはいかないから、また始めたのだとか。近所の年寄り相手だし、小さい店だから、近くのスーパーより1、2割は安い。それにサカナの目利きと何がうまいか、どんな風にうまいか話しながらお買い物するほうが楽しいです。まあ、スーパーだって話しかければしてくれるんだけど、忙しそうだし。やっぱり80のオヤジと話す方が格段面白いです。長話にもなる。このあたりの生まれ育ちだというから、昭和20年7月7日の甲府空襲の夜の事もすっかり聞いた。一晩中家族とはぐれて一人で逃げて、荒川の飯田河原まで逃げて燃え落ちる甲府市街地を見て夜を明かしたそうです。
赤貝を包丁で捌いて、一口大に切って、一つ一つメンコみたいにピシッとまな板に投げつけて並べていました。こうすると歯ごたえが良くなるそうです。おもしろいなあ。やっぱりおじさんのマグロはスーパーのより味がいいワ。
鰯をまるごと買って来て、今朝は刺身にしました。鮮血のハラワタと頭は、ネコがニャアニャアフガフガ言って食べました。脇腹の小骨の多い肋骨部分や皮など、焼いたらまるごと食べてしまうおいしい部分が、刺身にするとネコ行きになるので、ネコはたいそう喜びます。魚屋通いを一番喜んでいるのはうちのクロネコです。しかしケチなので中落ちは人が焼いて食べるし、ハラワタも、白子や卵巣は小さいからってネコにはやりません。ムニエルにしました。
yoneyamaさん、こんにちわ。
おやじのやってる小さな魚屋さん。最近、とんとみかけなくなりましたね。そもそも多くの家庭で普段の食卓に魚が登ることが少なくなったことも、その一因ではあるでしょうし、魚をさばける女性が少なくなったので、スーパーであらかじめさばいた魚だけ買ってしまう。というのもあるかもしれません。
先日行った新倉の白糸の滝。大月から富士吉田に向かう国道の交差点に小さな魚屋さんが目印になっていて、このあたりの人は本当に魚好きなんだなぁと思いました。
近頃は個人商店自体が減っていますね、でも行ってますよ。
床屋、電気屋、仕立て屋、金物屋、自転車屋、バイク屋、八百屋、肉屋、時計屋万年筆屋。修理を頼んで治してもらったりもうれしいですね。チェーン、コンビニ、モールは行きませんよ。
魚を捌くのは、女よりむしろ、男がやったほうがいいのでは、と思っています。
こんばんは。
> 山梨県は一人当たりのマグロ消費量が日本一
山梨生まれなのに、全く知りませんでした。
海なし県なのに、魚屋や寿司屋がやたらある
という印象はあったのですが、
なるほど、合点がいきました。
今度行ったら、小さな魚屋に寄ってみたくなりました。
いいお話をありがとうございます。
昔ながらの山梨の寿司屋って、いまどき流行ののつるつるのネタじゃなくて、伝統技術によって魚を悪くさせないようにして内陸まで運んで来たという、努力のスシネタだとおもいますよ。マグロの上にタレが塗ってあったりとかね。
僕も松本だったから、煮ていないエビののったスシなんて、札幌に行くまで見た事なかったです。でもね、却っていまは、ああいうスシを今も続けている甲府の住宅街の小さい寿司屋が新鮮です。今はどこもかしこも回転寿しまでツルツルのネタばっかりだからなあ。
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