西穂から槍ヶ岳
- GPS
- 80:00
- 距離
- 39.5km
- 登り
- 3,510m
- 下り
- 3,515m
コースタイム
5:20上高地帝国ホテル-5:32登山口-6:45宝水-7:42分岐-7:54西穂山荘8:15-8:30丸山-9:09独標9:15-9:34八峰-9:52四峰-10:13西穂高岳10:34-11:28独標-12:12西穂山荘
【8/14】
3:50西穂山荘-4:50独標4:57-5:23八峰-5:44四峰-6:16西穂高岳6:21-6:27P1-6:53赤岩岳-7:30間ノ岳-7:50間天のコル-8:07天狗岩-8:26天狗のコル-9:58ジャンダルム10:08-11:09奥穂高岳11:42-12:19穂高岳山荘
【8/15】
4:25穂高岳山荘-4:42涸沢岳4:50-5:27最低コル6:18南峰分岐-6:26北穂高岳-6:28北穂高小屋6:48-7:22飛騨泣き-7:41A沢のコル-7:57長谷川ピーク-9:17南岳小屋9:40-9:50南岳-10:03天狗原分岐-10:35水場10:45-11:08中岳-11:46大喰岳-12:01飛騨乗越-12:18槍ヶ岳山荘15:15-15:32槍ヶ岳15:45-16:07槍ヶ岳山荘
【8/16】
4:34槍ヶ岳山荘-4:50殺生ヒュッテ-5:03坊主岩小屋-5:35天狗原分岐-6:05大曲-6:46槍沢ロッヂ7:00-7:28一ノ俣-8:04横尾山荘8:07-8:43新村橋-8:53徳沢9:11-9:50明神-10:20小梨平-10:26河童橋
天候 | 8/13 晴 8/14 晴 早朝霧 8/15 晴 夕方雨 8/16 晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
翌朝、上高地帝国ホテル前着 |
コース状況/ 危険箇所等 |
《西穂高岳〜奥穂高岳》 ペンキの印を確認して道を外れなければ極端に危険になる事は無いけれど 延々と続くアップダウンに集中力を保つのが一番の課題と思う。 落石、対向者には要注意。 《涸沢岳〜北穂高岳》 距離は短いものの高度感があり難易度としては大キレットより上だと思う。 《北穂高岳〜南岳》 北穂側の下りはとにかく落石に注意。 むしろ飛騨泣きや長谷川ピークの方が岩が安定している。 南岳への登りは思っていた以上に長いので体力勝負。 |
写真
感想
二年前の7月に槍ヶ岳側から西穂高岳を目指したものの、奥穂まで来たところで天候の不安点があったためジャンダルムまでのピストンで諦めて岳沢経由で下山した。
一年前は7月に焼岳から西穂山荘までたどり着いたものの雨で下山、同年8月は天候不良で登山口に立つ事も無かった。
二年越しの目標「西穂〜奥穂」間縦走は前年の下山先である上高地から。
上高地帝国ホテル前でバスを降りて田代橋を渡り登山口へ。
樹林帯の登りは沢沿いからすぐに稜線への急登へ、この日の一番乗りだったのか蜘蛛の巣を時々顔に受けながら、山荘からの下山者とすれ違うようになってくると傾斜も落ち着いてくる。
焼岳への分岐を過ぎればすぐに山荘に辿りつく。
8時前の到着は想定よりかなり早かったのでこの後の予定を少し変更。
当初は独標までのピストンをするつもりだったのだけれど西穂高岳山頂までのピストンに変更。
休憩後荷物を置いて西穂高岳山頂を目指した。
西穂高岳までの登山道はとても魅力的に感じた。
山荘を出て丸山を経て独標直下までは気持ちいい稜線歩き、直下はちょっとした岩登りになる。
独標から先は小さなアップダウンの繰り返しだけれど、程よい難度でしかも過保護な事も無く自分の力で進んでいる実感を持てる。
ピラミッドピーク、チャンピオンピークなどの分かり易い目標を超えて山頂に立てば背後に超えてきたピークが見えるしその先には焼岳、乗鞍、御岳、北には奥穂への険しい岸壁、眼下には上高地、西には笠ヶ岳と絶好の眺望。
帰り道が案外楽なのも良かった。
西穂山荘に戻ってきてまだ12時頃、ラーメンとビールで落ち着いてから宿泊手続きをする。
あとは山荘でのんびり。
翌朝の出発は未明、東の空にオリオン座が登り始めた頃。
独標到達時点で5時ちょっと前、辺りが白んできたので小休憩のあと先へ進む。
西穂高岳山頂で再度身支度を整えて、いざ奥穂を目指す。
西穂高岳山頂から降りると登山道は目に見えて一変する。
岩場は心配していたよりは安定していた、ペンキマークを確認しながら道を外れなければ極端に危険になる事はないけれど鎖が配置してある箇所はこの鎖が無ければとても無理と思える場所が数箇所あった。
有名な逆そうスラブの鎖場は登った後に「この鎖は支点が抜けているので使えません」という注意書き。ゾクッとする。
一番危険を感じたのは一つのピークを下る時にちょうど次のピークを下る2人組みが起こした落石。
ソフトボール大の落石がラグビーボール以上の落石に発展していた。
少し早く進んでいたら巻き込まれていたかもしれない。
最後ジャンダルムまでの登りはさすがに長かった。
ジャンダルムは独り占めだった、思わず声が出た。
ジャンダルムから奥穂までの道は経験があったのですんなりと終わり奥穂山頂。
賑わう奥穂山頂で昼食をとり景色を満喫して穂高岳山荘へ降りる。
宿泊の手続きをしてロビーで缶ビール。
三日目は穂高岳山荘を出発し北穂高岳から大キレットを経て南岳、そして槍ヶ岳を目指す行程。
未明のスタート時は霧の中、涸沢岳山頂到着時には少し明るくなってきたものの朝日は期待出来ないのでそのまま北穂高岳への縦走を開始する。
いきなり鎖場の下り。飛騨側は切れ落ちていてなかなか高度感がある。
進んでいくうちにだんだんと霧が晴れて来て涸沢カールや背後の涸沢岳が姿をあらわしてくる。
北穂高岳に到着する頃には霧は晴れて小屋のテラスからはあの素晴らしい眺望。
ここで一休み。大キレット縦走への支度をする。
7時前に大キレットへ降りていく。
小屋下のガレ場は落石を起こさないように慎重に、飛騨泣き、A沢のコルを越え長谷川ピークはなんだかあっという間に通り過ぎる。この後は獅子岩直下までのんびりとした歩き。
しかし最後の登りが思った以上に長かった、二つの梯子を越えたらすぐくらいの印象だったのだけど
小屋までが長く感じた。
9時15分頃に南岳小屋に到着。長い休憩をとった。
南岳から槍ヶ岳への稜線歩きは心地いいものだけれどもさすがに疲れていた
そこで中岳下の水場には心救われた。登山三日目雪解け水で顔を洗った、気持ちよかった。
中岳を登り下りそして大喰岳を越えた頃には稜線を飛騨側から雲が乗り越えてきた。
最後はバテバテで槍ヶ岳山荘に到着。
宿泊手続きをしてテラスに出たものの登る渋滞が凄まじかったので穂先はあきらめ山荘で一眠り。
15時頃に外に出てみると渋滞が解消していてそれなりに眺望もありそうだったので
穂先に登った、登りは15分程。
ちょうどその頃小槍へのクライミングがあってその成功に湧く山荘観衆。
穂先から下ってその小槍のクライミングを見ていたらちょうど近くに雷鳥もいてラッキーな気分。
ずっと見ていると時間が過ぎて夕食が迫ってきたので山荘に戻った。
夕食が終わったころ雨が本格的に降り始めた。
登山4日目
槍ヶ岳山荘を夜明け前に下り始めた。
当初はここから笠ヶ岳へ向かうつもりだったのだけれど
靴ひもが切れていたり、お腹の調子が怪しかったり、天気があまり期待出来なかったりで上高地への下山を決めた。
下山を決めたら迷い無く御来光も無く下り始める。
昨晩の雨で沢の水量が増えていたのか沢に靄がかかりそこに木々の間から光が差して実に美しい光景だった。
お腹の調子が怪しかった事もあり槍沢ロッヂ、横尾山荘で缶飲料を買って飲み小屋の天水は飲まないようにして下った。徳沢で遅めの朝食。
上高地の到着は10時過ぎ、実はこの時期小梨平の外湯が10時から営業しているのだが
それを知らずに外湯探しに上高地をぐるっと一周して結局小梨平で入浴そして上高地を発った。
今回の山行は予定のすべてをこなしたわけでは無いのだけれど難関である西穂から槍ヶ岳の縦走を一気にこなせたのは良かった。
それも午前中にほぼ全ての行程を終える事ができ、余裕を持った行程で進めた事もなによりの収穫。
それは何よりも天候に恵まれたからこそだと思う。
槍穂縦走を満喫する事の出来た夏休みは実に充実したものとなった。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する