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Yamareco

記録ID: 1568258
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
剱・立山

立山室堂から槍を目指して(五色ヶ原、薬師岳、雲ノ平、鷲羽岳)

2018年08月19日(日) 〜 2018年08月25日(土)
情報量の目安: S
都道府県 富山県 長野県 岐阜県
 - 拍手
体力度
10
2〜3泊以上が適当
GPS
149:06
距離
62.9km
登り
4,583m
下り
5,760m
歩くペース
ゆっくり
1.21.3
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
11:46
休憩
0:17
合計
12:03
距離 11.5km 登り 764m 下り 756m
6:23
32
7:01
7:03
13
7:16
18
8:39
6
8:45
17
9:02
9:04
17
9:21
9:34
30
10:04
14
10:18
6
10:24
81
11:45
37
12:22
7
12:56
19
13:15
19
13:34
252
2日目
山行
6:55
休憩
0:22
合計
7:17
距離 6.8km 登り 823m 下り 603m
7:01
7:02
18
7:22
119
9:21
18
9:39
9:43
44
10:27
10:33
55
11:28
11:33
75
12:48
12:54
65
3日目
山行
11:09
休憩
0:24
合計
11:33
距離 11.4km 登り 1,357m 下り 1,133m
4:04
40
五色ヶ原山荘
4:44
121
6:45
110
8:35
91
10:06
79
11:25
11:36
109
13:25
13:26
69
14:35
14:47
12
4日目
山行
6:56
休憩
0:34
合計
7:30
距離 11.9km 登り 748m 下り 889m
6:14
28
6:42
22
7:04
7:05
29
7:34
7:35
35
8:10
7
8:17
18
8:35
35
9:10
14
9:24
9:45
130
11:55
11:56
32
12:28
28
12:56
20
13:16
13:26
18
13:44
雲ノ平キャンプ場
5日目
山行
3:46
休憩
0:20
合計
4:06
距離 5.0km 登り 511m 下り 535m
5:59
41
雲ノ平キャンプ場
6:40
35
7:15
39
7:54
12
8:06
19
8:25
30
8:55
9:15
50
10:05
6日目
山行
1:49
休憩
0:01
合計
1:50
距離 3.6km 登り 263m 下り 211m
12:19
39
12:58
12:59
65
14:09
7日目
山行
4:20
休憩
0:01
合計
4:21
距離 11.3km 登り 99m 下り 1,540m
5:59
5
6:04
27
6:42
10
6:52
27
7:19
4
7:23
27
7:50
15
8:05
12
8:17
10
8:27
32
8:59
9:00
20
9:20
14
9:34
8
9:42
12
9:54
16
10:20
新穂高温泉駅
過去天気図(気象庁) 2018年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
予約できる山小屋
雷鳥沢ヒュッテ
今年で最後
2018年08月18日 12:52撮影 by  Canon PowerShot S95, Canon
8/18 12:52
今年で最後
幼少の頃 トンネル内を走るバスに驚きました
2018年08月18日 12:52撮影 by  Canon PowerShot S95, Canon
1
8/18 12:52
幼少の頃 トンネル内を走るバスに驚きました
今日のお宿
2018年08月18日 15:46撮影 by  iPhone 8, Apple
5
8/18 15:46
今日のお宿
大日岳に虹?彩雲?
2018年08月18日 17:29撮影 by  iPhone 8, Apple
8/18 17:29
大日岳に虹?彩雲?
穏やかに日が暮れていきます
2018年08月18日 19:05撮影 by  iPhone 8, Apple
1
8/18 19:05
穏やかに日が暮れていきます
雲が尾根を越えていきます
2018年08月19日 05:52撮影 by  Canon PowerShot S95, Canon
3
8/19 5:52
雲が尾根を越えていきます
室堂乗越で見えてきました剱岳
2018年08月19日 06:22撮影 by  iPhone 8, Apple
5
8/19 6:22
室堂乗越で見えてきました剱岳
青空を背景に立山も堂々と
2018年08月19日 06:22撮影 by  iPhone 8, Apple
2
8/19 6:22
青空を背景に立山も堂々と
左手奥に今回最後のピーク槍ヶ岳 右手は明後日向かう薬師岳 手前の大地は天狗平 気持ちいい
2018年08月19日 07:14撮影 by  iPhone 8, Apple
4
8/19 7:14
左手奥に今回最後のピーク槍ヶ岳 右手は明後日向かう薬師岳 手前の大地は天狗平 気持ちいい
大日岳初登頂!
2018年08月19日 09:28撮影 by  Canon PowerShot S95, Canon
6
8/19 9:28
大日岳初登頂!
今日も虹?彩雲?
2018年08月19日 17:48撮影 by  iPhone 8, Apple
8/19 17:48
今日も虹?彩雲?
夕日に映える立山
2018年08月19日 18:30撮影 by  iPhone 8, Apple
1
8/19 18:30
夕日に映える立山
こちら側も染まっています
2018年08月19日 18:36撮影 by  Canon PowerShot S95, Canon
1
8/19 18:36
こちら側も染まっています
今日の目的地 五色ヶ原と山荘が見える ここから見ると崖際に山荘が立っているよう
2018年08月20日 08:59撮影 by  iPhone 8, Apple
8/20 8:59
今日の目的地 五色ヶ原と山荘が見える ここから見ると崖際に山荘が立っているよう
鬼岳基部
2018年08月20日 10:16撮影 by  Canon PowerShot S95, Canon
8/20 10:16
鬼岳基部
獅子岳が見えてきた
2018年08月20日 10:33撮影 by  Canon PowerShot S95, Canon
8/20 10:33
獅子岳が見えてきた
夕立の後、虹が出ました
2018年08月20日 15:37撮影 by  iPhone 8, Apple
2
8/20 15:37
夕立の後、虹が出ました
今日の晩ごはん もりもり食べますよ
2018年08月20日 17:02撮影 by  iPhone 8, Apple
4
8/20 17:02
今日の晩ごはん もりもり食べますよ
わかりにくいですが、石が三つ縦に立っています。お見事
2018年08月21日 05:48撮影 by  iPhone 8, Apple
8/21 5:48
わかりにくいですが、石が三つ縦に立っています。お見事
今日の目的地 薬師岳 遠いなあ
2018年08月21日 06:56撮影 by  Canon PowerShot S95, Canon
1
8/21 6:56
今日の目的地 薬師岳 遠いなあ
と言いつつ、だいたい予定通り北薬師に到着
2018年08月21日 13:33撮影 by  Canon PowerShot S95, Canon
8/21 13:33
と言いつつ、だいたい予定通り北薬師に到着
でも南薬師はまだ先です
2018年08月21日 13:47撮影 by  Canon PowerShot S95, Canon
8/21 13:47
でも南薬師はまだ先です
稜線上を慎重につめて
2018年08月21日 13:57撮影 by  Canon PowerShot S95, Canon
8/21 13:57
稜線上を慎重につめて
北薬師登頂! 雲が広がっているようだけど、晴れています
2018年08月21日 14:46撮影 by  iPhone 8, Apple
5
8/21 14:46
北薬師登頂! 雲が広がっているようだけど、晴れています
今日のお宿 薬師岳山荘が見えました
2018年08月21日 15:19撮影 by  Canon PowerShot S95, Canon
1
8/21 15:19
今日のお宿 薬師岳山荘が見えました
見事なサンセット1
2018年08月21日 18:27撮影 by  iPhone 8, Apple
2
8/21 18:27
見事なサンセット1
見事なサンセット2
2018年08月21日 18:34撮影 by  Canon PowerShot S95, Canon
3
8/21 18:34
見事なサンセット2
見事なサンセット3
2018年08月21日 18:38撮影 by  iPhone 8, Apple
6
8/21 18:38
見事なサンセット3
見事なサンセット4
2018年08月21日 18:42撮影 by  Canon PowerShot S95, Canon
3
8/21 18:42
見事なサンセット4
槍ヶ岳はまだ遠い それにしてもここは風が強い
2018年08月21日 18:44撮影 by  iPhone 8, Apple
1
8/21 18:44
槍ヶ岳はまだ遠い それにしてもここは風が強い
窓際の寝床のため、富山の夜景を見ながら眠りにつきます
2018年08月21日 19:16撮影 by  Canon PowerShot S95, Canon
2
8/21 19:16
窓際の寝床のため、富山の夜景を見ながら眠りにつきます
今日もいい天気
2018年08月22日 05:11撮影 by  iPhone 8, Apple
1
8/22 5:11
今日もいい天気
本日の朝ごはん みりん干しが美味しかった
2018年08月22日 05:17撮影 by  iPhone 8, Apple
4
8/22 5:17
本日の朝ごはん みりん干しが美味しかった
薬師沢を下った薬師小屋沢までだいたい木道が設置されています
2018年08月22日 08:28撮影 by  Canon PowerShot S95, Canon
1
8/22 8:28
薬師沢を下った薬師小屋沢までだいたい木道が設置されています
今日のお弁当(昨日は撮りわすれた)ご飯がぎっしりで食べ応えがあって美味しかった
2018年08月22日 09:28撮影 by  Canon PowerShot S95, Canon
3
8/22 9:28
今日のお弁当(昨日は撮りわすれた)ご飯がぎっしりで食べ応えがあって美味しかった
さあ、雲ノ平の登りへ
2018年08月22日 09:45撮影 by  Canon PowerShot S95, Canon
1
8/22 9:45
さあ、雲ノ平の登りへ
黒部川上流部
2018年08月22日 09:46撮影 by  Canon PowerShot S95, Canon
8/22 9:46
黒部川上流部
下流部 晴天が続き流れは穏やかですが、ひとたび降れば恐ろしい濁流になるのでしょう
2018年08月22日 09:46撮影 by  Canon PowerShot S95, Canon
8/22 9:46
下流部 晴天が続き流れは穏やかですが、ひとたび降れば恐ろしい濁流になるのでしょう
高天原と雲ノ平の分岐点 どちらも大変
2018年08月22日 09:55撮影 by  Canon PowerShot S95, Canon
1
8/22 9:55
高天原と雲ノ平の分岐点 どちらも大変
始めはジャブ程度の登りがすぐにストレートパンチ連打級の急登に
2018年08月22日 10:55撮影 by  Canon PowerShot S95, Canon
8/22 10:55
始めはジャブ程度の登りがすぐにストレートパンチ連打級の急登に
登りきって一息、とはいかず、アラスカ庭園までダラダラ登りと背の高いハイマツが続きます
2018年08月22日 11:38撮影 by  Canon PowerShot S95, Canon
8/22 11:38
登りきって一息、とはいかず、アラスカ庭園までダラダラ登りと背の高いハイマツが続きます
槍が少し近づいたかな
2018年08月22日 12:13撮影 by  iPhone 8, Apple
2
8/22 12:13
槍が少し近づいたかな
水晶もその威容を見せました
2018年08月22日 12:15撮影 by  Canon PowerShot S95, Canon
1
8/22 12:15
水晶もその威容を見せました
2018年08月22日 12:46撮影 by  iPhone 8, Apple
3
8/22 12:46
2018年08月22日 12:46撮影 by  iPhone 8, Apple
1
8/22 12:46
花の盛りはすぎたけれど、別天地であることに変わりはない
2018年08月22日 14:41撮影 by  iPhone 8, Apple
2
8/22 14:41
花の盛りはすぎたけれど、別天地であることに変わりはない
2018年08月22日 15:42撮影 by  Canon PowerShot S95, Canon
8/22 15:42
今日も夕日が静かに沈む
2018年08月22日 18:23撮影 by  Canon PowerShot S95, Canon
8/22 18:23
今日も夕日が静かに沈む
満月はもう少し後かな
2018年08月22日 18:23撮影 by  Canon PowerShot S95, Canon
1
8/22 18:23
満月はもう少し後かな
黒五が雲ひとつなくくっきり
2018年08月23日 06:21撮影 by  Canon PowerShot S95, Canon
2
8/23 6:21
黒五が雲ひとつなくくっきり
祖父岳 風が強い! 台風の影響が出てきたのでしょうか
2018年08月23日 07:14撮影 by  Canon PowerShot S95, Canon
8/23 7:14
祖父岳 風が強い! 台風の影響が出てきたのでしょうか
ここ一帯は最高の天気なんだけど
2018年08月23日 07:15撮影 by  Canon PowerShot S95, Canon
8/23 7:15
ここ一帯は最高の天気なんだけど
これまでで最も穏やかな山頂でした
2018年08月23日 08:59撮影 by  iPhone 8, Apple
6
8/23 8:59
これまでで最も穏やかな山頂でした
ジビエ丼 肉の旨味が強かったです
2018年08月23日 10:52撮影 by  iPhone 8, Apple
3
8/23 10:52
ジビエ丼 肉の旨味が強かったです
槍は見えているけど、穂高には雲がかかり始めた
2018年08月23日 11:02撮影 by  iPhone 8, Apple
2
8/23 11:02
槍は見えているけど、穂高には雲がかかり始めた
三俣蓮華方面はまだ晴天
2018年08月23日 11:03撮影 by  iPhone 8, Apple
2
8/23 11:03
三俣蓮華方面はまだ晴天
待ってましたの夕ご飯 これにご飯のお供があるとベストかな でもシチューはサイコー
2018年08月23日 16:55撮影 by  iPhone 8, Apple
4
8/23 16:55
待ってましたの夕ご飯 これにご飯のお供があるとベストかな でもシチューはサイコー
雲ノ平のうた
2018年08月23日 17:50撮影 by  iPhone 8, Apple
1
8/23 17:50
雲ノ平のうた
三俣山荘のランチボックス キュートです
2018年08月24日 10:20撮影 by  iPhone 8, Apple
2
8/24 10:20
三俣山荘のランチボックス キュートです
双六小屋の夕ご飯 ご飯少なめではありますが、実際は爆食いです
2018年08月24日 17:04撮影 by  iPhone 8, Apple
4
8/24 17:04
双六小屋の夕ご飯 ご飯少なめではありますが、実際は爆食いです
朝ごはん しっかり食べて、下山に備えよう
2018年08月25日 05:05撮影 by  iPhone 8, Apple
2
8/25 5:05
朝ごはん しっかり食べて、下山に備えよう
今回のお疲れビール すでにグビッ
2018年08月25日 13:02撮影 by  iPhone 8, Apple
1
8/25 13:02
今回のお疲れビール すでにグビッ
ひらゆの森のお蕎麦 ツヤっとしていて美味しかった
2018年08月25日 13:07撮影 by  iPhone 8, Apple
1
8/25 13:07
ひらゆの森のお蕎麦 ツヤっとしていて美味しかった
食欲止まりません この後カレーも
2018年08月25日 13:45撮影 by  iPhone 8, Apple
1
8/25 13:45
食欲止まりません この後カレーも

感想

8/19 晴れ 昼前より薄い雲が広がる
前日、雷鳥沢でテントを張るも早、秋の気配か、スリーシーズン用の寝袋ではけっこう寒い一夜でした。
テントを出ると、薄っすらと雲が筆で掃いたような空模様。秋の空のような、、、いや、まだ夏だ! 風はあまりなく山行日和。
予定より早く出発。室堂乗越付近までは昨夜地図でイメージしたようなルートだったものの、それから大日小屋までは想像よりも起伏があり登り始めの体には応えました。それでも雲ひとつかからない剱岳や遠くの槍穂までをもひたすら見ながら歩けるのは至福の時間です。
この日はテントや寝袋をテン場において荷物を軽くして歩いたものの、後半は息をあげながらの歩き。それでも明日からの縦走のいい足慣らしができたと前向きに。

8/20 晴れ時々曇り、午後一時雨
今日は五色ヶ原までの行程で時間的には楽なはずが、思った以上に応えました。フル装備で歩く初日だというのが効いていたのかな。浄土山では雷鳥を期待したものの、見つけることはできず。その先の龍王岳、鬼岳、獅子岳の通過は、もっと鬼岳の下部の岩がゴツゴツとした険悪な感じの道が続いていた記憶だったのと違って、ここは比較的スムーズに。獅子岳山頂では大学山岳部の合宿の4名と挨拶。リーダーの3年生は40kg以上はある荷を平然と担ぎ、1年生は同じよう荷を疲れ切った表情ながら、20kgのこちらより早いピッチでテン場でへと向かっていきました。五色ヶ原山荘に到着してまもなく、雨が降ったおかげで、虹が見られました。夕焼けはあいにくだったけれど、お風呂でサッパリ汗を流せたので、気持ちがリフレッシュ。ここの乾燥室は、発電機の温風を引いているので、汗でびしょ濡れだった衣類があっという間に乾いて大変助かります。今日まで小屋番として働いている友人に差し入れをして、今夜は布団で寝られます。

8/21
まだ暗い4時に出発。鳶山あたりでライトは不要になったけれど、ポツポツ雨が。黒雲が出ていたのでカッパを着るも、その後も2度ほどポツポツするほどで降られずに助かりました。スゴ乗越までのアップダウンは結構きつく、スゴ乗越小屋への登りではシャリバテの症状が、、、ヒィヒィ言っているこの間に小屋番を終え、後に出発した友人に抜かれる。水分、カロリーをこまめに補給していたけど、この登りは辛かった。スゴの小屋前でお弁当でエネルギーチャージ。結果として、ここでしっかりカロリーと糖質を補給したのが、後半戦に効いてきます。それでもスゴ乗越小屋から間山までのきつい急登はしんどかったけど、それから薬師までは足がよく動いてくれました。お弁当が効いたと実感。以前始めて登った時は、霧で何も見えなかったのが、今日は視界良好。風もそれほど強くなく気持ちのよい山頂。薬師もいい山だなあ。

8/22 晴れ
先出発で黒五へ向かう友人を見送り、まもなく出発。五色ヶ原から同ルートで来て、今日は折立に下りる方と太郎平までご一緒する。薬師沢への下りは、急であるもののそれほど厳しくなかったかな。むしろ上りの方が大変そう。急坂を下りきると、第1渡渉点から薬師沢小屋近くまでだいたい木道が整備されていて楽できます。こんな奥地まで敷設されていることに感謝。
薬師沢小屋は本当にすごい場所にある小屋でした。ここは釣りをする人にとっては天国みたいな場所なのでしょうか。ここで昨日のようにお弁当で腹ごしらえを済ませ、雲ノ平への急登に備えます。スリルが程よくある吊り橋を渡り、一度川岸に下りてから登り始め、すぐに高天原との分岐点。高天原から来た方はかなり大変だったとおっしゃっていました。はじめはザレた坂と短いはしごの連続。すぐに岩がゴロゴロする涸れ沢のような急坂に。初めはゆっくりペースを保ち身体が慣れるまで我慢。徐々に歩き慣れしてきて、まずまずのペースになってきました。昨日五色ヶ原から薬師まで歩いたことで、身体が登りに慣れたのか、昨日よりも辛くない。もちろん荷物が肩に食い込むのは痛いけれど、こんな登りが苦手な自分にしては快調と言ってもいいくらいに高度を上げていきます。下ってきた薬師沢側は開けていて明るい、というよりも暑いくらいだったので、雲ノ平への登りは樹林帯の日陰かと思っていたところけっこう日差しがあり、やはり暑い。幸い蒸さなかったので良かったけど、雨上がりの晴れの日は大変そう。それでもここは登りよりも下りの方が精神的に疲れそうな印象を受けます。高度計が2,300mほどになった頃、前方に空の明るさが確認でき、ゴールが近くなってきたのがわかりました。それから一息で急登の終了点である木道に到着。これでのんびり歩きが出来る!と思っていたら、急登ではないものの、アラスカ庭園まではダラダラ登りが、、、さらに展望もなく、少し自分に悪態をつきなら歩くこと20分強、ようやくアラスカ庭園で一息。今日もよく晴れてくれて、四周、東西南北、山また山を味わうことができます。さらに立ち寄った祖母岳では、ハイマツなどに遮られることなく見渡せました。雲ノ平山荘では途中ご一緒した方からの伝言を小屋番の方に届け、この日は3日ぶりのテント泊。

8/23 快晴 風強し
6時前に出発。昨夜からこの辺りも風がけっこう吹いており、他のテン泊の人たちの多くは、今夕から荒れるとの情報で早々に出発した模様。三俣山荘泊予定の自分はゆっくり行っても午前中には到着です。歩きだすと台風が近づいているからか風が強い!それでも快晴の青空は気持ちを高揚させてくれます。風が強くても晴れているので、黒部川源流部を通る予定を鷲羽岳経由に変更。途中、先日の山岳部と五色ヶ原から薬師まで道中一緒だったテン泊の方、2組と偶然再会。山岳部の方は双六へ、テン泊の方は烏帽子へ向かうとのこと。また鷲羽岳山頂では、御歳75歳で、8月頭から10月下旬頃まで北アルプスをグルグル歩き回っている方に遭遇。翁「75歳はキレットなんて行ったらイカンね」、若輩「でも行かれるんですよね」、翁「もう行っちゃった」、2人「ワハハハハ」。こんなやりとりは楽しい。また目標となる人に出会いました。今日はのんびりデー。夕飯は一昨年テント泊の際、スパイシーな香りに魅せられて、食べたかったジビエシチュー。美味かった!
昼頃より槍穂は雲に隠れてしまい、18時過ぎには辺りも雲に覆われてきました。さて明日の天気はいかに?

8/24 暴風雨
昨日は19時過ぎ頃から雨風が強くなってきて、時間を追うごとにひどくなるばかり。みんなが寝静まる中、外では不規則に、突然に、ゴーッと凄まじい風の音と雨が建物に打ち付ける音とが響いている。深夜、テント泊の1組が小屋に避難してきました。今夜中に抜けてくれたらと、淡い期待を寄せたものの、朝になっても勢いは止まず、午前中の停滞を決定。そのおかげで昨日から読んでいた『黒部の山賊』を読破することができました。『黒部の山賊』では今回歩いたところの多くが舞台となっており、そこかしこでバケモノが出たり、カッパやタヌキに化かされたりと、山の怪現象が記されており、行く前に読んでいたら、ワクワクしたのか、ゾクゾクしたのか、また違った印象を持ちながら歩いたことでしょう。それにしても、三俣付近には熊やらタヌキやらウサギやらが普通?に出没していたことに驚きました。もうそんな景色は見られないのかな。
昼頃には勢いが弱まるとみられた風雨は果たして、弱くなってきたように見え、1組、また1組と主に双六小屋方面にへ向けて動きだす人が出てきました。これなら出られるかなと、自分も用意して12時半前に双六小屋へ向けて出発。風は時折突風がきて煽られるものの、雨はさほどではなく、双六小屋への巻道ルートも特段悪くなっている箇所もなく、小屋に到着。ただ、それ以降、また雨風が強くなってきてこの先の行程が心配になってくる。場合によっては下山?あるいは停滞か?

8/25 暴風雨
今日も天気は変わらず、激しい雨と風。当初は最後に槍を登り、上高地へ下りる予定でしたが、無理はしない。新穂高への下山に変更。最終日もしっかりご飯を食べてエネルギーチャージして、風雨が強い中、出発。まずは弓折乗越まで、10以上登り返しがあるところ。やはり歩き始めの登りはシンドイ。それでもまずまずのペースで乗越を過ぎ、鏡平へ。ここで山荘のスタッフにこの先の状況を聞くと、支配人がお客さんを連れて、秩父沢の橋まで安全を確認しながら降りていて、万が一橋が流されていたら戻ってくるかもしれませんとの話。とにかく行ってみないとわからないので、先に進み、ダメだったら戻ってくればいいやの気持ちで鏡平を出発。出発してまもなく、沢から溢れた水が登山路にも溢れて沢の中を進むことに。この辺りでは雨風は強くないものの、増水で渡れないところが出てくるのではといった考えが頭をよぎります。先に進むと4名グループのうち、1人だけケタ違いのリュックを背負っている一団に遭遇。その1人は五色ヶ原から同ルートの大学山岳部のリーダーでした。話を聞くと、双六ではテントのフライが飛ばされ、危うくテントも潰れるくらいだったそうな。さすがに悪天が続くため、槍、常念ルートを断念して下山することにしたとのこと。また連れているのは一年生ではなく、鏡平でお客さんを数人率いてくれと言われたらしく、お連れしているそう。一方の一年生は、支配人らと先行している模様。しばらく進むと、秩父沢の橋?の先で支配人が、この先危ないところはないので大丈夫ですよと安全を確認してくれていました。これで下山の目処がついた。さあ、下りよう!でも安全に。下っていくと、登ってくる人たちが増えてくるけど、みんな格好が下りている我々とはだいぶ違う。下はあまり降らなかったのだろうか。わさび平を過ぎた頃から、雨は降るものの、ときおり日差しもみられ、、、結局新穂高へは、予想よりも早く到着。ここでびしょ濡れの服を着替え、バスで平湯まで出て、お気に入りのひらゆの森でサッパリと汗を流し、三俣山荘以来爆発している食欲を、大ザルと味噌カツ丼とカレーに、飛騨牛串焼きでひとまず黙らせてから帰宅としました。

今回のルートは20年くらい前にやった、上高地−北穂−槍−三俣蓮華−黒五−薬師−雄山を歩いた時以来の長期山行となりました。20年も経つと人それぞれ、カラダがいろいろとね、、、でもやれるもんです。最後は雨にたたられ、目標地点でのゴールとはなりませんでしたが、オレまだやれるじゃんで締められる山行ができました。

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コメント

えらいね
俺もまだまだやれるじゃん
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2018/8/28 15:22
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